美人画 うるわしき女性美の世界
本展は、近代を代表する美人画の巨匠・上村松園(1875~1949)の没後70年を記念し、当館の美人画コレクションをご紹介いたします。
明治から昭和にかけて数々の美人画の傑作を描き、女性として初の文化勲章を受章した松園をはじめ、松園と東西の巨匠と称された鏑木清方、その清方の門下で美人画で人気を博した伊東深水や寺島紫明、さらに当館のある島根県出身の日本画家・石本正などが描いた美人画の名作37点を一堂に会します。
香雪美術館
開館時間
10:0~17:00(入館は16:30まで)
料金
コレクション展と企画展によって、料金が異なります。
休館日
月曜日
※展覧会機関以外は休館です。常設展示はございません。
梅若六郎家所蔵の能面と能装束
能は、謡(うたい)と噺子(はやし)を伴奏に、演者が能面をつけて演じ、極めて簡素な所作で物語が展開されます。その歴史は平安時代に日本各地で発生した猿楽(さるがく)にさかのぼり、鎌倉時代に、より完成度の高い歌と舞の劇へと進化して、室町時代初期に足利義満の庇護のもと、観阿弥(かんあみ)、世阿弥(ぜあみ)父子によって大成されたといわれています。
生者と亡霊や精霊が語り合う深遠な世界観と様式美は、その後の日本美術の発展にさまざまな影響を与え、現代に伝わる伝統芸能として、2008年ユネスコ無形文化遺産に登録されました。
本展覧会は、シテ方能楽師の梅若六郎玄祥師(1948~)が、2018年に曾祖父からの名跡を継ぐ四世梅若実襲名を機に企画されました。同師の全面的協力を得て、猿楽発祥の地のひとつ、丹波に祖を持ち、600年を超える芸能の系譜を伝える名門梅若六郎家の貴重な面や装束約80点を紹介します。
横山大観記念館 史跡・名勝指定記念展
横山大観が自宅兼画室として終生創作活動を行い、多くの文化人との芸術交流を深めた場である旧宅と庭園は、昭和51年(1976年)より、横山大観記念館として、大観が遺した作品やコレクションの一部を展示、公開しています。
そして平成29年(2017年)2月、この旧宅と庭園が、国の史跡及び名勝に指定されました。
本展では、横山大観記念館が史跡・名勝に指定されたことを記念して、横山大観記念館が所有する大観作品約30点と、下絵や写生帖など作品背景を語る貴重な資料や、画具、愛蔵品、夫人の着物などのコレクション約110点を合わせた約140点を一挙に公開する初の機会として、大観の画業や暮らし、多くの文化人が訪れた大観邸を生き生きと蘇らせます。
【会場】
京都髙島屋7階グランドホール
【入場時間】
10:00~19:30(20:00閉場)
※3月18日(月)は16:30まで(17:00閉場)
【巡回】
・2019年3月20日(水)~4月1日(月)
大阪髙島屋7階グランドホール
・2019年4月24日(水)~5月6日(月・祝)
日本橋髙島屋S.C.本館
・2019年5月22日(水)~6月4日(火)
横浜髙島屋(横浜市西区)
チェコ・デザイン100年の旅
ヨーロッパの中心に位置し、歴史的に様々な文化に触れてきたチェコ。日本でも「ロボット」という言葉の生みの親となったチャペック兄弟や、モグラのクルテクの絵本などが知られています。緑豊かな自然に恵まれ、高い技術を誇るボヘミアン・グラスをはじめとする産業が発達しました。19世紀に世界の富が集中した黄金の都プラハを拠点に、20世紀には次々と芸術運動が花開き、チェコ・キュビスムとして結晶体や幾何学的形態を建築やインテリアの立体物にまで展開した独特の芸術様式も生まれました。そして社会主義の時代にも、優美なスタイルの生活用品や自由な表現の絵本が創作されています。
本展では、チェコ国立プラハ工芸美術館の収蔵品を中心に、アール・ヌーヴォーの旗手アルフォンス・ミュシャから世界中で愛される現代のアニメーションまで、100年のデザイン史を代表する家具、食器、書籍、ポスター、おもちゃなど約250点により、幅広い魅力を持つチェコの文化をデザインの視点からたどります。時を超えて日常を彩り、人生を豊かにするチェコのデザインを、日本で初めて総合的にご紹介します。
ひろしま美術館
広島市の中心部に位置しながら、中央公園の木々に囲まれた静かな環境に建つひろしま美術館は、“愛とやすらぎのために”をテーマに昭和53年に開館しました。ミレー、モネ、ルノワールらフランス近代絵画の巨匠たちの作品約90点を常設展示しています。なかでも、ゴッホが亡くなる数週間前に描いたという《ドービニーの庭》や、初期から晩年までの画風の変貌ぶりを楽しめるピカソのコレクションは必見です。
みんなのレオ・レオーニ展
赤い色をしたきょうだいたちの中で、唯一黒い魚の物語『スイミー』。小学校の教科書に掲載され、日本全国で親しまれています。作者のレオ・レオーニ(1910-1999)は、イタリアやアメリカでグラフィック・デザイナーとして活躍した後、『あおくんときいろちゃん』で、初めて絵本の世界に足を踏み入れました。ねずみの『フレデリック』や、しゃくとりむしの『ひとあし ひとあし』など、小さな主人公たちが「自分とは何か」を模索し、学んでいく物語を、水彩、油彩、コラージュなどさまざまな技法を用いて描きました。
本展では、ヨーロッパとアメリカを移動し続けたレオーニの波乱の生涯を、作品と重ね合わせながら紹介します。絵本作家、アート・ディレクターとしての仕事、絵画、彫刻など幅広い活動を紹介し、レオーニが子供の絵本に初めて抽象表現を取り入れるに至った道筋にも光を当てます。
端午の節句飾り
本展では、近世の町家における節句飾りの歴史を受け継ぎ、明治・大正・昭和時代に町家で飾られた武者人形や甲冑飾りを展示し、各時代に人気を博した節句飾りの様式をご紹介します。