福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ

ARTLOGUE 編集部2019/01/15(火) - 10:46 に投稿

2018年に生誕120年を迎えた福沢一郎(1898-1992)。 1930年代の日本にシュルレアリスムを紹介し、前衛美術運動のリーダーとして活躍しました。戦時中は弾圧を受けますが、戦後は再び社会批評的な視点から人間群像の大作に取り組み、晩年は文化勲章を受章するなど波乱の人生を歩みました。 福沢は「謎めいたイメージ」の中に込めた知的なユーモアによって、社会の矛盾や人びとの愚かな行いを諷刺的に笑いとばしました。本展では油彩・素描・写真など約100点の作品から、福沢が時代の中でどのように社会と向き合い表現したのかを今日的視点から見直し、彼の作品を再評価していきます。 いかなる社会状況にあっても、エスプリの効いた社会批評をしたたかに続けた福沢の表現は、普遍的な人間批評の実践として、私たちが現在直面している表現や言論をめぐる様々な状況を考えるヒントを与えてくれるでしょう。 会場では担当学芸員による鑑賞ワークシートをご用意。福沢のシュールでユーモアにあふれたイメージを、いつもとちょっと違った角度から、謎解き気分でご覧いただけます。

少しも退屈と云(いう)ことを知らず―鷗外、小倉に暮らす

ARTLOGUE 編集部2019/01/15(火) - 10:45 に投稿
森鷗外は、明治32(1899)年6月から35(1902)年3月まで、第十二師団軍医部長として小倉(現・福岡県北九州市)へ赴任しました。 小倉での生活や職務、関心事は『小倉日記』と『小倉日記附録』に記され、松本清張の芥川賞受賞作品『或る「小倉日記」伝』として、その存在が有名になりました。 鷗外は小倉で、自ら家政をとる一方、勉強会を行い、外国語の学習や史跡探訪などを通して、地元の人々と精力的に交流しました。「公私種々ノ事業ノ為メニ(中略)少シモ退屈ト云コトヲ知ラズ」と親友に宛てた書簡も残っており、新たな学びの機会を得ました。そして、小倉での経験を経て、後に小説『鶏(にわとり)』『独身』『二人の友』という小倉三部作を世に送り出しました。 本展覧会では、小倉で暮らした鷗外を『小倉日記』『小倉日記附録』、友人や家族へ宛てた書簡、写真などの館蔵資料から紹介します。 【同時開催】 文の京ゆかりの文化人顕彰事業 コーナー展示「鷗外と明治20年代の人物交流」 生誕150年を迎える作家、山田美妙と内田魯庵についての展示です。

平瀬ミキ《Translucent Objects(半透明な物体)》

ARTLOGUE 編集部2019/01/15(火) - 10:45 に投稿
ディスプレイには、重なり合った複数の積み木のような物体が映し出されています。 それは画面の中に時折現われる手によって映像に映されている空間を移動させられながら、配置を変えていきます。 その映像は半透明で、ふたつのよく似た映像が重ね合わされており、映像内の物体が重なった部分が不透明な状態になって、空間の中で実体化しているように見えます。 この作品、《Translucent Objects(半透明な物体)》は、対面する2台のカメラの間の空間で起こる出来事を同時に撮影し、その一対の映像素材をそれぞれ不透明度50パーセントにした状態で重ね合わせることで、ひとつの映像を作り出しています。 それは、被写体の正面と背面をそれぞれとらえたカメラによって、その両方を同時にひとつのフレームの中に収めたものになります。 また、両面の映像が重なることによって、半透明などこか朦朧とした映像空間の中に、不透明度100パーセントになった、この撮影システムによるメディア空間の中だけに存在する虚像が現われます。 作家はこの作品を「映像表現による彫刻作品」と呼んでいます。 それは、虚像としての映像を可塑性のある素材として扱い、シンプルな手法でありながら、観客に複雑な視覚体験をもたらし、メディアを通して対象をとらえることの意味を問いかけています。

つながり、はぐくみ、ともにあゆむ ― 吉岡彌生の交流 ―

ARTLOGUE 編集部2019/01/15(火) - 10:44 に投稿
吉岡彌生記念室では、特別展示「つながり、はぐくみ、ともにあゆむ ―吉岡彌生の交流―」を開催致します。 医師として、また教育者として幅広い社会活動を行った吉岡彌生は、一方で家族や卒業生、知人など周りの人々とのつながりを大切にする人物でもありました。 今回の特別展示では、彌生の「交流」にまつわる写真や資料を中心に、公人としての吉岡彌生だけではなく、一人の人間として人とつながり、心を通わせた吉岡彌生の生涯を紹介致します。

未来を担う美術家たち 21st DOMANI・明日展

ARTLOGUE 編集部2019/01/15(火) - 02:30 に投稿
文化庁は、将来の日本の芸術界を支える人材の育成のため、若手芸術家が海外の関係機関等で行う研修を支援する「新進芸術家海外研修制度(旧・芸術家在外研修)」を1967年度から実施しており、すでに半世紀を経過しました。美術分野では、そうした研修の成果発表の機会として1998年から「DOMANI・明日展」を開始し、今年度で第21回目となります。国立新美術館を会場に、天井高に恵まれた空間での大規模なグループ展で、文化庁による新進作家育成プログラムで海外に送り出した人材を、日本のアートシーンにプレゼンする機会にすることを目指しています。 第21回DOMANI展は「平成の終わりに」をサブタイトルに、国立新美術館の豊かな空間を生かし、研修を終えて比較的時間の浅いフレッシュな作家たちのショウケースとなるよう、作家のラインナップを組みました。DOMANI展にとっても「平成」時代最後の開催となりますが、昭和50年代に生まれ、平成時代に表現者を目指した9作家による、「元号」(日本)と「西暦」(海外)を往還しつつうまれた表現を並置する機会とします。あわせて、文化庁が所蔵する現代美術作品から、イタリア・フィレンツェでの滞在制作経験を持つ三瀬夏之介をゲスト作家に迎えます。

新成人特典

ARTLOGUE 編集部2019/01/14(月) - 02:32 に投稿
新成人特典 年始(1/2)から「成人の日」(1/14)まで、新成人*の方は入館無料です。 また、お祝いに、いわさきちひろの「大人になること」を記載したカードをプレゼントします。 ※ご入館の際に、生年月日が分かるものをご提示ください。 ※対象は新成人ご本人のみです。 *2019年の新成人:1998年4月2日から1999年4月1日までに生まれた方 【開催中の展覧会】 いわさきちひろ生誕100年 「Life展」 作家で、母で つくる そだてる 長島有里枝

アキバタマビ21 第74回展覧会「終わらない始まり」

ARTLOGUE 編集部2019/01/13(日) - 02:45 に投稿
【出品作家】 今井貴広 / 内山聡 / 久野真明 / 仁禮洋志 / 久村卓 / 光藤雄介 【イベント】 トークショー1 中尾拓哉 氏(美術評論家)×出品作家  1月27日(日) 16:00~19:00 トークショー2 松下哲也 氏(美術史家)×出品作家  2月10日(日) 16:00~19:00