GRAND ART FES @ グランフロント大阪 フォトレポート キース・へリング、ヤノベケンジ、椿昇、他
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グランフロント大阪(大阪市北区大深町)は、2018年4月26日(木)にまちびらき5周年を迎えます。5周年では、「ART SCRAMBLE」と題して、2018年4月~2019年3月までの1年間、これまでグランフロント大阪をご愛顧いただき、まちを支え、ともにまちを育てていただいた多くのお客さま、地域の皆さま、まちで働く就業者の皆さまに対する感謝の気持ちをグランフロント大阪らしく新たな発見・驚き・感動・歓びに出会うことのできるアートで表現します。
戦後の前衛陶芸は、新しい時代の情熱に溢れた作家たちのエネルギーに満ちていました。伝統的な陶芸が主流であった中で、前衛陶芸のパイオニアのひとりとして造形的な作品を生み出していた熊倉は、常に何が伝統であるかを問いかけ、真の伝統の担い手とは、社会に根差し実験的で創造的な精神であると記しています。熊倉は強烈なサウンド、ジャズから時代精神を受け止め、ジャズの響きを土でうけとめようと試みる中で、日常のやきものの釉薬や技法をヒントに、新しく鮮烈な作品に仕上げました。
本展では、戦後の前衛陶芸を率いた熊倉順吉の陶芸と、1970年代のクラフトデザイン運動の盛り上がりの中、産地信楽から刺激を受けた日常の器もあわせて紹介します。また、この企画を通して彼の熱い精神に触れ、信楽で滞在制作した若手作家たちの作品も併せて展示します。信楽でさまざまな刺激を受けジャズを時代を読む手がかりとしていた熊倉と同様に、21世紀の今、訪れた信楽でそれぞれの手法で時代を捉えながら制作を行う陶芸家たちの作品を併せて紹介します。
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2018 年は、高畠華宵が愛媛県宇和島に生まれて130 年になります。大正から昭和にかけて挿絵画家として活躍した華宵ですが、全盛期の仕事ぶりと比べると戦後は挿絵の仕事も減り、華宵にとっては思うように絵を描けない厳しい晩年を過ごしました。しかし華宵が残した作品は、同時代の少年少女は言うに及ばず、彼の死後も多彩なジャンルのアーティストに様々な形で影響を与えています。
戦後の少女漫画は華宵ら大正ロマンの画家たちの流れを受け継いでいますが、中でも美少年や少年愛をテーマにした竹宮惠子、萩尾望都、山岸涼子などの作品には、華宵の美少年の美しさと凛々しさが受け継がれています。アングラ演劇を牽引した寺山修司や唐十郎は、ポスターや書籍の装丁に華宵作品を使っています。華宵作品は彼らのイマジネーションを刺激したのでしょう。美輪明宏は自他共に認めるように華宵的な妖美を誇っています。このように華宵の美意識は、直接的にしろ間接的にしろ、現代文化にもその水脈が続いていると言えますが、その代表格が異才の漫画家・丸尾末広です。
偶然からアートが生まれる瞬間を目撃する。子どもたちや障がい者のビビッドな感性に触れる。遊びながらアートづくりを楽しむワークショップに参加して、自分の中の「子ども性」を再発見してみませんか。
静岡県浜松市を拠点に、「こどもアートスタジオプロジェクト」など数々のワークショップを日本各地で手がけてきたコミュニティ・アーティストのホシノマサハルさん。シルクスクリーン印刷の専門家でもあるホシノさんは、「子どもと大人、障がい者と健常者の境目なんてあいまいだと思うんです」と語ります。
大正ロマンチシズム、大正モダニズムなどと言う言葉を聞くたびに、
何とも言えず心地好い微風が吹き抜けるのは、
私たちがそこに現代文化の源流を感じるからかもしれません。
高畠華宵は、正統な美術教育を受けながらも、
日本画壇に属することがなく、
画風上でも、 ライフスタイルの上でも、
日本文化と西洋文化が交じり合う
新しい時代の文化を体現してみせました。
当時は印刷技術の進歩が著しく、
大量に印刷される華宵美人や美少年は
大衆のお茶の間に入り込み、
かの「華宵好み」と呼ばれたスタイルは、
人々の憧れの的となって、暗い封建社会からの
脱皮を求めていた人々を 自由意識へと導きました。
高畠華宵大正ロマン館は、大正文化の本質と推移を探りながら、
華宵の全画業を追って館蔵品を中心とした年4回のテーマ展と
このたび、テヅカヤマギャラリーでは大江慶之の個展「ボーズ ボーンズ ボーン」を開催いたします。
1980年生まれの大江は大阪を拠点に活動しているアーティストです。これまで自画像を中心とした平面作品を発表してきましたが、2007年以降は並行して立体作品も発表するようになります。
視点を変えることで、イメージが持つ意味や認識が変化すること。大江慶之は一貫してそれをテーマに取り組んできました。大江の作品には体操服を着た少年がたびたび登場します。それらと髑髏(どくろ)や鶏頭、蝶といった異なるモチーフをコラージュ的に組み合わせ、固有の文脈から切り離した状態にし、新たなイメージへと転換させますが、作品が一つのストーリーや印象だけに集約されないよう注意深く作られます。