寺島蔵人邸のある大手町は金沢城大手門跡から東北東に約230メートルに位置し、江戸時代は寺島邸と同規模の武家屋敷が並ぶ中級武士の居住地でした。寺島蔵人邸は敷地内に遺る家屋、土蔵、土塀および庭園が江戸時代の中級武家屋敷の様子を伝えるものとして、昭和49年(1974)3月金沢市指定文化財史跡となりました。昭和51年(1976)5月から寺島啓氏が一般公開を始められ、同63年(1988)10月、氏のご厚意により土地・建物・伝来の所蔵品を金沢市にご寄付いただきました。蔵人自筆の書画、遺愛品のほか寺島家ゆかりの品々は平成6年(1994)4月金沢市指定文化財歴史資料となりました。 家屋の北側と東側には池泉回遊式(ちせんかいゆうしき)の庭園が広がり、