アイ・チョー・クリスティン 霊性と寓意

ARTLOGUE 編集部2018/05/10(木) - 19:13 に投稿
《あまりにもたくさんの魚》2013 油彩、カンヴァス / 170x200 桶田コレクション
© Ay Tjoe Christine, courtesy of Ota Fine Arts

 

アイ・チョー・クリスティン(Ay Tjoe Christine, 1973-)はインドネシアの西ジャワ州バンドン出身の、インドネシアで活躍している現代アーティストです。彼女はドライポイントなどの凹版印刷の技術を習得した後、テキスタイルデザイナーとしてキャリアを積み、2000 年頃からアーティストとしての活動を本格的にスタートさせました。

キリスト教の説話や精神的主題に基づいて表現を行うアイ・チョーの作品は、人間の不完全性や二面性についての深い洞察に裏付けられています。とりわけ絵画における飛び散るような色彩の断片は自身の揺れ動く感情の在りようを示す一方、カンヴァスの余白との魅力的な調和をみせる抽象化されたイメージには、万物と人間との関係性を探求するアイ・チョーの真摯な姿勢が現れているようです。

草間彌生 永遠の南瓜 展

ARTLOGUE 編集部2018/05/10(木) - 17:36 に投稿

グランドオープン記念 

フォーエバー現代美術館コレクション

草間彌生 永遠の南瓜 展

 

 

フォーエバー現代美術館 祇園・京都は、これまでの常設展示室3室と企画展示室1室に加え、新たに2室を拡張し、2018年5月3日(木・祝)にグランドオープンいたします。常設・企画展示室では、合計123点の草間彌生作品を展示公開します。

 

【Vol.3 】日本初公開!イラク出身フォトグラファー写真展「衣食住」開催記念連載企画 : Art x Diversity –食で旅するアラブ

現王園セヴィン2018/05/10(木) - 17:11 に投稿

アートを通して世界のダイバーシティを伝えるべく活動する「Resala」は、今年6月、イラク出身の若きフォトグラファー、シェブ・モハ(Cheb Moha)を東京に招き、アーバンな中東を写す写真展「衣食住」を開催します。

本展では、誰にとっても身近な「衣食住」をテーマに、中東湾岸諸国での人々の暮らしをドキュメントしています。開催に先駆け、アーティストについて、そして湾岸諸国の「衣」、「食」、「住」について4回の連載でお伝えしたいと思います。

日常のスナップ写真をインスタグラムで公開し続けるシェブ・モハ。
彼が切り取る風景は、祖国を離れて暮らす「ディアスポラ(移民・難民)」である中東地域出身の人々にノスタルジーを感じさせるだけでなく、中東地域に行ったことのない人にもどこか懐かしい思いを抱かせます。

なかでも「食」は、「ディアスポラ」にとって、なつかしい祖国のなつかしい時間へタイムスリップさせてくれるスイッチ。
私も、父の国であるイランでしか食べれないパン、おばあちゃんが作るチーズがどうしても食べたくなることがあります。

時間(とき)にうもれる!?パブリック空間のアートー東大中央食堂 宇佐美圭司作品廃棄:アートをおしきせ 20180509

ARTLOGUE 編集部2018/05/09(水) - 20:46 に投稿
昨年10年振りに開催された、街中のパブリックアートを巡って楽しめるアートイベント「ミュンスター彫刻プロジェクト」。1977年開催時に展示されたドナルド・ジャッド(Donald Clarence Judd,  1928~1994)の作品《Untitled》は、常設展示されプロジェクト期間外でもみることの出来る作品の一つです。美術館ではあり得ない作品への落書きも、パブリックスペースに置かれているからこそ!?その身に時の流れを刻みながら、街の歴史に欠かせない存在として川辺に佇んでいます。

 

東京大学の中央食堂に竣工時から約40年に亘って展示されていた 宇佐美圭司 氏の作品《きずな》が、建物改修工事に伴い廃棄されてしまった問題が議論を呼んでいます。

5月8日付で「東京大学消費生活協同組合」が出した「東京大学中央食堂の絵画廃棄処分についてのお詫びと経緯のご報告」では、宇佐美氏の作品が展示されることになった経緯について次のように述べられています。

サンタフェ リー・ダークスコレクション 浮世絵最強列伝 ~江戸の名品勢ぞろい~

ARTLOGUE 編集部2018/05/09(水) - 18:47 に投稿
喜多川歌麿 『歌撰恋之部 物思恋』 大判錦絵 寛政5~6年(1793~1794)頃 
リー・ダークスコレクション ⓒ Lee E. Dirks Collection

 

リー・ダークス氏(米国、1935年生まれ)の浮世絵コレクションをまとめてご紹介する、はじめての展覧会です。米国の大手新聞社で記者として活躍し、その後は同業界で企業経営に携わってきたダークス氏。20代の頃、米空軍士官として日本に駐留したことをきっかけに日本美術に関心を持ち、後に、とりわけ感銘を受けたという浮世絵版画の収集をはじめます。
情熱と愛情を注いで育て上げられたリー・ダークスコレクションは、誰もが知る名品あり、浮世絵ファンを唸らせる珍しい名品あり、まさに“最強”のメンバー揃いです。またその中には、摺った当初の美しい色彩を残した作品も多く含まれ、優れたコレクションと評価されています。コレクションが網羅する、浮世絵版画の初期から幕末までの代表的な絵師による作品で、見ごたえたっぷりの浮世絵の世界をお楽しみください。

 

グループ展「Directors’ Selection FOCUS」

ARTLOGUE 編集部2018/05/09(水) - 15:49 に投稿
左から:牛島光太郎《組み合わせの方法-4》 /
井田大介《Viewpoint of God-detail》 /
木原千春《 Crawling Cat》

 

この度、テヅカヤマギャラリーでは井田大介、牛島光太郎、木原千春の3組のアーティストによるグループ展「Directors’ Selection FOCUS」を開催いたします。

今展はテヅカヤマギャラリーで展覧会の企画を行う3名のディレクター各々が独自の観点でアーティストを1組選出し、紹介するという企画展です。これまでに2013年、2017年と過去2回にわたり、同様の趣旨の展覧会を開催し、今回が3回目の開催となります。是非、この機会にご高覧下さいませ。

岩田小龍 個展「CONEY ISLAND PROJECT」

ARTLOGUE 編集部2018/05/09(水) - 15:05 に投稿
DM image

このたびTEZUKAYAMA GALLERYでは ニューヨーク在住のペインター、岩田小龍の個展「Coney Island Project」を開催いたします。

1974年、大阪府に生まれた岩田は、アメリカンポップアートに代表されるリキテンスタインやウォーホールに憧れ2004年にニューヨークに移住し、アーティストとしての活動を開始しました。日常生活で目にする広告や雑誌、アニメのキャラクターなどをモチーフに選び、岩田独自の手法でポップながらも厚みの
ある色の重ね方により、深みのある作品を制作してきました。

今展覧会では、「コニーアイランド」をテーマとし、昨年より描いてきた150点以上の中からペインティングとドローイングを発表いたします。コニーアイランドとは、南ブルックリンの海岸沿いにある遊園地や水族館などが集まる観光地で、ニューヨーカーにとっては夏の風物詩として知られています。
早朝、釣りに行くためにコニーアイランド駅から見えた人気のないジェットコースターと背景の青空を見た岩田は、その風景から一気に描くイメージが湧いたと言います。

ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信

ARTLOGUE 編集部2018/05/09(水) - 13:49 に投稿
鈴木春信「浮世美人寄花 路考娘 瞿麦」明和6年(1769)頃 中判錦絵 ボストン美術館蔵
William Sturgis Bigelow Collection,11.19518 
photograph © Museum of Fine Arts, Boston

 

鈴木春信の(ぶ 1725?-1770)は、錦絵創始期の第一人者として知られる浮世絵師です。この展覧会では、質・量ともに世界最高の春信コレクションを誇るボストン美術館の所蔵品から、選りすぐりの作品を展観します。 若い恋人たち、母と子、さりげない日常、古典主題から発想された見立絵・やつし絵など、春信は小さな画面の中に詩的で洗練されたイメージを豊かに表現しました。江戸の評判娘や名所を主題に取り入れたことで、錦絵の大衆化に貢献したことでも知られています。

本展では、ボストン美術館の豊富なコレクションにより、春信の活躍の様子をほぼ網羅してご覧いただけるでしょう。同時に関連作品も展示し、この浮世絵師を育んだ時代の気風を伝えます。

希少な春信の作品は、ほとんどが海外に所蔵されることから、日本国内で作品を見る機会は非常に限られています。本物と出会える最高の機会を是非お楽しみください。

特別展「江戸の戯画 ―鳥羽絵から北斎・国芳・暁斎まで」

ARTLOGUE 編集部2018/05/09(水) - 13:41 に投稿
歌川国芳「きん魚づくし ぼんぼん」 個人蔵(通期展示)

 

太平の世が続いた江戸時代には、多くの戯画(ぎが)が描かれました。一口に戯画といっても多種多様なものがありますが、本展では「鳥羽絵」をキーワードに江戸時代の戯画をご紹介します。

鳥羽絵は、広く戯画や漫画を指す言葉として使われることもありますが、より限られた意味では、18世紀に大坂を中心に流行した軽妙な筆致の戯画を指します。そこに描かれる人物は、目が小さく、鼻が低く、口が大きく、極端に手足が細長いという特徴を持ち、その名は国宝「鳥獣人物戯画」の筆者と伝えられてきた鳥羽僧正覚猷(とばそうじょうかくゆう)に由来するものとされます。

鳥羽絵は、18世紀の大坂で鳥羽絵本として出版され、その人気は近代にまで及びました。また、上方に留まらず、江戸の浮世絵などにも影響を与えています。鳥羽絵を洗練させたとされる大坂の「耳鳥斎(にちょうさい)」はもちろん、鳥羽絵本の影響を受けたと考えられる江戸の「北斎(ほくさい)」や「国芳(くによし)」、そしてその流れをくむ「暁斎(きょうさい)」など、時代や地域により変化しながらも、笑いの感覚は脈々と受け継がれてきました。

「ヌード」をみること・「ヌード」でみること:アートをおしきせ 20180508

ARTLOGUE 編集部2018/05/08(火) - 20:33 に投稿
多彩なコンテンポラリー・アートを中心に展示する美術館「パレ・ド・トーキョー」。ヌーディスト向け特別鑑賞会の実施で話題を呼びました。

 

5月5日、フランスの「パレ・ド・トーキョー(Palais de Tokyo)」では、「パリ・ナチュリスト協会(Paris Naturists Association)」と協力して、ヌーディストに向けた特別鑑賞会を開催しました。近年のフランスではヌーディストレストランがオープンしたり、パリ市東部の森林公園「バンセンヌの森」の一部が期間限定でヌーディストに開放されたりしています。

今回の特別鑑賞についても、そうした流れの中、美術館の「寛容さ」を示すことを狙っているのだとか。