多田明日香個展 やわらかな四角形

ARTLOGUE 編集部2018/12/11(火) - 13:33 に投稿
旅先や日常で思いがけず目にした感動的な風景を記憶に残すため、あるいは人に見せるために撮影する人は少なくないでしょう。多田明日香さんは、そんな心に残る景色を写真ではなく、ひらひらと揺れるスカーフに描き留めています。多田さんの手がけるブランド「La」のスカーフは、ドットやストライプの綺麗な柄や色の鮮やかさが特徴ですが、そのモチーフとなっているものは多田さんの記憶に残っている情景です。 異国の地で出会った雄大な自然、ネオン輝く夜景、朝焼けの空のグラデーション…。時と共に風化し曖昧になってしまう記憶の鮮明な部分だけ抽出するかのように、撮影した写真をコンピューター上で加工したり、水彩絵の具を使って描いた紙を切り合わせたり、様々な方法で表現します。それは具象よりも正確に多田さんの感動を私達に届けてくれます。 本展では、これまでに制作した作品や原画と共に、オーストラリアやナミビアの旅をテーマにした作品を一挙に公開します。また作品にはすべて情景を描写する詩が添えられ、物語を読むような感覚でお楽しみいただけます。多田さんの紡いだ色鮮やかで美しいスカーフの世界をどうぞご覧ください。

イメージコレクター・杉浦非水展

ARTLOGUE 編集部2018/12/11(火) - 13:33 に投稿
杉浦非水(1876-1965)は、日本のグラフィックデザインの創成期に重要な役割を果たした図案家の一人として知られています。当館では非水のご遺族から1997年に一括寄贈されたポスター、絵はがき、原画など700点以上にのぼる作品を所蔵しています。 本展では非水の代表作である三越のためのポスターをはじめ、数多く手がけた雑誌の表紙デザインや装丁の仕事、身近な動植物を描いたスケッチなどを展示し、19年ぶりに当館の非水コレクションを一堂にご紹介します。 さらに今回は、非水が手元に残した海外の雑誌やスクラップブック、非水が撮影した16mmフィルムの映像など、貴重な旧蔵資料も初公開します。非水が何に関心を持ち、何を集めていたのか、図案の創作にいたるまでのプロセスと「イメージの収集家」という側面に焦点をあて、非水の多彩な活動を改めて検証します。 【前期】2019年2月9日(土)~4月7日(日) 【後期】2019年4月10日(水)~5月26日(日) 【会場】東京国立近代美術館 本館2階 ギャラリー4

西洋ちょこっとアンティーク ― 1935年、小林一三の欧米旅行記から

ARTLOGUE 編集部2018/12/11(火) - 13:32 に投稿
1910年代、箕面有馬電気軌道(阪急宝塚線)を開業し、宝塚少女歌劇(宝塚歌劇)の公演を始めた小林一三。1920年代には宝塚ホテル・阪急百貨店を開き、洋風の生活スタイルを関西にも広めた。そして1930年代、東京宝塚劇場や各地の映画館を次々に開場し、最新の娯楽で人々を楽しませていた。 そんな「昭和モダン」の真っ只中、1935年、小林一三は初めて欧米へと外遊する。電車や歌劇など、大正時代、既に西洋の文化を自らの仕事の一部としていた一三であったが、実は自身では欧米の実状に触れた事が無かった。その1年間に及ぶアメリカからヨーロッパを巡る旅の途次、一三は各国の美術館・博物館を訪れ、また各地で様々な美術工芸品を買い入れている。陶磁やガラスの器、扇や手箱などの装飾品に至るまで、品目は多岐にわたる。ところがアール・デコなど同時代のモダンな製品よりも、むしろ歴史や伝統を感じさせるアンティークといえる品物に、一三は関心を持ったようだ。 本展では、日々の旅行記とともに、外遊記念として持ち帰った品々を展示し、当時、小林一三が抱いていた西洋文化に対する想いをたどる。

若き日の川喜田半泥子

ARTLOGUE 編集部2018/12/11(火) - 13:32 に投稿
川喜田半泥子は50代なかばを過ぎて本格的に陶芸を始めました。それまでの半泥子は社員、絵画、俳句、禅、海外旅行などで多くの人やものに触れ、人間力を養いました。 本展では、半泥子芸術の土台を築いた少年期から壮年期の文化活動とともに、若き日の半泥子に影響を与えた人や作品を紹介します。