近代ガラスデザインの先駆者 淡島雅吉

ARTLOGUE 編集部2019/01/23(水) - 02:32 に投稿
淡島雅吉(1913-79)は、はじめ各務クリスタルで、戦後は保谷クリスタルの工芸部でデザイナーとして勤務し、その後自身の会社を設立して活動を行った、ガラスデザイナーの草分け的存在です。 本展覧会では、代表作「しづくガラス」をはじめとする淡島の作品を展示し、デザイナーの活動の足跡をたどります。

素描礼賛 ー 岸田劉生と木村荘八 ー

ARTLOGUE 編集部2019/01/23(水) - 02:30 に投稿
習作や下絵として紹介されることの多い素描には、完成作や彩色画では見ることのできない清新な魅力があります。 メモ等の書き込みが加われば作家の思考や人柄も垣間見え、いっそう惹きつけられます。 素描を美術の骨子と評した岸田劉生(1891-1929)と、挿絵即ち素描かつ本格的絵画と説いた木村荘八(1893-1958)。 彼らの素描画には独特の存在感と深い味わいがあります。 岸田劉生は大正期を代表する画家の一人であり、神秘的な写実画で知られています。 一方の木村荘八は、劉生と長く活動をともにしながら、昭和期に洒脱な挿絵で独自の地位を築いています。 二人は10代の頃に白馬会の画塾で出会い、いち早くポスト印象派へ関心を向けました。 情熱的な色彩による作画の後に、素描の重要性に認識を深め、数々の秀作を描いています。 異なる家庭環境ではあるものの、互いに著名な父を持ち、その父を中学生時分に亡くしています。 また銀座、日本橋両国という商業の中心地で生まれ育った東京人であり、江戸文化の理解者でもありました。 本展は、笠間日動美術館、うらわ美術館、小杉放奄記念日光美術館が所蔵する二人の素描・挿絵、単色画等を中心に構成した約200点で、その魅力とニ人の交流について見つめます。 同時に、舞台となった銀座築地近辺の変容を二人の回想文等とともに紹介します。

森克徳展 ~しなやかな陶志~

ARTLOGUE 編集部2019/01/22(火) - 02:33 に投稿
森克徳氏は、昭和30年(1955)に、三州瓦の産地である高浜市に生まれました。幼少期の記憶には、黒煙が立ち上る瓦工場の情景があり、創作に対する思想や技術に大きく影響しています。 大学卒業後、森氏は高浜で創作活動を続けてきました。その作品は、時代を経る毎に、緩やかな造形へと変化し、釉薬を美しく呈する造形、いぶし銀を柔軟に感じさせる構成、三河土の温もりを活かす彩色の作品を制作しています。それらは、やきものでありながら、軽やかでしなやかな印象を与えています。 本展は、森氏がこれまでに感じてきたやきものの魅力から、新たな一面を創造していく変遷をご紹介し、高浜の地で培われてきた作品を、より多くの方に知っていただく機会となることを願うものです。 〈森克徳氏によるギャラリートーク〉 森克徳氏の解説とともに作品を鑑賞します。 日時:2月17日(日)、3月16日(土) いずれも午後2時~ 参加費:観覧券が必要です ★そのほか関連行事については、かわら美術館のウェブサイトをご覧ください

浮世絵でめぐる横浜の名所

ARTLOGUE 編集部2019/01/22(火) - 02:33 に投稿
平成31年(2019)は、安政6年(1859)の横浜開港から160周年にあたります。本展示はこれを記念して、日本人の絵師によって描かれた浮世絵を題材に、開港により新たな「名所」となった「開港場・横浜」の風景について、名所を見る視線に注目しつつ、紹介します。 開港場・横浜が新たな名所となった理由は、江戸から一日行程の範囲、かつ当時の主要な陸路であった東海道に近接する地点に、異国の人々と彼らがもたらしたさまざまな物品や風俗を見聞できる場所が成立したことによります。また、東海道五十三次が名所として浮世絵の題材になっていたことが前提にあると思われます。 本展示では、こうした近世後期から近代初頭における「名所」としての横浜のあり方を、①神奈川宿台町からの眺望対象の一つであった19世紀前半、②開港場全体が一つの名所となる開港直後、③浮世絵に描かれた視線が開港場の内部に入り込み、開港場やその周辺に存在する個別の地点がそれぞれ名所化していく段階の、3つに区分して紹介していきます。

所蔵作品展「MOMATコレクション」

ARTLOGUE 編集部2019/01/20(日) - 23:35 に投稿

20世紀はじめから今日に至る日本の近現代美術の流れを、国際的な関連も含めてご紹介するMOMATコレクション。

4階第1室は「ハイライト」。当館選りすぐりの名品が凝縮されています。今回は工芸の名品もあわせてご紹介します。

2室から12室までは、おおよそ時代順ですが、部屋ごとにテーマをたてて、各時代の美術と社会の関係をさまざまな角度から見ることができます。例えば3階6室では太平洋戦争中の作品に焦点を当ててご紹介します。そのほか4階4室では版画家の織田一磨、3階9室では写真家の土田ヒロミ(1月29日-3月17日)、椎原治(3月19日-5月26日)を特集します。2階12室では、近年新しく収蔵されたデイヴィッド・スミスとアンソニー・カロの彫刻にご注目ください。

また3月19日からは「美術館の春まつり」の特集として、3階10室に川合玉堂《行く春》(重要文化財)をはじめとする花を描いた名作がそろいます。千鳥ヶ淵の桜との競演が見ものです。

今期も盛りだくさんのMOMATコレクション。どうぞごゆっくりお楽しみください。