「天気の子」展

ARTLOGUE 編集部2019/08/07(水) - 02:30 に投稿
今、世界がもっとも注目するアニメーション監督・新海誠の最新作「天気の子」。映画「君の名は。」から約3年を経て、7月19日から全国公開中です。8月5日までの18日間で観客動員数440万人、興行収入60億円を突破する見込みです。 松屋銀座では、同作の貴重な資料を初公開する「天気の子」展を開催。本展では、絵コンテ、設定資料、作画、美術背景をはじめとした制作資料を展示し、作品のさらなる魅力に迫ります。また、作品の重要なモチーフである天気について楽しく学べる体験コーナーも。日本気象協会の協力のもと、気象現象を専用装置を使って再現するほか、実際の観測器なども展示し、より深く作品世界を知ることができます。 新海誠監督が切り開く新たなアニメーションの境地と、作品に込められた想いを体感できる展覧会です。

描く、そして現れる ―画家が彫刻を作るとき

ARTLOGUE 編集部2019/08/07(水) - 02:30 に投稿
画家が彫刻を作る、とは特別なことでしょうか? 歴史を遡れば、ルネッサンス期には有名なレオナルド・ダ・ヴィンチやその師のアンドレア・デル・ヴェロッキオら、多くの「画家であり、彫刻家でもある芸術家」たちの名前が、「芸術家列伝」(ジョルジョ・ヴァザーリ著)に記されています。 とはいえ、その後は分業化が進みます。彫刻家が常にデッサンをし、時に絵や版画を残したのに比べると、画家が彫刻を本格的に制作した例は大変少なくなります。 近代になると、印象派の幾人かの画家たちがすぐれた彫刻を制作したことは知られています。エドガー・ドガ、オーギュスト・ルノワール、そして同時代のオノレ・ドーミエらが熱心に彫刻を制作しています。彼らは自分の絵の中にいる人物たちを立体にして現したのでした。ポール・ゴーギャンもタヒチの民芸品に学んだ注目すべき彫刻を制作しました。 そして20世紀、前衛画家たちは、絵の中で行いつつある様々な造形の実験を、3D化しようと試み始めます。 自由に描きだせる絵の世界から踏み出して、重力ある空間のなか、材料を選び、筆を道具に持ち替えて、画家はなぜ彫刻を作るのか。それらは彼らの絵とどのような関係を結んでいるのか。それらは単なる素人の彫刻なのか、それとも? 本展では描くなかから生み出された、20世紀前衛画家たちの彫刻制作の一端をご覧いただきます。画家の絵と彫刻を並べて見るとき、彼らの意図が伝わってくるはずです。

パナソニック汐留美術館所蔵 ジョルジュ・ルオー展

ARTLOGUE 編集部2019/08/07(水) - 02:30 に投稿
20世紀フランス絵画の巨匠ジョルジュ・ルオー(1871-1958)は、塗り重ねられた鮮やかな色彩と特徴的な力強い黒の線を用いて、サーカスの道化師や労働者、聖書の主題などをモティーフに独自の世界を描き出しました。また色彩や線といった造形の新しさもさることながら、人間が普遍的に抱く苦悩や哀しみに向き合い、その向こうにある生命の輝きを見つめ続けた点でも、ルオーの作品は、時代や地域、宗教の違いを超え、現代の私たちの心を揺さぶります。 本展では、世界でも有数のルオー・コレクションで知られるパナソニック汐留美術館の所蔵作品から、油彩や版画など約100点をご紹介します。師ギュスターヴ・モローの影響を大きく受けた初期作品《ゲッセマニ》から、深みのある画面に輝くような色彩がちりばめられた晩年の傑作《マドレーヌ》まで、60年以上にわたる画業をたどり、その魅力を明らかにします。

柔らかな版:タイラーグラフィックス・アーカイブコレクション展Vol.32

ARTLOGUE 編集部2019/08/07(水) - 02:30 に投稿
木版画や銅版画が、硬い版材の表面から紙へとインクを写し取る技法であるのに対し、スクリーンプリント(シルクスクリーン)は、柔らかい布の織り目を通してインクを転写するという点が大きな特徴です。 古来より各地でおこなわれてきた繊維の型染めに起源をもつともいわれるスクリーンプリントは、19世紀から20世紀にかけてのヨーロッパやアメリカにおいて発展した、版画・印刷の技術としては新しいものです。スクリーンプリントでは、メッシュとも呼ばれる薄い布を枠に張ってスクリーンとし、その一部に目止めを施します。スクリーン全体の上からスキージという道具でインクを下に押し出すと、目止めのない部分の布目を通してインクが支持体に転写されて絵柄になります。他の版種より比較的手軽なうえ、紙以外にもさまざまな素材に刷ることができるこの技法は、最初に商業印刷や工業の分野で活用されるようになりました。 感光乳剤を使って目止めをおこなう写真製版技術の確立を経た1960年代以降、スクリーンプリントは美術表現のための版画技法としても大きな注目を集めることになりました。とくに、広告や漫画からの直接的な引用を現代のイメージを表現する手法として用いたポップ・アートの作家たちは、写真製版により既成の画像を転写することが容易な点に注目し、スクリーンプリントを作品制作に積極的に取り入れました。また、ハード・エッジとも呼ばれた幾何学的抽象絵画の作家たちも、インクを厚く盛ることによりフラットで物質感の強い色面を得られる点を生かして、スクリーンプリント作品を数多く制作しました。その後も、独特の明瞭な画面を実現できるこの技法は、さまざまなアーティストを惹きつけてきました。 本展では、CCGA所蔵のタイラーグラフィックス・アーカイブコレクションから、アメリカ現代美術を代表する作家たちがニューヨークのタイラーグラフィックス版画工房を舞台に生み出したスクリーンプリント作品を展示します。また、商業印刷の分野におけるスクリーンプリントの使用例として、日本のグラフィックデザイナーたちがこの技法を用いて制作したポスター作品の小展示を同時開催します。本展が、スクリーンプリントの幅広い魅力に触れる機会となれば幸いです。

ストラスブール美術館展

ARTLOGUE 編集部2019/08/07(水) - 02:30 に投稿
ドイツの国境近く、フランス北東部アルザス地方の中心地ストラスブールは、10館にも及ぶ美術館、博物館を擁し、多岐にわたる優れたコレクションを所蔵しています。中でも1998年に開館したストラスブール近現代美術館は、印象派から現代美術までを網羅した18,000点に及ぶコレクションを誇り、フランス国内でも屈指の美術館として知られています。 本展では、ストラスブール近現代美術館の多彩な作品によって、印象派の画家から20世紀美術の開拓者まで、近現代美術の流れを辿ります。 モネ、シスレーなどの印象派の画家たちが描いた風景。ゴーギャンやシニャックといった印象派以降の画家たちの色彩とタッチの変化。ロダン、カリエール、そしてローランサン、ピカソといった画家たちの個性豊かな表現。そして、キュビスム、抽象、シュルレアリスムなど、印象派からモダンアートへの展開をさまざまな視点で紹介します。 西洋近代美術史を語る上では欠かせない画家から、アルザス地方ゆかりの画家まで、ストラスブールからやってきた名品の数々をお楽しみ下さい。

明石市制施行100年周年記念 特別企画展「城と明石の400年ー明石藩の世界Ⅶー」

ARTLOGUE 編集部2019/08/06(火) - 02:31 に投稿
400年の歴史を伝える古文書や絵図・地図に加えて、初代明石藩主小笠原忠政(忠真)所用の甲冑や、旧明石藩士ゆかりの甲冑・刀などを展示します。城とともに城をこえて大きく発展した明石の400年の歴史と、そこにくらす人々の営みをお楽しみください。 【開館時間】9時30分~18時30分(入館は18時まで) 【問い合わせ】 明石市立文化博物館(電話:078-918-5400) http://www.akashibunpaku.com

特別展 仏像 中国・日本 

ARTLOGUE 編集部2019/08/06(火) - 02:31 に投稿
本展覧会は、悠久の歴史を刻む中国の仏像を、それを受容してきた日本の視点で読み解きながら通観するはじめての試みです。 人類が脈々と生み出してきた造形のなかで、最も普遍的かつ広範にみることができるのは、人のすがたと礼拝の対象となる偶像といえます。中国においても長い歴史の中で多種多様な立体造形が生み出され続け今日に至っています。 なかでも後漢時代(1世紀)には中国へ仏教が伝来し、以降は各地に浸透する仏教の広がりと共に様々な仏像が造られるようになりました。 そうした情報は遣隋使・遣唐使に代表されるような古代から脈々と続く交流により日本にも逐次伝えられ、その密接な関係は遣唐使の廃止以降も絶たれることはなく、中国歴代の王朝との交易や僧侶の交流が受け継がれました。そのなかで日本には時代を問わず中国でつくられた多くの仏像や仏画などが舶載され、日本の仏像に多大な影響をあたえています。 本展は、まず中国に仏教が伝来する以前の 「1 古代の人物表現 戦国~漢時代」からはじまります。そして南北朝時代を中心とする 「2 仏像の出現とそのひろがり」、 「3 遣隋使・遣唐使の伝えたもの」、 「4 禅宗の到来と〈宋風〉彫刻」と時代順にすすみ、最後に隠元が伝えた黄檗のほとけや潜伏キリシタンが信仰のよりどころとした仏像からなる 「5 新たな仏教・キリスト教との出会い」の各章で構成し、関連する日本の仏像と共にご紹介いたします。

没後60年特別展「北大路魯山人 古典復興ー現代陶芸をひらくー」

ARTLOGUE 編集部2019/08/06(火) - 02:31 に投稿
明治時代以降の日本の陶磁器は、江戸後期に発達したを引き継ぎながら次第に近代的な個性のある作風を目指しました。大正から昭和前期にかけての時代には中国、朝鮮および日本の古陶磁に注目する陶芸家たちが現れるようになります。それはちょうどヨーロッパにおいてギリシア、ローマの古典を復興しようとしたルネサンスが新しい芸術世界を開いたことと同じであるといえるでしょう。陶芸家たちは近世から続く考証や新しい陶磁史の視点などを背景に、古陶磁の作風や過去の技法の復元を目指し、それを自からの足場とすることで、次第に新しい造形を築き上げました。 京都に生まれた北大路魯山人(1883-1959)は、はじめ書や篆刻の分野で活動し、30歳代終わりの1922(大正11)年に、生来の食に対する関心から「料理の着物」としての作陶に向かいます。それは単なる食器づくりではありませんでした。彼は中世以来日本文化の核となっていた茶道を基軸とするわが国の伝統に触れ、一挙に陶芸の古典復興を代表する存在となりました。その活動はまさに<『美』を食す人>と形容できるものです。かつて中国大陸や朝鮮半島からもたらされ、日本人によって守り伝えられたやきもの、そして日本で生み出された素朴な焼締めのやきものから鮮やかな色絵まで、長い年月をかけて積み重ねられてきたやきものの様々な美をすくい上げた魯山人の制作は、絶えず同時代の陶芸家たちを触発しました。 本展覧会では、魯山人を中心に同時代の陶芸家たちの作品と、中国、朝鮮、日本陶磁など古典の名品も併せて展示し、現代陶芸の礎となった昭和時代を展望します。

古代東海道駅伝展

ARTLOGUE 編集部2019/08/06(火) - 02:31 に投稿
伊場遺跡群を中心に遠江国、駿河国など古代の東海道諸国と平城宮の発掘出土品を紹介します。 昭和24年の伊場遺跡発見から70年になるのを記念し、特別展を開催します。 古代の道を通って中央から各地へと浸透していった、新しい時代の新しい造形に着目し、伊場遺跡群を中心に遠江国および他の東海道諸国、そして都における発掘出土品と調査研究の成果を紹介します。 浜松市の伊場遺跡群は、地方で初めて100点を超える木簡が見つかったことで知られています。地方に関する古代の文献史料がほとんど伝わっていない中、伊場遺跡群での文字史料の発見は古代史学界に大きなインパクトを与えました。 調査と研究が進むにつれ、伊場遺跡群には飛鳥・奈良・平安時代の郡の役所「敷智郡家」と軍団が置かれ、そして東海道駅路の駅も付近に配置されていたであろうことが明らかになっていきました。では、古代における東海道とは、駅・駅伝とはどのようなものだったでしょうか。この展覧会では古代の道と交通をテーマに、敷智郡、遠江国の姿や、他の地域との交流などについて探っていきます。

剣精霊貫白虹

ARTLOGUE 編集部2019/08/06(火) - 02:31 に投稿
幕末動乱期、江戸と京の間に位置する美濃には、水戸天狗党や東山道鎮撫隊、和宮降嫁の往来があり、一党が敵味方に分かれる郡上・凌霜隊や高須四兄弟の悲劇がありました。 新撰組・近藤勇を斬首した旗本岡田家剣術指南役・横倉喜三次を中心に、幕末美濃の群像を取り上げ、併せて、騒乱の時代に活躍した同時代・幕末から明治期の新々刀を紹介します。この時代の名工・源清麿や美濃の御勝山永貞の名刀を出品します。 幕末の美濃飛騨の人物・事物多数を取り上げ、幕末維新動乱期の息吹を感じられる展覧会です。