神戸ゆかりの芸術家たち 素描コレクション展2 特集:小松益喜の中国・ロシア風景

ARTLOGUE 編集部2018/12/11(火) - 13:22 に投稿
阪神・淡路大震災(1995)で被災した小松益喜(1904~2002)のアトリエから救出された作品群は、神戸市へ寄贈され、のちに当館コレクションとなりました。 2016年、その中から神戸市の姉妹都市であるラトヴィア共和国リガ市のスケッチ(1975)を特集展示しました。 今回は現在の中国、台湾、ロシアの風景を紹介します(初公開多数)。 1936年、小松は大連(旧・満州国)を訪れました。 1938年3月には小磯良平・中村鉄と台湾へ写生旅行に赴いています。 台湾は日清戦争後に割譲され、日本が統治していました。当時の画家たちにとって、陽光に満ちたエキゾティックな風景を描くことができる内地旅行だったのです。 第二次世界大戦後は、まだ旅行に制限があった旧ソ連(現・ロシアなど)に行っています。 1969年11~12月にモスクワ、レニングラード(現・サンクトペテルブルク)を訪れ、寒さを感じさせるスケッチを残しました。 各地の風光を捉えた素描は歴史的にも価値があり、おいそれとは再訪して描けないため、作家の宝物でした。 また、描かれて80年の間に世界は大きく変わり、国名は変化、そのことがリアルに伝わります。貴重な素描の作品群と1年ぶりの公開となるアカデミー・バー壁画、油彩画、あわせて約120点を展示します(会期中大幅に展示替をします)。 前期:12月18日~2月11日、後期:2月14日~4月7日

collection2  カリカチュールがやってきた  9世紀最高峰の諷刺雑誌

ARTLOGUE 編集部2018/12/11(火) - 13:22 に投稿
1830年に創刊された記念碑的な絵入諷刺雑誌『カリカチュール』。 七月王政を相手にルイ=フィリップ王を梨の姿で描くなど、ブラック・ユーモアに満ちた諷刺画で一世を風靡しました。 本展ではドーミエとともに両輪を担ったグランヴィル(1803−1847)を軸に諷刺画の黄金期を築いた『カリカチュール』誌を紹介、また後年、夢想的な挿絵画家へと転身し、シュルレアリスムの先駆となったグランヴィルの軌跡にも迫ります。