水谷昌人 個展 「Sex and the Bacon」
この度FINCH ARTSでは、新進気鋭のペインター水谷昌人(みずたに まさと)による、20世紀を代表する画家フランシス・ベーコン(Francis Bacon)をモチーフとした新作絵画展「Sex and The Bacon」を開催します。ぜひご覧ください。
板橋廣美展 ―重力内無重力―
LIXILギャラリーでは2018年11月6日(火)~2019年1月15日(火)の期間、「板橋廣美展 ―重力内無重力―」を開催中です。
「重力内無重力」とは板橋氏独自の造形技法をしめす言葉です。釉薬をシャモット(粘土を焼成して粉砕したもの)の中に埋めて焼成すると、宙空で造形するような作品になり、危うさを孕んだ存在感を放ちます。また板橋氏は水をかたどった楕円形や円形の白磁のオブジェ作品にも定評があります。今展ではシャモットによるインスタレーション「寂」と、内部の空気を感じさせるゆるやかな曲線の白磁のオブジェなど10点を展示する予定です。
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開催概要
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会 期:2018年11月6日(火)~2019年1月15日(火)
会 場:LIXIL ギャラリー
時 間:10:00~18:00
休 館:水曜日、2018年11月25日(日)、
2018年12月28日(金)~2019年1月4日(金)
築地仁 「母型都市」
1960年代半ばより一貫して都市を被写体に、批評的且つ透徹した眼差しで社会と対峙してきた築地仁は、思考や感情に依る言語での表現に対抗する形で、写真という非言語メディアを用いて世界を再解釈・再構成してきました。1983年から84年にかけて「都市の変容と再生、構築と解体」を捉えるべく制作された「母型都市」のシリーズは、当時、作品制作に使用されることの殆ど無かった 4x5 インチのポラロイドフィルムで撮影され、60点を超える作品群として結実し発表されました。バブル崩壊以前のゴールデンエイジとも呼ばれる80年代に、スクラップアンドビルドが繰り返され変容し続ける都市の現場に立ちながら、築地は現実に起きる事柄を写真で探査し、作家が当時影響を受けたニュー・トポグラフィクスの視点で都市の現在を図示する試みに取り組んでいます。
あまらぶアートラボ「A-Lab」
project N 73<br>中村太一
中村太一の作品は、童画のようなベールの下に、辛辣な批判精神を隠し持っています。彼の作品には、キャンバスに油彩、あるいは、紙に水彩で描く具象作品、〈over painting〉シリーズと名づけられた、雑誌の切り抜きの上にアクリル絵具や油絵具で自由にストロークを加えたミクストメディアの作品など、いくつかのタイプがあります。いずれの作品もシンボルやメタファーがもちいられ、表層の表現の背後に、作者の一貫したメッセージが深く込められています。
こうしたイメージの選択からも容易に推測できるように、〈over painting #2〉シリーズもまた、中村が強い関心を寄せる環境問題と密接に結びついています。写真や記事の内容を無視してその上を無造作に走るストロークは、人間による身勝手な開発が、生態系本来の循環を分断してきたことのメタファーになっているのです。
このように、物語性を喚起する具象画にしても、コンセプチュアルなミクストメディア作品にしても、自然の摂理を逸脱することで進歩を続けてきた人間に対する複雑な想いは、中村の作品に一貫して指摘できます。