『光画』と新興写真 モダニズムの日本
中山岩太 《・・・・》1932 年 中山岩太の会蔵
作品のコンセプトは「故郷への想いをカタチに」
故郷で採石される那智黒石を作品や釉薬の原料として使用。
漆黒の原石からは想像できない淡い緑色の釉薬をオリジナルカラーに、
「Cut Work」による土と釉薬の表情に日々向き合う。
イギリスを代表する風景画の巨匠、ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(1775年~ 1851年)の展覧会です。穏やかな田園風景、嵐の海、聳え立つ山岳など、自然の様々な表情を優れた技法で表現したターナー。独特の光や空気感に包まれたターナーの風景画は、フランスの印象派をはじめ、多くの芸術家に影響をあたえました。本展覧会はターナーの水彩、油彩、版画作品約120点を、「地誌的風景画」「海景‐海洋国家に生きて」「イタリア‐古代への憧れ」「山岳‐あらたな景観美をさがして」という4つの章でご紹介し、その核心と魅力に迫ります。
ワコウ・ワークス・オブ・アートではこの度、2018年3月10日(土)から5月12日(土)まで、スイス人アーティスト、ミリアム・カーンの3度目の個展『p h o t o g r a p h s』を開催いたします。過去2回の個展では主に油彩画を紹介してきましたが、今回あえてミリアム・カーンが撮る写真の魅力に注目し、写真作品を中心にした展示構成で発表いたします。
豊橋市美術博物館は、市制70周年記念事業として建設が決められ、昭和54年(1979)6月1日、吉田城址にある緑豊かな豊橋公園の一角に開館いたしました。開館以来、郷土ゆかりの美術や歴史、考古、民俗資料を中心に調査、収集して展示を行うほか、企画展の開催、講演会や講座の開講といった普及活動にも取り組んでおります。また、1階展示室では各種美術展、グループ展などの作品発表の場として広く一般に活用されています。地域の芸術文化活動を促進するため、市民の美術や歴史に対する理解や関心を高めるとともに、施設の機能充実と利用者の利便性、鑑賞環境の向上に努めてまいります。
瀧本幹也氏は、自身の作品制作活動をはじめ、広告写真、グラフィック、エディトリアル、コマーシャルフィルム、映画など幅広い分野の撮影で活躍する写真家です。1998年からそのキャリアをスタートさせた写真はもとより、2012年から取組み始めた映画の撮影でも、「そして父になる」(2013年)で第66回カンヌ国際映画祭コンペティション部門審査員賞、「海街diary」(2015年)で第39回日本アカデミー賞最優秀撮影賞、最新作「三度目の殺人」(2017年)では第41回日本アカデミー賞優秀撮影賞を受賞。見る人の心を捉える気鋭の写真家としてますます注目を集め、日本写真界をリードしています。
イデーでは、 「日常の中でアートをもっと身近に感じること」をテーマに、 展覧会の開催や作家とその活動の紹介を続けてきました。
本展は、 フランス・パリの現代アートギャラリーYvon Lambert(イヴォン・ランバート)の希少なアートポスターをはじめ、アメリカやイギリス、ドイツの現代美術館やアートギャラリーから取り寄せたデッドストック、蚤の市やコレクターから入手したヴィンテージの1点もの、 Cy Twombly(サイ・トゥオンブリー)やJoseph Beuys(ヨーゼフ・ボイス)などの作家を中心とした貴重なアートポスター 50点超を一堂にご覧いただける、またとない機会です。
併せて関連作家のアートブックも多数ご用意しました。ぜひお越しください。
フランスを代表するポスター作家であるレイモン・サヴィニャック(1907-2002)。サーカスや見世物のアートに魅せられ確立したサヴィニャックのスタイルは、第二次世界大戦後、それまでのフランスにおけるポスターの伝統であった装飾的な様式を一新します。
サヴィニャックの編み出したポスター様式はユーモアとエスプリのアート、瞬時に人の心を射抜くアートでした。インパクトを与える視覚的操作と明快な造形という確固たる論理を持つ彼のデザインをベースに、このうえなく陽気にシンプルに、ポスターのメッセージを道行く人々へと届けたのです。知性豊かなクリエイターであったサヴィニャックの描くデッサンは常に、「どのようにメッセージを届けるか」という問いに対する、視覚的な解答でした。ビック、チンザノ、シトロエン、ダンロップ、ミシュラン、モンサヴォン、ティファール、トレカ、パリ市ほか、フランスの錚々たる広告主のビジュアル広告は、レイモン・サヴィニャックのポスターなしには語ることができないでしょう。
20世紀美術は様々な美術運動の消長の歴史ととらえることができます。印象派に始まり、エコール・ド・パリ、シュルレアリスムから一連の抽象画にいたる流れは主にヨーロッパで育まれ、広い意味でモダンアートと呼ばれています。
そして第二次大戦後、モダンアートの舞台はヨーロッパからアメリカに移り、巨大な抽象絵画やポップアートといった新たな成果を生み出しました。日本でもこれらの動向に呼応する作品が制作される一方、明らかにそこから逸脱する作品も生み出されました。明治以降、日本において欧米の美術がいかに受容され、いかなる変容を遂げたかという問題は日本の近代美術史を論じるにあたって興味深い主題です。
1979年に開館した福岡市美術館は近現代美術と古美術を二つの柱とする16,000点に及ぶコレクションによって知られています。2019年のリニューアルオープンに向けて、美術館が大規模な改修工事に入ったことを得難い機会として、この展覧会では福岡市美術館が所蔵する近現代美術のコレクションによって、モダンアートの歴史をあらためてたどりたいと考えます。