春の江戸絵画まつり<br>へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで

ARTLOGUE 編集部2018/12/27(木) - 13:11 に投稿

人は、見事な美しさや完璧な美しさに、大きな感動を覚えます。しかしその一方で、きれいとは言いがたいもの、不格好で不完全なものに心惹かれることもあるでしょう。「へそまがりの心の働き」とでも言ったらよいでしょうか。

例えば、禅画に描かれた寒山拾得の二人は、不可解さで見る者を引きつけます。また、江戸時代の文人画ぶんじんがには、思わず「ヘタウマ?」と言いたくなるような作品があります。文人画ぶんじんがの世界では、あえて朴訥に描くことで、汚れのない無垢な心を表現できると考えられていたのです。

あるいは、徳川家光が描いた《兎図》はどうでしょうか。将軍や殿様が描いた絵には、ときおり見た人が「???」となるような、何と言い表せばよいか困ってしまうような「立派な」作品があります。描き手が超越した存在であることと、関係があるのかもしれません。更に近代にも、子供が描いた絵を手本にして「素朴」にのめり込む画家たちがいました。

この展覧会では、 中世の禅画から現代のヘタウマまで、 日本の美術史に点在する「へそまがりの心の働き」の成果をご覧いただきます。へそまがりの感性が生んだ、輝かしくも悩ましい作品の数々を眺めれば、日本美術のもう一つの何かが見えてくるかもしれません。
 

トム・サックス ティーセレモニー

ARTLOGUE 編集部2018/12/27(木) - 02:31 に投稿
ニューヨーク在住のトム・サックス(1966-)は、プラダのロゴで作られた便器、エルメスの包装紙によるマクドナルドのバリューセットなど、「手作り(ハンドメイド)の既製品(レディメイド)」とも評される奇抜な作品を制作し、世界各地で数多くの展覧会に参加。世界のスーパーブランドからも高く評価されています。 本展は、独自のまなざしで日本の文化に深いリスペクトを向けるトム・サックスがティーセレモニー(茶会、茶道)に本格的に取り組む展覧会です。外国人の彼の目に真新しく映る、楽しい日本の姿は、私たち日本人が見落としてきた価値観や世界観にあらためて気づかせてくれる貴重な機会となるでしょう。

夢見る力~空想大劇場

ARTLOGUE 編集部2018/12/26(水) - 02:32 に投稿
絹谷幸二 天空美術館では開館2周年を記念し、特別展示「夢見る力~空想大劇場」を開催いたします。 本展では、今回新たに制作された3D映像「平治の乱」を、これまでの「夢無辺」と併せて上映し、「静」と「動」が織りなす百花繚乱の夢舞台へ皆様を誘います。 また、東京・青山の「こどもの城」のエントランスを飾っていたアフレスコ(壁画古典技法)の傑作「アラベスク」全20面を最新展示し、空想力満載の絹谷ワールドをご体感いただきます。 「人類を元気に!」を掲げ、世界に向かって大きな躍進を目指す絹谷幸二 天空美術館が誇る映像・絵画・立体の数々。華麗なる色彩と豊饒なるイメージによる夢の大劇場を心行くまでお楽しみください。

日本女性と着物

ARTLOGUE 編集部2018/12/26(水) - 02:32 に投稿
古今東西、女性は絵画の主要なテーマとして描かれてきました。絵画には、季節やその時代の流行など様々な情報が盛り込まれています。特に着物は、季節や目的に合わせて格式や文様が異なり、日本文化の一つの表れと言えるでしょう。 本展では当館所蔵の作品の中から、明治から昭和期にかけて描かれた珠玉の美人画を紹介します。 美人画の三巨匠と称された上村松園、鏑木清方、伊東深水らをはじめ、多くの画家たちが追い求めた女性美に迫ります。また、日本の暮らしのなかで輝く女性の姿も紹介します。 華麗な着物姿から日常の働く姿まで、様々な女性像をとおし、おしゃれの感覚を味わうとともに、日本の美を見つめるきっかけになれば幸いです。