「池田亮司|continuum」展

ARTLOGUE 編集部2018/07/06(金) - 16:20 に投稿
©Ryoji Ikeda Studio

 

池田亮司の「音」、「光」、「データ」による最新のインスタレーション

 

パリと京都を拠点に活動する作曲家・アーティスト、池田亮司(1966-)の個展を開催します。池田は90年代よりダムタイプでの活動を始め、同時に独自の革新的なコンピューターコード、科学、テクノロジーを駆使したパフォーマンスやオーディオビジュアル・インスタレーションを制作してきました。世界各地の美術館、フェスティバルなどでも活躍する池田は、日本の電子音楽を代表する人物であり、音響、イメージ、空間、知覚現象、数学的概念等を用いた、体感型の作品を数多く発表しています。

本展覧会では、ポンピドゥ・センターのために新作のインスタレーション2点が展示されます。一つの作品は真っ暗な空間、もう一つの作品は明るい展示空間で、2つは対照的で、補完しあうようなインスタレーションとなります。前者は、池田が「メタ・コンポジション」と呼ぶ、視覚、音響のデータ、数学的概念を用いた眩暈を起こすようなインスタレーション、後者は、巨大なスピーカーを使ったオーディオビジュアル・インスタレーションです。鑑賞者は、このパフォーマンス的な作品を聞き、またその中を自由に歩き回ることができます。

「井上有一 1916-1985 -書の開放-」展

ARTLOGUE 編集部2018/07/06(金) - 16:08 に投稿
© UNAC TOKYO, 撮影:伊藤時男

 

戦後日本の伝統美術の前衛グループの中で、最も創造的な活動を展 開した一人である書家の井上有一(1916~1985 年)。本展は、戦後 まもなく世界的に高い評価を得た数少ない書家である井上の代表作を中 心に、紙と墨による簡素な材料、技法によって生まれる豊かで多様なモノク ロームの世界を紹介し、日本の伝統文化を世界の芸術においてどのように 位置づけていくのかを巡って腐心した井上有一芸術の核心に迫ります。

 

街の中の岡本太郎 パブリックアートの世界

ARTLOGUE 編集部2018/07/06(金) - 14:15 に投稿

岡本太郎が多面的な活動の中で、公園や学校などパブリックな空間に創作した作品は、全国に70ヵ所140点以上に及びます。岡本は、作品が個人の所有物となることを拒みつづけ、誰でもいつでも見ることの出来るパブリックな空間に作品を創り続けました。そこには「芸術のための芸術」ではなく、芸術が我々の日常空間にあって社会と芸術をつなげる不可欠な存在であり、人間の根源的歓びと感動を呼び覚ますという彼の芸術理念が貫かれていました。

本展は、日本万国博覧会テーマ館《太陽の塔》のリニューアルを記念して、岡本が生涯を通じて社会に打ち出したパブリック作品を俯瞰するものです。会場にはモザイクタイルを使った初期の作品から大阪・千里の《太陽の塔》、東京・渋谷の《明日の神話》をはじめとする全国津々浦々に創られた作品を、その原型、原画、スケッチ、写真等で紹介します。場との迎合を否定し、対立することでお互いの個性を生かすという岡本の作品に込められた思いと、社会に打ち出されたメッセージを知る機会となることを願っています。

 

「キング・オブ・ポップ」マイケル・ジャクソン。ファッションアイコンでもある彼とファッションの関係、そしてスタイルの変遷とは?他13件!【PICK OUT ARTS!!/2018.07.05】

ARTLOGUE 編集部2018/07/05(木) - 19:41 に投稿
Bundesarchiv, B 145 Bild-F079012-0026 / CC-BY-SA 3.0 [CC BY-SA 3.0 de], ウィキメディア・コモンズ経由で


1946年7月5日、フランスのファッション・デザイナーであるルイ・レアールが、露出度の高い上下セパレートスタイルの水着を発表しました。
「ビキニ」の誕生です。セパレートタイプの水着は既にあったものの、おへそまでみえる布面積の小ささははじめてで、大ヒット。特に男性の人気が高かったのだとか…。

とはいえ、その名前の由来は「ビキニ」発表4日前に原子爆弾の爆発実験(クロスロード作戦)が行われたビキニ環礁。

「ビキニ」が持つイメージとのギャップ、大きすぎます。

なつやすみの美術館8 タイムトラベル

ARTLOGUE 編集部2018/07/05(木) - 15:48 に投稿

時間はどんどん過ぎていきます。この文章を読んでいる間にも、時間は過ぎていってしまって、二度と戻ってきません。あらゆるできごとが時間の中で起こり、時間とともに過ぎ去ります。過ぎ去った時間へ、そしてまだ来ない時間への旅にあこがれる人は多いでしょう。実際には時間の中を旅することは実現していません。けれども作品の中には、過ぎ去った時間がとどめられ、まだ体験していない時間が描かれています。作品を通して時間の旅に出ることができるのです。

作品の中には自分が生まれるずっと以前に作られたものもありますし、さらに昔のできごとを形にした作品もあります。作品そのものの中にも、作家の生涯や作られた時間など、いろいろな時間が重なっています。この展覧会ではいろいろな作品の中に、宇宙の時間、歴史の時間、自然の時間、人間の時間、時間そのもの、制作の時間、死後の時間、遺る時間、ちょっと先の時間を見つけていきます。

今年のなつやすみは、美術館で時間の中に飛びこんでみましょう。時間のあり方を探し、時間について考え、作品と時間との関係を読み解きながら、作品を見ていきましょう。

 

特別展「高麗青磁―ヒスイのきらめき」

ARTLOGUE 編集部2018/07/05(木) - 15:13 に投稿

本展では、東洋陶磁美術館が所蔵する高麗青磁を中心に国内所蔵の代表作も加えた約250件の作品により、高麗青磁の新たな魅力をご紹介します。

高麗青磁は高麗王朝(918-1392)の滅亡とともに姿を消し、人々にも忘れさられた、いわば「幻のやきもの」でした。高麗王朝の滅亡から約500年の時を経た19世紀末から20世紀初頭にかけて、高麗の王陵をはじめとする墳墓や遺跡などが掘り起こされ、高麗青磁は再び世に現れました。翡翠(ヒスイ)のきらめきにも似た美しい釉色(ゆうしょく)の高麗青磁は、瞬く間に当時の人々を魅了し、その再現品もつくられるなど、一躍脚光を浴びました。

高麗王朝では仏教が国教となりましたが、同時に道教も盛んでした。一方、中国から喫茶や飲酒文化が伝えられ王室や貴族、寺院で大いに流行します。こうして祈りの場や儀礼、喫茶具や飲酒具などに用いられるものとして高麗青磁が誕生し、独自の発展を遂げました。唐、五代の越窯青磁や北宋の汝窯青磁に類するとされる透明感ある艶やかな「翡色(ひしょく)」の釉色、そしてとりわけ精緻な象嵌技法を特徴とする高麗青磁の美しさは、中国においても高い評価を受け、「天下第一」とも称されました。こうした高麗青磁には人々の祈りや思いが込められ、高麗王朝の文化の精髄が見事に具現化されています。

元永定正展 おどりだすいろんないろとかたちたち

ARTLOGUE 編集部2018/07/05(木) - 15:09 に投稿

元永定正は、『もこ  もこもこ』(文・谷川俊太郎)や『もけらもけら』(文・山下洋輔)など数多くの絵本を制作しました。今までにないものをつくるというモットーをもっていた関西の前衛美術グループ「具体美術協会」の代表的なメンバーであった彼は、絵本におい  も誰かの真似をするのではなく、新しくておもしろいものを日々、追い求めていました。そんな彼の作品に登場するいろんないろとかたちたちは、まるでそれぞれが性格をもった生き物のよう。画面いっぱいに広がる明るい色彩とユーモラスなかたちは、わたしたちを愉快な世界へ引き込みます。

本展では、絵本原画をはじめ、カラフルないろだまが描かれた絵画や版画、立体作品、そして、具体活動時代の絵画など約120点を展示します。いろとかたちで繰り広げられる絵の純粋なおもしろさ、新しいものを生み出そうとした彼の自由な発想力と表現力をお楽しみください。

 

増田セバスチャン×クロード・モネ Point-Rhythm World 2018 -モネの小宇宙

ARTLOGUE 編集部2018/07/05(木) - 14:47 に投稿

増田セバスチャンがインスタレーションで

表現する≪睡蓮の池≫の世界

 

色の魔術師・増田セバスチャンが“モネ”の世界に出会う。膨大なマテリアルが織りなす、奇想天外な立体点描画。モネの世界に入り込む大型インスタレーションが箱根に登場します。

 

「銀座」から「箱根」へ。モネの小宇宙が拡張します。

2017年の夏、POLA MUSEUM ANNEX(銀座)で開催され大好評で会期を終えた“Point-Rhythm World -モネの小宇宙-”が、2018年7月、ポーラ美術館(箱根)にやってきます。

19世紀後半に描かれたモネの≪睡蓮の池≫。カラフルな東京のポップアートの旗手、増田セバスチャンは、ポーラ美術館で収蔵されている当作品にインスピレーションを受け、世界中から集められた現代の素材で点描を織りなします。不朽の名作≪睡蓮の池≫に入り込むような大型インスタレーション作品で、モネの世界を新たな視点から体験して下さい。

12月までの会期中に、新たな演出が追加され「モネの小宇宙」は拡張されていく予定です。ご期待ください。

ルドン ひらかれた夢

ARTLOGUE 編集部2018/07/05(木) - 14:46 に投稿

本当に「孤高の芸術家」だったのか?

オディロン・ルドンの芸術をいま捉えなおす。

19世紀末から20世紀初頭にかけてフランスで活動した芸術家オディロン・ルドン(1840―1916)は、印象派の画家たちとほぼ同じ世代に生まれながらも、不気味な怪物たちが蠢く世界や、神秘的なヴィジョンに満ちた幻想的な場面を絵画に残しました。その謎めいた絵画ゆえに、これまでルドンは、心の中に潜む「内なる世界」に向き合いながら奇妙な作品を制作し続けた孤高の芸術家と考えられてきました。

ところが、近年の研究によってルドンの新しい側面に光があてられています。公開された彼の手記や手紙にもとづく客観的な分析を通して、彼の作品を同時代の潮流の中であらためて捉えなおしたところ、ルドンは当時目にすることのできた過去の美術史上の傑作や同時代の美術作品をはじめ、自然科学の挿図や戯画などの大衆文化という、彼を取り巻く世界から多大なる影響を受けていることが明らかになってきたのです。