戸谷成雄―現れる彫刻
《《境界》からⅤ》1997-98年 木、灰、アクリル塗料 h315×w538×d2060cm
撮影:成田弘(会場:栃木県立美術館) 画像提供:ケンジタキギャラリー
このたび、武蔵野美術大学 美術館・図書館では、展覧会「戸谷成雄―現れる彫刻」を開催します。
彫刻家・戸谷成雄(とや しげお/ 1947年生まれ)は、「ポスト・ミニマリズム」や「もの派」といった現代美術の流れのなかで旧来の制度として解体された彫刻の再構築を試み、彫刻の本質とその可能性を提示してきました。1970年代に彫刻概念の再定義を試みたコンセプチャルな作品シリーズを発表した後、チェーンソーなどを 使った木彫作品を中心に1984年から「森」シリーズ、1994年から「《境界》から」シリーズ、2000年頃から「ミニマルバロック」シリーズなどへとその試みを展開させていきました。1988年にヴェネチア・ビエンナーレに参加して以降、国際展へと発表の場を広げ、日本の現代彫刻を牽引する存在として高く評価されています。