特別展「ニャンダフル 浮世絵ねこの世界展」

ARTLOGUE 編集部2019/04/26(金) - 02:31 に投稿
日本では昨今猫の人気が高まっています。ネズミ除けとして大陸から持ち込まれたとされる猫は、江戸時代の頃にはすでに多くの人々の懐に潜り込み、広く親しまれるようになっていました。浮世絵の題材にもしばしば取り上げられ、当時一大ジャンルであった美人画の片隅に登場してからは、擬人化され役者絵やおもちゃ絵の登場人物となって愛されたり、おどろおどろしい化け猫として人々の背筋を震えさせたりと多彩な活躍を見せます。 本展では、無類の猫好きで知られる歌川国芳(うたがわくによし)をはじめ広重(ひろしげ)、国貞(くにさだ)、豊国(とよくに)、英泉(えいせん)ら浮世絵師の作風の個性を楽しむとともに、人々が猫とどう関わってきたのか、また人が猫にどのようなイメージをもっていたのかを読み解きます。また、大阪会場特設コーナーとして、飼い猫の取り扱いに関する古文書や江戸時代の土人形(つちにんぎょう)といった資料なども紹介します。

特別企画展 「琉球の美」

ARTLOGUE 編集部2019/04/26(金) - 02:31 に投稿
東シナ海に位置する琉球は国際交易の拠点として栄え、海を介してもたらされる異文化を取り込みながら、独自の文化を醸成していきました。そうした国際性や文化交流は、琉球で発展を遂げた工芸品にも大きな影響を与えました。本展では、「国宝 琉球国王尚家関係資料」をはじめ、沖縄県内の美術館・博物館が所蔵する琉球漆器の優品と、日本有数のコレクションを誇る松坂屋の紅型(びんがた)衣裳をとおして、琉球の自然と歴史の中で生み出された美と文化の粋を紹介します。

粟津潔 デザインになにができるか

ARTLOGUE 編集部2019/04/26(金) - 02:31 に投稿
金沢21世紀美術館では2006年度から現在に至るまで約3,000件の粟津潔作品・資料の寄贈を受け、調査を続けてきました。2007年度には、受贈作品のうち1,750点を一挙に公開し、粟津の活動に関わった多数の表現者による証言、ワークショップ、パフォーマンスを展開する企画展「荒野のグラフィズム:粟津潔展」を実施しました。そして、2014年度から2018年度まで全5回シリーズで開催した「粟津潔、マクリヒロゲル」では、パフォーマンスや建築、写真などをテーマに調査を行い、多角的に粟津の世界観を紹介してきました。 粟津潔没後10年に当たる2019年、これまでの調査研究の集大成として粟津潔展を再び開催いたします。本展では、粟津ケン氏を企画監修に迎え、粟津作品に貫かれる民衆へのまなざし、そして「社会をいかにデザインするか」という視点から、粟津のデザインの本質を明らかにしていきます。それはまた今を生きる私たちにとっても重要な視点となるはずです。さらに本展にあわせ、粟津潔アーカイブを全件データベース公開し、一部の作品については作品画像のダウンロード利用も可能といたします。まさに今、展覧会というメディアを通して、複製こそヒエラルキーのない「民衆のイコン」であるとした粟津の精神をマクリヒロゲルことに挑みます。

日本画でみる万葉集

ARTLOGUE 編集部2019/04/26(金) - 02:31 に投稿
万葉集は五世紀から八世紀にかけて詠まれた和歌を集めた、世界に類を見ない現存するわが国最古の和歌集です。このたび、万葉集をモチーフに描かれた日本画の作品展を開催致します。天皇から庶民まで幅広い作者で詠まれた万葉集は、その内容と和歌に込めた表現の豊かさから、長きに渡り人々の心に響き、古典文学の中でも無形の文化遺産と言うことが出来ます。その万葉集からインスピレーションを受けて当代随一の日本画家たちが描いた万葉日本画30点を展示。視覚とともに万葉集の世界へ私たちを誘ってくれます。新しい元号の「令和」も万葉集が出典とされており、改めて古典文学、日本の文化を知る好機になれば幸いです。

生誕100年 堀 文子 追悼展 ― 旅人の記憶 ―

ARTLOGUE 編集部2019/04/26(金) - 02:31 に投稿
本展巡回中の平成31(2019)年2月5日、堀文子さんが100歳でご逝去されました。 ここに謹んで哀悼の意を表します。 大正7(1918)年に東京で生まれた堀文子は、画家を志し女子美術専門学校(現在の女子美術大学)に入学。在学中から、新傾向の日本画制作を実践する新美術人協会展に出品し、戦後も創造美術、新制作協会日本画部、創画会へと続く革新的なグループを活動の場としました。昭和36(1961)年からの2年半におよぶ欧米やメキシコを巡る旅を経て、同40(1965)年には、初の個展を日本橋高島屋で開催。「(この個展によって)わたくしの中身から鬱積していたものが流れ出したよう」と語り、画家の新たな出発点ともなりました。その後、都会を離れて生きることを決意して、神奈川県大磯、軽井沢、アレッツォ(イタリア)へと移住。野山で人知れず生き続ける草木をはじめ、椿や牡丹、自邸に咲く四季折々の花々の姿を描きとめました。「花の画家」と呼ばれた所以はここにあります。 本展では、"群れない""慣れない""頼らない"を信条に100年の人生を歩んだ画家の創作の軌跡を、初期作品から最後の作品となった「紅梅」まで、100余点でたどり、多くの人を魅了し続けた人間像にも迫ります。 【入場時間】 10:30~19:00(19:30閉場) ※最終日(5月27日)は17:30まで(18:00閉場)

福島復興祈念展「興福寺と会津」

ARTLOGUE 編集部2019/04/26(金) - 02:30 に投稿
興福寺と会津―。この縁(ゆかり)は平安時代初期にさかのぼります。奈良・興福寺から会津の地を訪れた高僧・徳一がもたらした信仰・文物をもとに、会津の仏教文化は「仏都会津」と称されるほど花開きました。本展は、東日本大震災復興によせる興福寺の思いを受けて実現。徳一が生きた時代の仏像をはじめ、国宝3件、国指定重要文化財8件を含む興福寺の寺宝の数々をご紹介します。

リチャード・ゴーマン KEIJO 形情

ARTLOGUE 編集部2019/04/25(木) - 02:31 に投稿
ダブリン、ミラノ、日本と世界中に制作拠点を持つ国際的なアーティスト、リチャード・ゴーマンの作品約20点を展示。谷崎潤一郎の文学から湘南の地に憧れを抱いていたゴーマンが、茅ヶ崎市美術館を訪れたのは2015年。以来同館での展示を前提に作品を制作してきました。 1946年ダブリンに生まれたゴーマンは名門トリニティ・カレッジで経営学を学び、自動車業界に就職しましたが、少年の頃からの夢を捨て切れず、31歳にして美術学校に入学、画家としての第一歩を踏み出しました。日本との関わりは古く、90年代に福井県の岩野平三郎製紙所で作られる越前和紙に出会ってからは、重要な素材としてその後の作品に活用。和紙による繊細な作品は、キャンヴァスを用いた油彩画の堅固なフォルムと好対照を成しています。 ゴーマンの作品の特徴は、絶妙な色彩で色分けされた幾何学形体の組み合わせにあります。有機的で遊び心を感じさせるそれらの作品を、アイルランドの映画監督、ニール・ジョーダンは“Emotional Geometry”(感情的な幾何学形)と評しています。 同展では、アイルランドで育まれた美意識と湘南・茅ヶ崎の風土の融合を試みます。