草屋根と絵筆 向井潤吉のエッセイとともに

ARTLOGUE 編集部2019/03/27(水) - 02:39 に投稿
戦後、1945年の晩秋から、失われゆく草屋根の民家を描き続けた画家・向井潤吉(1901-1995)。向井は、日本各地を巡る旅の体験を綴った文章も数多く残し、それらには、訪れた土地での風景や人々との一期一会が、飾り気のない言葉で、時にユーモアを交えて語られています。私たちはそこから、変貌する戦後日本の側面を見つめ続けた一人の画家のまなざしと、消え去っていく風景への深い愛惜の念を読み取ることができます。 2018年には、こうした旅の手記をはじめ、激動の20世紀とともに歩んだその人生における様々な回想などをまとめたエッセイ集、『草屋根と絵筆 画家向井潤吉のエッセイ』(国書刊行会)も刊行されました。 本展では、民家シリーズの代表作をはじめ、向井のエッセイと、それにかかわる絵画作品をあわせて展示します。向井潤吉が、それぞれの制作地で得た感慨をエッセイから読み取っていただき、その人となりにふれていただく機会になればと思います。

清川泰次 具象から抽象へのあゆみ

ARTLOGUE 編集部2019/03/27(水) - 02:39 に投稿
2019年は、画家・清川泰次(1919-2000)の生誕100年にあたります。清川泰次記念ギャラリーでは、今年度のふたつの展覧会を通じ、清川の約60年にわたる画業を2期に分けてご紹介します。 静岡県浜松市に生まれた清川泰次は、慶應義塾大学経済学部に進学し、在学中に独学で油絵を始めました。1940年代より二科展や読売アンデパンダン展等に出品していましたが、次第にそれまで描いていた具象表現に疑問を抱くようになり、自身の芸術を模索すべく1951年から3年間アメリカに渡ります。清川は、この渡米を機に本格的に抽象表現へ移行することを決め、その後は線と色面のみによる表現で、もののかたちを写すことに捉われない独自の芸術を探求しました。 第1期となる本展では、清川が画家として歩み始めた1940年代から60年代半ばまでの作品を展示します。画面から次第に具象的なかたちが消え、多様な線と色面を交錯させた表現へと移り変わっていく、清川のスタイルの変遷をご覧ください。

宮本三郎 花々と、女たちと

ARTLOGUE 編集部2019/03/27(水) - 02:34 に投稿
宮本三郎が生涯を通じて追求したテーマである“花々と、女たち”は、いずれも儚い命の光り輝く瞬間を捉えており、生命への讃歌が謳われています。花と女性をモチーフとした今回の展示で、宮本三郎の絵画に込めた思いを感じて頂ければ幸いです。

藍染の絞り 片野元彦の仕事

ARTLOGUE 編集部2019/03/27(水) - 02:34 に投稿
天然藍による絞り染の第一人者として知られ、「片野絞」と呼ばれる独自の技法を確立した片野元彦(1899-1975)。本展では、片野が制作した藍染による絞り染の着物や飾布、暖簾などの逸品を紹介します。また、父・元彦の仕事を支え続けた絞り染作家の片野かほり(1932-2016)の作品も併せて展示。藍と白が醸しだす、絞り染の魅力をご堪能ください。

棟方志功と地井紅雲 板画の世界

ARTLOGUE 編集部2019/03/27(水) - 02:32 に投稿
柏市在住の板画家・地井紅雲(ちい こううん)の展覧会です。地井紅雲は板画界の巨星 棟方志功の下で深い交流と薫陶を受け、更に棟方末華から技術指導を受けました。 この度、地井紅雲の作品約40点と柏市が所蔵する棟方志功作品6点を組み合わせた展示会を開催します。 白と黒の織り成す極限を表現した板画の世界をお楽しみください。 開館時間 10:00~20:00(最終日は15:00閉館

MAY I START? 計良宏文の越境するヘアメイク

ARTLOGUE 編集部2019/03/27(水) - 02:32 に投稿
パリコレクションをはじめ国内外のフアッションショーのヘアチーフを務め、雑誌や広告のヘアメイクを多数手がけるなど、最先端の場で活躍する今注目のヘアメイクアップアーティスト・計良宏文(けら・ひろふみ/1971-)。近年は現代美術など他領域のアーティストと積極的に協働し、ヘアメイクの概念を刷新する活動を展開しています。 この展覧会では、広く知られる宣伝広告の仕事から、従来のヘアメイクの枠を超える多様なコラボレーションの仕事まで、計良のクリエーションの全貌をご紹介するほか、ファッションデザイナー・坂部三樹郎との協働による大規模な新作映像インスタレーションも発表します。既成のジャンルを軽やかに越境し、ヘアメイクの可能性に挑む計良の現在地にぜひご注目ください。