アートとこころ ~2.こころをアートで映し出す!見えない絵を見るこころの動きとは?~

佐藤セイ2018/03/23(金) - 10:07 に投稿

あなたは空の雲を見て、「アイスクリームみたい」「なんだか顔みたいに見える」など感じた経験はありませんか。
そのようなイメージを膨らませている時、人はこころを働かせています。
今回はそんな「投影」というこころの働きと、「投影」を使ってこころの目でアートを生み出す「スクイグル法 (squiggle)」という芸術療法についてお話していきます。

 

投影ってどんなもの?

まず下の図1を見てください。何に見えますか?

アート×猫 ~江戸時代の國芳の浮世絵作品に見るアートと猫の心いやされる関係~

園城寺 希2018/03/22(木) - 20:13 に投稿

巷では「猫ブーム」。テレビのコマーシャルや雑誌でも猫をモチーフにしたものが多くなっています。最近は「散歩の必要がなく飼うのが楽」ということで人気が急上昇しているようです。アートと猫との関係で言うと、昔から猫は絵画のモデル・主役や脇役として作品に描かれてきました。

猫って…

猫の好きな人なら猫の歩き方やしぐさなど、いくら見ていても飽きないのではないでしょうか。

初めて猫を飼った時、人のように言葉が通じる訳でもなく意思疎通に戸惑いましたが、日々一緒に暮らしていると、世間でよくいわれる「猫は薄情・冷たい」に当てはまらない、表情や表現力の豊かさに気付かされます。むしろ情に厚く、不思議と人間の心を察知し、シンプルに無邪気に人間と接してくれます。特に最近のように人間関係が複雑な世の中では、そのシンプルさがかえってありがたい気がします。

今日はその中でも猫好きの画家として有名な江戸時代の代表絵師である、歌川國芳(うたがわくによし)(1797~1861)の作品から心いやされる関係を考えてみましょう。

食は “五感” で楽しむ時代へ 〜 アジアのベストレストラン50のTOPに輝く、Gaggan(inバンコク)の世界~

岡田 奈穂子2018/03/19(月) - 10:12 に投稿

こんにちは!
「おいしい旅」をデザインする、株式会社 Table a Cloth トラベルデザイナーの岡田奈穂子と申します。

旅の楽しみに欠かせない食。世界の食シーンは日々変化しています。
中でも近年注目されてきているのが、スペイン・バスク地方より拡がってきた、五感すべてを使って味わう料理のスタイル。
味覚のみならず、視覚、嗅覚、聴覚、触覚… そのすべてを取り入れ提供されるコース料理は、さながら一連のショーを鑑賞しているような感覚に。

今回は、Asia’s 50 Best RestaurantsでNo.1に輝き続けるバンコクのインド料理レストラン「Gaggan(ガガン)」から、その最新の食事体験をお伝えします。
世界の食シーンを変えたスペインの名店中の名店、エルブジ出身のシェフが繰り出すインディアンフュージョン料理の世界。

創造力で作られた、アーティスティックな食体験へご案内いたします。
私自身が世界を旅して見つけた「アートと食のおいしい関係」をご紹介できたらと思います。

 

アートとこころ ~1.こころをアートで表現する!絵を描くことを通じて見えてくるものとは~

佐藤セイ2018/03/17(土) - 23:30 に投稿

私は臨床心理士の資格を取得するために多くの心理療法について学び、体験してきました。
その中でも特に自分の気持ちを表現できると感じたのが芸術療法と呼ばれる分野です。これはシンプルに言えば「こころをアートで表現する」というものです。

今回は「描く」という側面からこころとアートの密な関係をお話したいと思います。

そもそも芸術療法とは?

日本芸術療法学会によると芸術療法とは「絵画、詩歌、音楽、ダンス、心理劇等々の芸術活動を介して心身の治療を行う」方法として定義されています。 
人は必ずしも自分のこころの状態を言葉で表現することはできません。言葉に出来ないけれど、もやもやと悩んでいることって誰しもありますよね。
また、幼い子どもも自分のこころを適切に言葉にする力がないことがあります。

そのこころを芸術という非言語的なアプローチで表現することで、治療者をはじめとした他者に伝えることができて「受け止めてもらえた」と実感すること、また自分でも「こんな気持ちを抱えていたのか」と振り返ることができることで、こころの治療につながると考えられているのです。

小山登美夫ギャラリー コレクション展 3

ARTLOGUE 編集部2018/03/15(木) - 12:39 に投稿
Pink tweed 2016-2017 acrylic and oil on mirror 60.5 x 60.5 cm ©Midori Sato

 

この度、8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Galleryでは、小山登美夫ギャラリーのコレクション展を開催いたします。小山登美夫ギャラリーでは、これまで、国境やジャンルを越えて、多岐にわたるアート作品を紹介してきました。本展では、これから展覧会を予定しているアーティストを中心に、選りすぐりの作品を展示いたします。絵画、彫刻、陶芸など多面的にアートに触れていただける機会となります。ぜひご高覧ください。

新平誠洙「DiVISION」

ARTLOGUE 編集部2018/03/13(火) - 23:58 に投稿
新平誠洙《 Diffraction #1》2017|油彩、アルミ板|160 x 160 cm

 

空間の歪みや分裂といったノイズ現象に着目し、新平は院生の頃より、複数の時間軸や光学原理をテーマに独自の絵画世界を築き始めました。写実的な描写でありながら、対極するイメージの輪郭を曖昧なままに組み合わせた《Reflection》シリーズや、チップ状の筆致で画面を覆い、モデルの実体を動的変化でとらえよう試みる《Refraction》シリーズなど。光の反射・透過・屈折現象と視覚効果を用いた実験的なアプローチで、現代における絵画の時間と空間表現を探求し続けています。

眞島直子展 地ごく楽

ARTLOGUE 編集部2018/03/13(火) - 14:50 に投稿
《妖精》 2011年 個人蔵 (写真提供:ミヅマアートギャラリー)

 

名古屋出身の真島直子(1944- )は、白い大画面に鉛筆のみで細密描写を行う「鉛筆画」や、多色で鮮烈な印象を与えるオブジェによって、「地ごく楽」(地獄+極楽)の世界に生きる人間の本性を表現しています。本展では、〈地ごく楽〉シリーズなどの代表作品に初期作品と油彩画の近作を加えて、作家の創作の歩みを紹介します。本展は今日の日本を代表する作家として国内外で評価を受けている真島直子の郷里で開催されるはじめての大規模個展です。

 

ホンマタカシ「Fugaku 11/36 - Thirty six views of mount fuji」

ARTLOGUE 編集部2018/03/13(火) - 12:53 に投稿
"mount FUJI 6/36" ©2017 Takashi Homma Courtesy of TARO NASU

 

古くからその独特の形状で「霊峰」として信仰の対象であり、日本を象徴するかたちのひとつでもある富士山。
現存最古の富士図としてしられる平安時代の「聖徳太子絵伝」に始まり、葛飾北斎の連作版画「富嶽三十六景」など日本美術の歴史においても重要なモチーフとして特異な位置を占めてきた。

進行中のプロジェクトとして現在ホンマタカシは、北斎の「富嶽三十六景」を念頭におきながら、合計36点の富士図の制作を試みているという。今回はそのうちの11点の新作(モノクローム・カラーとも)を展示する。

ピンホールカメラで撮影されたホンマの富士は、撮影後、データ化され、ピンホール写真でありながらエディションを有するイメージとなり、ひとつの山がもつ複数の姿や多彩な表情を現出させるのである。