ホンマタカシ「Fugaku 11/36 - Thirty six views of mount fuji」
"mount FUJI 6/36" ©2017 Takashi Homma Courtesy of TARO NASU
古くからその独特の形状で「霊峰」として信仰の対象であり、日本を象徴するかたちのひとつでもある富士山。
現存最古の富士図としてしられる平安時代の「聖徳太子絵伝」に始まり、葛飾北斎の連作版画「富嶽三十六景」など日本美術の歴史においても重要なモチーフとして特異な位置を占めてきた。
進行中のプロジェクトとして現在ホンマタカシは、北斎の「富嶽三十六景」を念頭におきながら、合計36点の富士図の制作を試みているという。今回はそのうちの11点の新作(モノクローム・カラーとも)を展示する。
ピンホールカメラで撮影されたホンマの富士は、撮影後、データ化され、ピンホール写真でありながらエディションを有するイメージとなり、ひとつの山がもつ複数の姿や多彩な表情を現出させるのである。