柳宗悦と古丹波

ARTLOGUE 編集部2019/08/06(火) - 02:30 に投稿
日本六古窯の一つである丹波焼に、いち早く正しい評価の光を当て、「最も日本らしき品、渋さの極みを語る品」と評したのは柳宗悦でした。本展では、当館ならびに丹波古陶館の優品の中から、中世期の自然釉の壺や江戸期に発達した赤土部釉・流し釉・線彫・白絵掛の壺や甕・徳利・皿などを厳選し、古丹波の魅力に迫ります。

ノンフィクション作家・保阪正康の仕事

ARTLOGUE 編集部2019/08/06(火) - 02:30 に投稿
年表の一行を一冊に 「昭和」とは、あの「戦争」とは何だったのか。ノンフィクション作家・保阪正康は「歴史」と向き合う日々を送ってきました。「歴史の年表に残る一行を一冊に」との思いの下、昭和を中心に日本の近現代史を問い続けています。 デビュー作の『死なう団事件 軍国主義下の狂信と弾圧』(1972年)を皮切りに、『東條英機と天皇の時代』上・下(1979・80年)、『昭和陸軍の研究』(1999年)、『ナショナリズムの昭和』(2016年)…。「昭和」を生きた政治家、軍人、活動家などに取材を重ね、証言や資料でその実態を読み解いてきました。 本展では、これまでに発表したおよそ150冊の著作群を通して保阪が見た「昭和」の実像に迫ります。その一方で、「昭和史を語り継ぐ会」を主宰し、講演活動などで見せる歴史の「語り部」としての側面も紹介。また、札幌市に生まれ、その後の歩みにつながった保阪の背景にある「昭和」を北海道での幼少期、さらにはその目に映ってきた北海道から探ります。現在も日本の近現代史を検証し続ける保阪の思いとは…。次代に語り継ごうとしている歴史の教訓を考えます。

特別展 聖域の美―中世寺社境内の風景―

ARTLOGUE 編集部2019/08/03(土) - 02:31 に投稿
寺社の境内は、神仏の坐います聖域であるとともに、人々のやすらぎの場ともなってきました。 赤い鳥居、古寺の塔、掃き浄められた参道など、誰の思い出の中にも、懐かしい境内の風景が息づいていることでしょう。 そして、その風景は、ふるくから絵にも描かれてきました。 美麗で精緻な絵画から朴訥ぼくとつな味わいの絵図まで、多彩な表現で寺社を描く作品を一堂にそろえます。

特別展「日本の素朴絵」

ARTLOGUE 編集部2019/08/03(土) - 02:31 に投稿
日本では昔から、さまざまな形式の作品がゆるやかなタッチでおおらかに描かれ、大切にされてきました。 それらは「うまい・へた」の物差しでははかることのできない、なんとも不思議な味わいをもっており、見る人を虜にするのです。 本展では、ゆるくとぼけた味わいのある表現で描かれたこのような絵画を「素朴絵」と表現します。 これまで本格的に取り上げられることのなかった、さまざまな時代・形式の素朴絵を紹介することで、名人の技巧や由緒ある伝来に唸るだけではない、新しい美術の楽しみ方をご提供します。

戦争とやきもの

ARTLOGUE 編集部2019/08/03(土) - 02:31 に投稿
戦後74年目を迎えた今年、戦争とやきものの関係をみつめる企画展を実施します。 今回の展示で最も大切にすることは、鑑賞者が実物(展示品)を「みつめる」「感じる」ことで、自然に自分の思いを立ち上げ、「考える」ことへと誘う構成です。 そのために、「戦争」という巨大なテーマに向き合ったとき、事実(史実)を「~があった」という知識として受け止めるだけではなく、個々の立場から誰もが主体的にアプローチできる展示を心がけました。 昭和20年米軍機の機銃掃射を受けた、現昭和小学校の当時の資料から展示は始まります。 そして、子どもたちが食事に使用してきた、戦前・戦中・戦後の “子ども茶碗”を時代順に展示し、その絵柄から子どもたちを包み込んでいた、当時の空気感を伝えます。 さらに太平洋戦争最末期に軍部の命により多治見市笠原町で製造され、あの硫黄島へ送られたという「陶製手榴弾」を展示します。 鑑賞者の皆様には、こうした展示の中から感じ取り・見つけ出した価値をぜひ伝えてほしいと思います。そして、多くの鑑賞者が価値を共有し、自分の中でより深めていくことができればと願っております。

明治金工の威風―高岡の名品、同時代の名工

ARTLOGUE 編集部2019/08/03(土) - 02:31 に投稿
加賀藩二代藩主・前田利長以来の金属工芸のまち・高岡では、明治時代にはじまる工芸振興の大きなうねりのなかでわざが向上し、高い発信力をもちました。多くのすぐれた作家や職人、銅器商たちによって「高岡銅器」が発信され、国内外の博覧会などで多くの賞を受けました。 本展では、この威風にみちた時代における金工の名品が勢揃いします。高岡で生まれた名作を展示して地域の工芸史に光を当てつつ、国際的に活躍した同時代の金工家による仕事も紹介。「東京国立博物館所蔵品貸与促進事業」の一環として行われる本展の目玉は、高岡の名工が制作し1873年のウィーン万国博覧会にも出品された高さ約127cmの大作の里帰り展示です。 ダイナミックな人・もの・わざの交流と洗練の歴史を経て現在まで受け継がれてきた超絶技巧の世界を、お楽しみください。

写真の時間

ARTLOGUE 編集部2019/08/03(土) - 02:30 に投稿
TOPコレクションは東京都写真美術館の収蔵作品を紹介する展覧会です。今年のテーマは「イメージを読む」。 作品という視覚的なイメージとその読み解き方を考えます。本展は35,000点を超える当館コレクションから選び抜かれた個々の作品や、複数点からなるシリーズ作品が語りかけてくる物語に着目します。作品の背後にある意味やイメージを結びつける関連性を浮き上がらせることで、さらに写真というメディア自体が内包している普遍的な物語に目を向けることで、「イメージを読む」という豊かな鑑賞体験へと観客の皆様を誘います。 「写真の時間」展では、写真が持つ時間性と、それによって呼び起こされる物語的要素に焦点を当ててご紹介するものです。写真とは、一瞬の時間を切り取ったものと捉えられるかもしれません。しかしながら、例えば私たちがある写真を目にする際、そのイメージは記憶の奥深くにまで働きかけ、現在だけでなく、過去や未来、はたまた音や匂いといった視覚以外の感覚をも喚起することもあるでしょう。そのようにして、私たちは写真に時間の流れや物語を感じとるのです。 この展覧会では、写真と時間、そしてそこに横たわる物語との関係性を、「制作の時間」、「イメージの時間」、「鑑賞の時間」という3つのキーワードによって探ります。「写真の時間」を、どうぞお楽しみください。

足立美術館  開館50周年記念 横山大観の全貌

ARTLOGUE 編集部2019/08/02(金) - 02:31 に投稿
足立美術館は、島根県安来市出身の実業家・足立全康(1899-1990)が蒐集した美術品をもとに、1970年(昭和45)11月に開館しました。雄大な自然を借景にした日本庭園と横山大観をはじめとする近代日本画コレクションを柱とし、開館以後もその拡充に努めてきました。特に大観の作品は初期から晩年に至る約120点を所蔵し、その中には院展出品作など各年代の代表作が含まれることから、「日本一の大観コレクション」とも評されています。 横山大観(1868-1958)は、明治・大正・昭和の画壇を牽引した近代日本画の第一人者です。70年に迫る画業の中、常に画壇の第一線に立って活躍し、近代美術史に数多くの名作を遺しました。没後60年以上を経た現在も、その名声は色あせることなく生彩を放っています。 本展では、足立美術館が誇る横山大観コレクションの中から、本画※のみを100点選び、展示替えなしで一挙公開されます。同館ではこれまで10年おきに大規模な大観展が開催されてきましたが、本展は2010年(平成22)に開設した新館で初めて行う過去最大の展覧会です。これまで全国の美術館で開かれてきた大観の回顧展の中でも、100点もの本画が一堂に会するのは初めてのこととなります。 初期の出世作として名高い「無我」から、朦朧体の傑作「曳船」、当館の大観コレクションを象徴する「紅葉」、画業50年を記念して描かれた連作『山海二十題』(通称「海山十題」)のうち「雨霽る」「海潮四題・夏」を含む8点、最晩年の名作「霊峰夏不二」「山川悠遠」まで、横山大観の本画100点が展示されます。 横山大観の画業の全貌、そして足立美術館の大観コレクション の全貌を一望する絶好の機会となることでしょう。 ※「本画」とは、日本画の完成作品のこと。写生や下図を含まない。

魯山人館開館記念展  美の創造者 北大路魯山人

ARTLOGUE 編集部2019/08/02(金) - 02:31 に投稿
足立美術館は開館50周年を記念し、同館が所蔵する北大路魯山人の作品だけを展示する新たな施設「魯山人館」を2020年4月1日に新設します。そのオープンに合わせて開催する本展では、同館が誇る北大路魯山人コレクションから、新収蔵品を含む約120点の厳選された名品が一堂に展示されます。 北大路魯山人(1883-1959)は若くして書と篆刻で身を立て、当時の風流人との交流を通じて料理と美術に開眼すると、美食道楽が高じて料亭「星岡茶寮」を開設。料理人としての声望も得るとともに、食の空間を彩る食器や花器、絵画や調度などを手がけました。書画、陶芸、漆芸など、それらの作品はあらゆる分野で濃密な個性を放っています。 同館の魯山人コレクションは、横山大観コレクションと同じく、その作品に魅せられた創設者・足立全康(1899-1990)によって200点余りが蒐められました。全康の没後も、創設者の遺志を継いだ現館長・足立隆則(1947-)が精力的に蒐集し続けた結果、魯山人作品の最高峰のひとつに数えられる「金らむ手津本」(金襴手壷)や刻字看板の大作「淡海老鋪」、書の代表作として知られる「いろは屛風」など、約400点を所蔵するに至っています。

奇界遺産2019展 WUNDER in NAMBA

ARTLOGUE 編集部2019/08/02(金) - 02:31 に投稿
昨年、なんばパークスで開催した、Exhibitionから1年余り。今回はさらにスケールを増し、なんばスカイオ7階コンベンションホールにて、フォトグラファー佐藤健寿氏の「奇界遺産」展を開催いたします。 今回は未発表作品・関西初展示作品も数多く、巨大画面に映る映像と佐藤氏制作の<音>が充満する空間の中、好奇心と想像心をかき立てる佐藤健寿ワールドをぜひご堪能ください。