創建1250年記念特別展 国宝 春日大社のすべて
鹿座仏舎利 (春日大社)
春日大社は、奈良時代の神護景雲 2 年(768)に、奈良盆地の東端に位置する御蓋山の 麓、現在の社地に本殿が造営されました。本年は創建から数えて 1250 年の節目の年に当たります。
平城京の鎮護として創建された春日大社は、藤原氏の 氏 社(うじのやしろ)として一族の崇敬を集め、平安時代には摂関家の繁栄とともに大きく発展します。また伊勢神宮、石清水八幡宮とともに国家を守護する三社に数えられ、朝廷の信仰も深まりました。中世には藤原氏の氏寺である興福寺との結びつきが強まり、信仰は社領のみならず興福寺領、摂関家領へと広がります。そして中世後期から近世にかけては町や村にも信仰が根差し、その頃に起こったと考えられる 春日講(しゅんにちこう)は今も奈良の街中などに残っています。