吉田稔郎:作品 1953 - 1963

ARTLOGUE 編集部2018/11/04(日) - 21:13 に投稿

この度ファーガス・マカフリー東京は、吉田稔郎(1928–1997)の個展を開催いたします。
戦後日本美術を代表する前衛グループのひとつ、具体美術協会の初期会員であった吉田ですが、本展覧会では具体美術協会の活動が特に活発だった時期にあたる1953年から1963年の間に制作された作品をご紹介いたします。
ファーガス・マカフリーの東京スペースで吉田稔郎の作品を展示するはじめての機会であり、12月22日までご覧いただけます。

 

〈吉田稔郎〉
1928年、神戸生まれ。吉田稔郎は、具体美術協会の創設者である吉原治良の父が経営していた油問屋(のちの吉原製油、現在のJ-オイルミルズ)で秘書兼デザイナーとして勤務しながら、吉原の西洋絵画に感化されるようになりました。その才能は具体美術協会設立前の1953年からすでに吉原の目にとまり、設立後もグループのなかで吉田は重要な役割を担うようになります。絵画とパフォーマンスが交差する領域での創造性を追求するよう吉原に助言を受け、白髪一雄、元永定正、田中敦子、嶋本昭三や村上三郎などの具体作家とともに実に表現豊かで独創性に富んだ作品を生み出します。

コレクション展「彫刻−ムーアとロッソを中心に」

ARTLOGUE 編集部2018/11/04(日) - 20:40 に投稿

「彫刻は野外の芸術である」と語ったヘンリー・ムーア。彫刻の概念や表現の幅を広げたメダルド・ロッソ。
20 世紀彫刻の要となる二人の作家を中心に、所蔵作品 23 点を紹介します。


■ヘンリー・ムーア コレクション

…ひとたび野外に出て陽を浴び、雨に打たれ、雲の移りゆきを感ずるときには、彫刻も生活の一部であるということがよくわかる…

これは、当館の国際公募展「ヘンリー・ムーア大賞展」創設時(1979年)にムーアから寄せられたメッセージです。このムーアの言葉は、そのまま当館の指針にもなってきました。

名和晃平:Element - Black

ARTLOGUE 編集部2018/11/04(日) - 19:57 に投稿

今年7月からルーヴル美術館ピラミッド内で特別展示が行われている(~2019.1.14迄)、高さ10m  の黄金に輝く彫刻"Throne"の制作をはじめ、世界各地での大規模な個展の開催や展覧会への参加、禅寺でのアートパビリオンの設計とインスタレーションや、振付家ダミアン・ジャレとのプロジェクト"VESSEL"での舞台公演、ファッションブランドとのコラボレーションほか、様々なジャンルを横断し彫刻の概念を拡張し続ける作家、名和晃平。

2013年のギャラリーノマルでの開催以来、関西では5年振りとなる名和の個展を開催します。

 

丸木位里・俊 ―《原爆の図》をよむ

ARTLOGUE 編集部2018/11/03(土) - 18:55 に投稿

水墨による独自の表現を探究していた広島出身の丸木位里(1901-95)と、女子美術専門学校で油彩画を学んだ北海道出身の俊(赤松俊子・1912-2000)は、1941年に結婚します。ふたりは1945年8月に原爆投下後の広島を訪れたのち、自らの体験と家族などから聞いた話をもとに《原爆の図》初期三部作である《第1部 幽霊》、《第2部 火》、《第3部 水》を制作しました。これらは報道規制が敷かれた1950年代初頭に日本全国を巡回し、いち早く人々に被爆の惨状を伝えたことで反核反戦の象徴となっていきます。《原爆の図》は、作品が担った社会的役割の大きさだけでなく、洋画家の俊による繊細な人体描写と、日本画家の位里による大胆な水墨技法が融合した表現である点においても希有な作品といえるでしょう。 本展では《原爆の図》より、初期三部作に加え、《第4部 虹》、《第5部 少年少女》とともに、《原爆の図》の需要が高まる全国巡回展中につくられた初期三部作の「再制作版」を同時にご覧いただきます。丸木位里と俊、それぞれがこれらの作品の前後に単独で制作した作品もあわせて紹介し、ふたりの画業の連続性のなかで、《原爆の図》にみられる絵画的表現の試みを読み解きます。
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第65回日本伝統工芸展

ARTLOGUE 編集部2018/11/03(土) - 02:30 に投稿
日本伝統工芸展は、工芸界最大規模の公募展として知られ、日本の優れた工芸技術の保護育成を目的に、昭和29年以来毎年開催されてきました。陶芸・染織・漆芸・金工・木竹工・人形・諸工芸の7部門から、厳正な審査を通過した作品が全国12会場で展覧されます。松江展では、入選作全625点の中から、重要無形文化財保持者(人間国宝)の作品

特別陳列「おん祭と春日信仰の美術」 - 特集 大宿所 -

ARTLOGUE 編集部2018/11/03(土) - 02:30 に投稿
春日若宮おん祭は、春日大社の摂社(せっしゃ)である若宮社の祭礼です。長承4年(1135)の若宮社御遷座(ごせんざ)を承(う)け、翌保延2年(1136)9月17日にはじまったとされています。その後、祭日は室町時代から11月27日、明治11年(1878)からは現行の12月17日と変わりながらも、祭礼は古儀の伝統を守り続け、

サラ・ベルナールの世界展 ─ ロートレック・ミュシャ・ラリックとともに ─

ARTLOGUE 編集部2018/11/03(土) - 02:30 に投稿
19世紀末から20世紀初頭にかけて、演劇・芸術・ファッションで人々を魅了していた大女優サラ・ベルナール(1840/1844-1923)。彼女は、アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)が一躍パリで売れっ子のデザイナーになるきっかけとなった人物です。本展はサラ・ベルナールを大々的に紹介する日本初の巡回展です。サラ・ベルナールの芸術と栄光、その社会的影響を、写真、肖像画、ポスター、そして、ミュシャ、ラリック、ロートレックなど同時代の作品を通じて再発見し、その足跡を辿ります。

堀内正和展 おもしろ楽しい心と形 [同時開催]コレクション展 モダンなフォルム

ARTLOGUE 編集部2018/11/03(土) - 02:30 に投稿
堀内正和(1911-2001)は、日本の抽象彫刻を代表する作家のひとりで、次世代の彫刻家たちに大きな影響を与えました。東京高等工芸学校在学中の1929年に18歳で第16回二科展に初入選。早くから抽象彫刻を志した堀内は、戦争中に一時制作を中断しますが、戦後、活動を再開させると、サンパウロ・ビエンナーレやインド・トリエンナ