開館20周年記念展Ⅰ 細見コレクションの江戸絵画 「はじまりは、伊藤若冲」

ARTLOGUE 編集部2018/02/08(木) - 01:49 に投稿

<趣旨文>

-------------------------------------------------------------------------

伊藤若冲(1716~1800)はその独創的な絵画様式で、それまでの京都画壇の常識を打ち破り、旧風革新と呼ばれる18世紀の新たな潮流を切り開きました。一方、以前は古代中世の宗教美術中心だった細見コレクションが、半世紀ほど前に、江戸時代絵画に覚醒する扉を開いたのも若冲でした。また、細見美術館での若冲との出会いが日本美術への入り口だったという方も少なくありません。

■はじまりは、伊藤若冲。

開館20周年を記念し、本展では館蔵の若冲作品全てを一堂に展示します。また俵屋宗達、尾形光琳、池大雅、浮田一惠、青木木米、冷泉為恭らの名品や風俗画など、細見コレクションを彩る江戸絵画の数々も花を添えます。若冲ワールドと江戸絵画の多彩な魅力をご満喫ください。

 

牧野 貴 「Memento Stella 」

ARTLOGUE 編集部2018/02/08(木) - 00:23 に投稿
牧野 貴 Memento Stella Sea 2018 9min 40 sec. 2K ビデオ
©Takashi Makino, Courtesy of URANO

 

牧野貴(1978 年東京都生まれ、横浜在住) は、2001 年に日本大学芸術学部映画学科撮影・録音コース卒業後に渡英、ブラザーズ・クエイのアトリエコニンクを訪問し、映像、照明、音楽に関しての示唆を受けました。 その後、カラーリストとして、 多くの劇映画やCF、ミュージックビデオ等の色彩を担当し、 フィルム及びビデオに関する技術を高めながら、 2004 年より自身の作品上映を開始しました。

自然現象や人間、 街など既成のオブジェクトを、フィルムやビデオなど様々なフォーマットで撮影、編集段階において重層化して構築し、その無限に広がり続けるような極めて有機的で想像的な牧野の映像作品は、 国際的に高く評価されてきました。 現在は日本を拠点に、映画、音楽、インスタレーション、オーディオビジュアルパフォーマンスなど世界各地で発表しており、 ジム・オルーク、大友良英、坂本龍一、マシネファブリーク、サイモン・フィッシャー・ターナーなど著名な音楽家とのコラボレーションも活発に行っています。

荒木経惟 私、写真。

ARTLOGUE 編集部2018/02/08(木) - 00:00 に投稿

荒木経惟(1940-)は、1960 年代半ばの活動の初期から現在まで、都市、人、花、空、静物といった被写体を、どれも特別視することなく、等しく日常のこととして撮影し、それらのもつ「生」の生々しさ、また「生」と切り離すことのできない「死」を捉えてきました。生と死の比重がそれぞれの写真によって異なって感じられるさまは、人間の生死の揺らぎや荒木個人の人生の反映とも取れ、作品の魅力を増しています。

前村実 展

ARTLOGUE 編集部2018/02/07(水) - 19:28 に投稿

造形作家 前村実が「ヤカレタモノと 対峙する」をテーマに、陶土・ガラス・鉄・コンクリート・紙等を素材として成形したモノを実際に焼成。このプロセスから得られる変容や炎の痕跡をメッセージとして制作した作品を展示します。
野焼きの手法で様々な形の作品を制作してきた前村氏が、当館の別館 宇空( うくう) の展示空間に合わせて観せる、この場所ならではの表現をご高覧ください。

 

-------------------------------------------------------------------------

<展覧会概要>

榊原匡章 展「神の通る道」

ARTLOGUE 編集部2018/02/07(水) - 19:20 に投稿

画家 榊原匡章による、自身初のモダンアートの絵画展。白・赤・黄・緑・青の鮮やかな5 色のペイントで制作する作品には独特の風合いが見られ、白色で表現する「神の道」を始め、それぞれの色には独自の意味が込められています。榊原氏が77 歳にして挑んだ新しいアートをご高覧ください。

 

---------------------------------------------------------------

野村仁「宇宙開闢年表」 Cosmic Sensibility が成し遂げた3 つのステージ 又は 限りなく遠い記憶

ARTLOGUE 編集部2018/02/07(水) - 19:09 に投稿

野村仁 「宇宙開闢年表」

Cosmic Sensibility が成し遂げた3 つのステージ

又は 限りなく遠い記憶

Hitoshi Nomura: The History of Space-Time
3 Stages Accomplished by Cosmic Sensibility, or Infinitely Distant Memories

 

物体に“時の経過”を見る独自の視点をもち、コンセプチュアルな自然との対話を通して、彫刻表現の新たな世界と可能性を追求し続ける野村仁。写真を主な制作手法とし、物体の運動や宇宙の秩序をカメラで捉える一方、野村はしばしば隕石やDNA、古生代の植物化石を用いて、“生命”や“宇宙の起源”にスポットライトを当てた作品を手掛けてきました。

リー・ミンホ展

ARTLOGUE 編集部2018/02/07(水) - 19:01 に投稿
《Fil blanc n.47》2015 60x60cm インクジェットプリント

 

リー・ミンホは韓国・ソウル出身。1990年からフランスのパリにて本格的な作家活動を開始し、1990年代後半より画家から写真家に転向しました。リーが継続してテーマとするのは、現代におけるアイデンティティの喪失と匿名性です。2009年の個展《ポータブルランドスケープ》シリーズでは、写真中写真の形式を用いて異なる時空間を画面上で同居させ、2012年個展での《名前のない風景》シリーズでは、一貫性のない写真の断片を本来のコンテクストから引き剥がしてパソコン上で合成することで、風景の匿名性というテーマをさらに突き詰めました。こうした継ぎ接ぎの風景は、現実世界がイメージの戯れに置き換えられてしまった現代のシミュレーション社会を克明に描き出す一方、彼女が日常の中で撮影した写真によって構成される記憶の多面体として、大きな歴史と小さな歴史が混在する現代の歴史・美術状況をも示唆します。

生誕120年 東郷青児展 夢と現(うつつ)の女たち

ARTLOGUE 編集部2018/02/07(水) - 03:06 に投稿

東郷青児氏が終始一貫描きつづける女を、

私たちは鮮明にもってゐる。

一つの完全に個性独創の美であるが、

すでに一つの普遍の美のように親しい。

川端康成(『画業50年記念 東郷青児展』 1967 年)

 

甘く憂いを秘めた女性像で大衆に絶大な人気を誇った画家、東郷青児(1897-1978)。陶器のようになめらかな絵肌と、モダンな装飾性をまとったいわゆる「 青児美人 」は、昭和の美のアイコンとして、絵画のみならず装丁やデザインの分野においても一世を風靡しま し た 。

生誕120 年を記念して開催される本展では、「青児美人」の確立に至るプロセスを中心に、代表作はもとより、これまで公開される機会の少なかった希少作や異色作までを網羅してご紹介します。