リニューアル3周年記念名品展 第1部 国宝「紅白梅図屏風」

ARTLOGUE 編集部2019/01/30(水) - 02:36 に投稿

MОA美術館では、国宝「紅白梅図屏風」をはじめとする当館コレクションから精選した所蔵名品展を開催いたします。 国宝「紅白梅図屏風」は、江戸時代中期の絵師、尾形光琳の最晩年期の一大傑作であり、日本美術を代表する作品です。 対立して勇姿を競う紅白の梅、判を押したかのように線描きしない梅花の描き方や蕾の配列、樹幹に見られるたらし込みなど、優れた要素が結集し、画面に重厚なリズム感と洒落た装飾性を与えています。 中央の川は静かに流れ、光琳独特の絶妙な筆致により渦まく水文が観るひとの目を引き付け、さらに末広がりの川の面が絵に存在感を与えています。 この流水文の絵画表現は、近年の科学調査により、銀箔地に水文をマスキングし、露出した銀箔を黒色に硫化変色させるという極めて類のない工芸的な手法である事が判明しました。 呉服商「雁金屋」の御曹司だった光琳は染色技法に詳しく、本作品の金銀地に対して防染技術の試みを垣間見せる大変興味深い作例です。 本展覧会では、この他に京焼の大成者・野々村仁清作 国宝「色絵藤花文茶壺」、奈良から室町期までの古筆名蹟の集大成といえる国宝 手鑑「翰墨城」と、所有する国宝3点全てをご覧いただきます。

竹内栖鳳展  コレクションを中心に

ARTLOGUE 編集部2019/01/30(水) - 02:36 に投稿
明治以降の近代美術界は、西洋の美術思想や絵画技法の導入と伝統の継承との狭間で揺れ動きました。 そのような時代にあって、竹内栖鳳(1864-1942)は、元治元年(1864)に京都で生まれ、18歳で四条派の幸野棋嶺に入門しました。 四条派の他、狩野派や土佐派など様々な古画の研究に取り組み、明治33年(1900)37歳でヨーロッパに渡り西洋美術への理解を深め、その後、西洋画法を取り入れた写実表現によって、日本画の新しい道を切り開きました。 晩年は後進の指導にも力を注ぎ、橋本関雪や上村松園など多くの有能な画家を育成しました。 この度の展観は、伝統に立脚しつつ独自の表現を創造した竹内栖鳳にスポットをあて、その魅力に迫るものです。

黒田泰蔵 白磁

ARTLOGUE 編集部2019/01/30(水) - 02:36 に投稿
空間に溶け込むように静謐でありながら、緊張感あふれる力強さをもつ陶芸家・黒田泰蔵の白磁。ヴァンジ彫刻庭園美術館では、国内外の主要な美術館にコレクションされ、世界的に活躍する黒田の美術館では初となる個展を開催いたします。 1966年、20歳の若さでパリに渡り、のちの人間国宝となる陶芸家の島岡達三と運命的な出会いを果たした黒田は、カナダで陶芸を始めました。 日本に帰国した後も、黒田はさまざまな技法で精力的に作陶に携わっていきますが、45歳の時、「轆轤成形、うつわ、単色」という3つの条件を自身に定め、白磁のみの制作に傾注していきます。 本展覧会では、轆轤に初めて触れてから約半世紀の後に辿り着いた白磁の現在を、円筒や梅瓶、花入、台皿といった数々の優品により展観します。 磁土との対話の中、個を極限まで消していくことで純化された白磁がみせる抽象の世界。轆轤の回転が生み出す柔らかで張りのあるフォルム、釉薬を用いず、焼締めの後に磨かれた表面の艶やかな陰影、宙空へと薄く挽き上げられた口縁など、その美しさの特質には枚挙にいとまがありません。 1981年の帰国後より伊豆に窯を構え、以来40年近く静岡の地でうつわの可能性を追求し続けてきた黒田の究極の白磁を、ぜひご堪能ください。

クワクボリョウタ展

ARTLOGUE 編集部2019/01/30(水) - 02:36 に投稿
子どもの頃、手を使って影絵遊びをした記憶がありませんか? 暮らしの中に生まれる影は、常に移ろい、その姿を留めません。 そして、時には思いもしない形を生み出し、私たちに驚きを与えてくれます。 そこには、「観る」という行為が、起点として存在します。 観ることは、視覚から始まり、音や、場の空気といったの周囲全体に広がると共に、一人一人の記憶に触れ、私たちの内面へと繋がっていきます。 つまり、観るという行為は、それ自体が、体験を紡ぐものとも言えるでしょう。 国内外で活躍するメディアアーティスト クワクボリョウタは、電子部品や機構そのものに着目し、観る人自身が内面で体験を紡ぎ出すような作品を発表してきました。 本展では、光と影を素材とした代表作「LOST」シリーズを含む3作品に加え、ワークショップを通して、作家と参加者が作り上げる「風景」を展示します。 あなたがいて、わたしがいて、「観る」ことから始まる展覧会。あなたは会場で何をみつけ、何を想いますか?

中国陶磁百花

ARTLOGUE 編集部2019/01/30(水) - 02:36 に投稿
華やかなやきものを次々と誕生させ、常に世界をリードしてきた中国。 この度は「花」をテーマに三つの視点から中国陶磁の魅力をご紹介いたします。 まず一つ目は、花が描かれたうつわを展示します。世界には様々な文様がありますが、その中でも花は最も多いモチーフの一つです。 中国でも古くから牡丹や蓮などの美しい花が描かれたうつわが人々の生活を彩ってきました。 二つ目は、花をいける道具・花器に注目します。古来より花を愛でる文化があった中国では陶磁製の花器も多く生産されていました。 これらの花器は、平安時代以降、日本にももたらされ、鎌倉時代には室内装飾にも大きな影響を与えています。 中国の陶磁装飾の技法の名称には、「印花」や「貼花」、「青花」など文様を意味する「花」の文字が付いたものが多くあります。 三つ目では、これらの装飾技法が用いられた作品などをご紹介いたします。 本展を通じて、大陸に咲き誇った美しい中国陶磁の世界をお楽しみいただければ幸いです。

ジブリの大博覧会 ~ナウシカからマーニーまで~

ARTLOGUE 編集部2019/01/30(水) - 02:36 に投稿
「スタジオジブリ」の設立から約30年間の歩みを体感できる展覧会です。 ナウシカからマーニーまで、ジブリ作品がどのように生み出され、世に出て行ったのか。 未公開を含む膨大な資料や映画公開当時を振り返る広告宣伝物が展示空間を圧倒します。 また、「天空の城ラピュタ」やその他の作品に登場する空飛ぶ機械たちの空間や、「となりのトトロ」に出てくる「ネコバス」コーナー、品揃えの豊富なグッズ販売コーナーなど、大人から子供まで幅広い世代にジブリの魅力を発信します。

浅井愼平写真展

ARTLOGUE 編集部2019/01/30(水) - 02:36 に投稿
浅井さんはビートルズ来日の際に、オフィシャルカメラマンとして注目され、これまでに数多くの企業広告に作品を発表してきました。 今回は、アメリカやニュージーランドをはじめとする、海外スナップを中心にご覧いただきます。 日常生活の中で見過ごされてしまうような被写体が、浅井さんの感覚により見出され、自由で正解のない写真術として表現されています。

横浜美術館開館30周年記念<br>Meet the Collection ―アートと人と、美術館

ARTLOGUE 編集部2019/01/30(水) - 02:35 に投稿
横浜美術館30周年を記念して開催する全展示室を使った企画。 絵画、彫刻、版画、写真、工芸など、1万2千点を超える横浜美術館の収蔵作品から、様々なキーワードのもと、作品同士の出会い(Meet)の場を創出し、アートの自由な見方、アートとの多様な関わり方を提案します。 個性溢れる作品たち、それをとりまく人々、それらの豊かな関係を育む、磁場としての美術館――。 横浜美術館にとって大きな節目となる年に、「出会い」の場としての美術館の役割と可能性を見つめなおします。

生誕150年・没後80年記念 原三溪の美術 伝説の大コレクション

ARTLOGUE 編集部2019/01/30(水) - 02:35 に投稿
横浜において生糸貿易や製糸業などの実業で財を成した原富太郎(号:三溪、1868[慶應4]~1939[昭和14])。 希代の古美術品コレクター、茶人、そして同時代の日本美術院の画家や彫刻家を物心両面から支援したパトロンとしても知られます。 2018年は三溪の生誕150年、2019年は没後80年の周年に当たります。 この展覧会では、三溪旧蔵の古美術や近代美術(絵画、工芸、彫刻)など約100点と、三溪自筆の書画、資料により、美術に対する三溪の眼差しに焦点を当てます。 ゆかりの地で開催される過去最大規模の三溪の展覧会は、かつて横浜に在った伝説のコレクションをご覧いただくまたとない好機となるでしょう。