PHOTO レポート

「THE PLAY since 1967 まだ見ぬ流れの彼方へ」 国立国際美術館 フォトレポート

ARTLOGUE 編集部2017/01/13(金) - 23:51 に投稿

プレイ(THE PLAY)は関西を中心に 1967 年から活動しています。
現在中心となるのは 5 名(池水慶一、小林愼一、鈴木芳伸、二井清治、三喜徹雄)ですが、メンバーは流動的で、何らかのかたちでこれまでプレイに参加した人の数は 100 名を超えています。
プレイが活動を始めたのは、読売アンデパンダン展終了後に日本各地でさまざまな前衛芸術が花開き、路上でのゲリラ的なパフォーマンスが全盛期となった 1960 年代後半でした。1970 年代頃までは「ハプニング」、以後は「行為」「パフォーマンス」「プロジェクト」などと呼ばれるプレイの活動は、その大部分が野外で行われています。
発泡スチロール製のイカダで一日かけて川を下る、京都から大阪へ羊を連れて旅をする、山頂に丸太材で一辺約 20m の三角塔を建て雷が落ちるのを待つなど、主に都市近郊の自然のなかで行われるその活動は、美術館や画廊を主な発表の場とする芸術の範疇を軽やかに越えていくものでした。
また美術館での展覧会においても、展示室の大きな窓をはずして室内に設置するなど、閉じた空間に驚くべき解放感をもたらしてきました。このように、美術の制度から常に一歩外に出ようとするプレイの活動は、牧歌的ながらも批評性に富み、制度批判やオフ・ミュージアムの動向に関連して大いに注目を浴びてきました。

「エリザベス ペイトン:Still life 静/生」 原美術館にて2017年5月7日(日)まで開催

ARTLOGUE 編集部2016/12/08(木) - 16:31 に投稿
《Kurt Sleeping》1995 板に油彩 27.9×35.6 cm (c) Elizabeth Peyton, courtesy Sadie Coles HQ, London, Gladstone Gallery,New York and Brussels, neugerriemschneider, Berlin
原美術館の空間を贅沢に使った展示。

「IRON∞MAN +α CARt camp & caravan」 フォトレ&ビデオポート

ARTLOGUE 編集部2016/11/28(月) - 19:42 に投稿

7台の"CARt"が埼玉から大阪を爆走する!!
2013年より活動開始のIRON∞MANとその仲間たちが、埼玉-東京-愛知-大阪とキャンプ(野営)&キャラバン(隊列走行)を経て
大阪市住之江区北加賀屋の名村造船所跡地にやってきました。
クルマをモチーフとした7作品を展示するほか、移動中に撮影したゲリラパフォーマンスなど記録映像を上映。
プレスリリースより

IRON∞MAN +α CARt camp & caravan

会 期:2016年11月23日(水)~25日(金)
会 場:クリエイティブセンター大阪(CCO) 名村造船跡地
出展作家:飯島浩二、市川平、遠藤一郎、岡本光博、橘宣行、YOTTA 海外ゲスト:栗林隆、ウォック・ザ・ロック(Woc the Rock)

「デトロイト美術館展 ~大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち~」上野の森美術館 フォトレポート

ARTLOGUE 編集部2016/11/26(土) - 21:26 に投稿

モネ、ドガ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ、マティス、モディリアーニ、ピカソほか、まさにヨーロッパ近代絵画の「顔」ともいうべき巨匠たちの名画が一挙集結する【デトロイト美術館展 ~大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち~】が上野の森美術館で開催中。

デトロイト美術館(Detroit Institute of Arts,通称DIA)は、アメリカ合衆国ミシガン州・デトロイトに位置し、古代エジプト美術から現代美術まで65,000点以上の作品を所蔵、年間約60万人が訪れるアメリカを代表する美術館のひとつです。1885年に創立して以来、自動車業界の有力者らの資金援助を通じて、世界屈指のコレクションを誇るまでに成長したデトロイト美術館は、アメリカでゴッホやマティスの作品を初めて購入した公共美術館でもあります。
このデトロイト美術館が存続の危機に陥ったのが、2013年7月のデトロイト市の財政破綻でした。市の深刻な財政難により、収蔵する美術品の売 却の可能性も取り沙汰されました。しかし、国内外からの資金援助により、美術品は売却されることなく存続しました。危機を乗り越え、今なお美術 館のコレクションの中核を成している印象派、ポスト印象派の作家による作品を中心に、本展では、数々の傑作の中から、選りすぐりの52点を紹介します。

「岡山芸術交流 OKAYAMA ART SUMMIT 2016」 フォトレポート

ARTLOGUE 編集部2016/11/22(火) - 23:52 に投稿

開発
Development

Developmentとは時を超えた創造の過程である。
Developmentとは成長と進歩を伴う。
Developmentは物語や映画にも用いられる。
Developmentとは限りなく続く未来への可能性である。

岡山芸術交流は、芸術を通じて国境や文化、世代を超えた様々な交流が生まれることをめざす大型国際展覧会です。世界16カ国から31組のアーティストたちが集結する第1回目はアーティスティックディレクターに、イギリス出身でニューヨークを拠点に世界で活躍するアーティスト、リアム・ギリックを迎えました。

彫刻や映像作品、屋内外での大型展示や執筆活動、展覧会の企画を通じて常に、人と社会との関係性を問い直してきたギリック。彼が第1回岡山芸術交流のテーマとして掲げたのは「開発」。

見慣れた日常の風景のなかに突如出現する映像や大型インスタレーション、日本初公開となる作品や、アーティストが事前に岡山を訪れて制作した、ここでこそ生まれた貴重な作品も展示します。

「BODY/PLAY/POLITICS」横浜美術館 フォトレポート & シェアするだけチケットプレゼント!

ARTLOGUE 編集部2016/11/21(月) - 22:44 に投稿

カラダが語りだす、世界の隠された物語

本展で紹介するのは、人間の身体や集団としての行動、超自然的な存在など、歴史を通じて作り上げられた身体が生み出すイメージの数々をモチーフに、それぞれの角度から作品化していく現代の作家たちの作品です。

わたしたちはしばしば、ある身体に対して「健康/不健康」とか、「美しい/醜い」といった感覚を抱いたり、特定の行動の中に「典型的な日本人」といった形容で何かの集団を代表するイメージを思い描くことがあります。あるいはほんの少しその印象が食い違うだけで、とても奇妙な感覚を覚え、全く異なる意味を感じ取ってしまうこともあるでしょう。

肌の色、民族や宗教、性差や生活のスタイルまで、さまざまな違いのある人々が同居する世界では、個々の身体が持つ色や形状、振る舞いなど、本来特定の意味などなかったはずのものにも長い時間の中で価値の差別化が生じ、不幸な歴史へと繋がったことも少なくありません。

「鉄道芸術祭vol.6 ストラクチャーの冒険」 フォト&ビデオレポート

ARTLOGUE 編集部2016/11/12(土) - 22:43 に投稿

京阪電車中之島線 なにわ橋駅の地下1階コンコースにあるアートスペース「アートエリアB1」で本日から「鉄道芸術祭vol.6 ストラクチャーの冒険」が開催。
鉄道芸術祭は"鉄道"のもつ車両や沿線図、先進的な技術など魅力と、その創造性に着目して行われるアートプロジェクトです。
第6回目は「ストラクチャーの冒険」と題し、鉄道がもたらした社会システムなどの様々なストラクチャー(構造、機構など)に着目しています。
本展では、物理的構造をつくる現代美術家の榎忠、システム的構造をつくる音楽クリエイティブチームのインビジブル・デザインズ・ラボ、イメージ的構造をつくる漫画家の五十嵐大介の3組の作品で構成されています。

「つくることは生きること 震災 《明日の神話》」展 フォトレポート

ARTLOGUE 編集部2016/11/05(土) - 07:35 に投稿

阪神淡路大震災から 21 年、東日本大震災から 5 年を迎えた今年、熊本地震が起こりました。いつどこで大きな地震が起こってもおかしくない日本。地震や津波によって、多くのものを失いか ねない危うさの中で私たちは生きています。
地震によって引き起こされる多くの悲しみや苦しみの中で、創作や表現活動など、芸術や アートと呼ばれる活動は何ができるのか。
本展では、東日本大震災から 5 年を迎えた今年、東北の被災者やアーティストの作品、そして岡本太郎の代表作《明日の神話》を通してその可能性を問いかけます。
震災直後から被災各地へ赴き、創作活動を通じて被災者支援を行ってきたアーツフォーホープ の活動と、そこで生み出された作品や人々の姿を紹介するとともに、被災後もそれぞれの視点から作品をつくり続けるアーティストたちの作品を展示します。さらに、原爆をモチーフに誇らかに立ち続ける人間の姿を描いた岡本太郎の《明日の神話》を展示し、岡本が作品に込めたメッセ ージを東北に向けたまなざしともに紹介します。

 

「龍野アートプロジェクト2016 国際芸術祭 時空の共振」 フォトレポート

ARTLOGUE 編集部2016/11/04(金) - 12:14 に投稿

龍野アートプロジェクトは、地域に残された文化遺産の保存活用と文化芸術活動の発信を目的に2011年より毎年開催されています。

瀧野は、古い城下町として栄えてきました。白壁の通りや、旧醤油蔵、龍野城跡など、昔ながらの風情の残る町は三木露風(詩人、童謡作家)、三木清(哲学者)や、近年では野村仁(アーティスト)、芸術監督でもある加須屋明子(京都市立芸術大学教授)、薮田翔一(現代音楽作曲家)など、多くの文化人を輩出しています。

会場はたつの市龍野町旧市街の旧龍野醤油同業組合事務所・同組合醸造工場(国登録有形文化財)を中心に、古民家などに作品が点在しています。また、期間中には薮田翔一作曲 オペラ『大奥』が上演されたり、今年は関連企画として、地元を拠点に制作している作家などの作品を龍野アートプロジェクト+ (プラス)で紹介しています。

静かで情緒豊かな町で、ゆっくりと芸術鑑賞はいかがでしょうか。

 

キュンチョメ 「暗闇でこんにちは」駒込倉庫 フォトレポート

ARTLOGUE 編集部2016/10/25(火) - 22:15 に投稿

キュンチョメはナブチとホンマエリの二人の男女アートユニットです。
2011年、東日本大震災の衝撃以降、”生きるために逃げる事”に関わる作品を制作しています。

キュンチョメ 「暗闇でこんにちは」の会場は、元倉庫だったオルタナティブスペース駒込倉庫。会場内を暗闇にして、東日本大震災で避難生活をしているおばあちゃんが、元住んでいた地域につづく道に設けられたバリケードなどの写真をPhotoshopを使い消している様子を記録した映像作品や、見知らぬ外国人と目隠しをして「福笑い」をする部屋など、東日本大震災以降の人と人との関係性を問うような作品を展示していました。

また、本展は二階で毒山凡太朗「戦慄とオーガズム」を同時開催していました。