葛飾北斎

江戸時代のおしゃれな人々が集結! 「細見コレクション 集う人々―描かれた江戸のおしゃれ―」展

遠藤 友香2021/07/21(水) - 13:31 に投稿

さまざまな時代やジャンルを象徴する作品で構成され、時に「日本美術の教科書」と称されることもある、京都・細見美術館の細見コレクション。2021年6月4日から8月15日まで、細見美術館で「細見コレクション 集う人々―描かれた江戸のおしゃれ―」展が開催中です。

本展ではコレクションの中から、流行・文化の発信地に集う人々を描く名所遊楽図や祭礼図、葛飾北斎の肉筆画の名品《五美人図》、そして様々な身分や立場のスタイルを示す作品など、時代の先端をいく人々の美意識、往時の個性豊かなファッションが描かれた江戸時代の絵画を調度品とともに紹介。展示室には、これまでになく描かれた大勢の人々がおしゃれをして集結しています。

主任学芸員の伊藤京子氏は、「江戸時代は安定した時代で、庶民にもおしゃれが浸透していた。活き活きとした活気溢れる時代で、皆がおしゃれをして、出掛けていた。今の人に負けないくらい、江戸時代の人々はおしゃれだった。奢侈禁令中には、シンプルで地味めな装いでも、裏地で華やかさをプラスしていて、歩いたときに見えるおしゃれを楽しんでいた。コロナ禍の今、人が集うことが困難な状況だが、本展の絵の中に飛び込むことで、気持ちが明るくなるといい。ワンポイント上手な江戸時代に人々のおしゃれは、共感を持てる部分が多いと思う」と述べています。

初公開作品、新発見、再発見などを含む約125点の「肉筆画」のみを集結させた、「筆魂 線の引力・色の魔力 ー又兵衛から北斎・国芳までー」が開催

岩田文香2021/02/01(月) - 10:13 に投稿

2021年2月9日(火)〜4月4日(日)の期間、すみだ北斎美術館にて「筆魂 線の引力・色の魔力 ー又兵衛から北斎・国芳までー」が開催されます。


◆絵師の魂を感じる「肉筆画」のみが集結

タイトルから惹きつけられるこの展覧会は、浮世絵といっても「版画」ではなく絵師が絵筆で直接描いた「肉筆画」のみを集めた約125点が展示されます。その中には、重要文化財、重要美術品、新発見、再発見、初公開作品が約40点も含まれており、浮世絵ファンにとっては非常に心躍る内容でしょう。

肉筆の「肉」は「生身」を意味し、前述したように絵師が絵筆で直接紙や絹に描くことを指します。版画のように大量生産できるものではなく、一点ものの作品ということです。浮世絵=版画というイメージから、肉筆画はあまり馴染みのない言葉ですが、版画よりも歴史が深く、よりディープな時代背景を見ることができそうです。版画も彫師の手によって細い繊細な線が表現されていますが、絵師自身による絵筆の筆感や色づかいも見どころです。


◆浮世絵師およそ60人の作品を、3章に分けて展示

本展覧会は3つの章で構成されており、約60人の浮世絵師の作品が展示されます。

粋な江戸の雰囲気を楽しめる「レスコヴィッチコレクション 広重・北斎とめぐるNIPPON」展

遠藤 友香2019/08/31(土) - 14:09 に投稿

近年、欧米のコレクターによる里帰り展で、日本から国外へと海を渡った名品と再会する機会が増えてきました。特に、19世紀の欧米で美術工芸の世界に多大な影響を与えた浮世絵には海外の愛好家も多く、それぞれの特徴あるコレクションは私たちの眼を楽しませてくれます。 

2019年8月27日(火)から10月20日(日)の間、京都の細見美術館に、パリ在住のポーランド人コレクター、ジュルジュ・レスコヴィッチ氏の浮世絵コレクションが登場。江戸時代の始まりとともに誕生した浮世絵は、生活や流行、役者、遊女などをテーマとし、庶民を中心に人気を博しました。

レスコヴィッチ氏は他の外国人浮世絵コレクター同様、日本でも人気の高い鈴木春信、喜多川歌麿、東洲斎写楽、歌川広重、葛飾北斎といったビッグネームを含む浮世絵作品を所蔵しています。どれも大変質が良く、「ぜひ日本で紹介したい」と細見美術館館長がラブコールを送って、今回の展覧会が実現しました。3フロアからなる細見美術館での展覧会は、各フロアの雰囲気が異なり、1点1点の作品と対峙できる空間となっています。仰々しくではなく、もっと身近に浮世絵を感じてもらえたらという思いが随所に感じ取れます。
 

花鳥虫魚を描く ― 応挙・広重・シーボルト ―

ARTLOGUE 編集部2019/04/04(木) - 02:31 に投稿
所蔵品の中から、動物や植物など生きものの姿や形をとらえた絵に着目して、浮世絵版画も含めた江戸時代以降の日本の絵画と、19世紀以降のヨーロッパで制作された版画を選び、両者を同時にご覧いただく、当館として初めての展覧会です。日本の絵画は、円山応挙の写生図をはじめ、葛飾北斎や歌川広重など著名な絵師が描いた浮世絵版画と、熊谷守一や高間惣七の油彩による現代の静物画を展示します。 ヨーロッパの版画は、シーボルトが出版した『日本動物誌』と『日本植物誌』から手彩色による石版画を展示し、同時期に出版されたイギリスの野生植物図譜やアジアの鳥類図譜も紹介します。 ※会期中展示替え有り。 前期:4月14日(日)~5月6日(月・振) / 後期:5月8日(水)~6月2日(日) ※重要文化財「枯木鳴鵙図」宮本武蔵筆は、前期(4/14~5/6)に展示します。 ※特別出陳 国宝「青磁 鳳凰耳花生 銘万声」は、全期間展示します。

北斎アニマルズ

ARTLOGUE 編集部2019/01/26(土) - 15:31 に投稿
動物は絵画の不朽のモチーフであり、北斎も多くの作品を残しています。その表現方法も、描かれる対象の性格を捉え、癒されるようなかわいらしい表現から、写実的な画法による思いもよらない個性的な表現まで多岐に渡ります。北斎の動物には、繊細な表情を伝えるような特徴的な目で描かれたものもあります。 本展では、北斎とその門人の描いた動物や、玩具や道具としてデザイン化された動物、物語や伝記などの文脈と共に描かれた動物や、創造の生き物など、絵画の中のさまざまな動物を紹介します。

オーバリン大学アレン・メモリアル美術館所蔵<br>メアリー・エインズワース浮世絵コレクション ―初期浮世絵から北斎・広重まで重まで

ARTLOGUE 編集部2019/01/09(水) - 02:31 に投稿
アメリカ・オハイオ州オーバリン大学のアレン・メモリアル美術館には、アメリカ人女性メアリー・エインズワース(1867-1950)が収集し、死後母校に寄贈された1,500点以上の浮世絵版画が所蔵されています。明治39年(1906)、エインズワースの来日を契機に始まったこのコレクションでは、珍しい初期の作品から、鳥居清長(1752-1815)や喜多川歌麿(?-1806)など錦絵が興隆をみた黄金期の作品、葛飾北斎(1760-1849)、歌川広重(1797-1858)の活躍による幕末の風景画に至るまで、浮世絵の歴史をほぼ網羅することができます。 よく知られた人気のある作品ばかりでなく、希少な作品も多く、また保存状態も良好で、浮世絵版画の魅力を余す所なく伝える美しいコレクションですが、これまでアメリカにおしてさえ大規模な展覧会は行われたことがありませんでした。 本展覧会は、現地調査を踏まえ、メアリー・エインズワース浮世絵コレクションから珠玉の200点を選りすぐり紹介する、初めての里帰り展です。美しい浮世絵で満たされたエインズワースの玉手箱を初めて開くこの展覧会を、是非ご堪能ください。

特別展「美を紡ぐ 日本美術の名品 ―雪舟、永徳から光琳、北斎まで―」

ARTLOGUE 編集部2018/12/03(月) - 17:29 に投稿

特別展「美を紡ぐ 日本美術の名品 ―雪舟、永徳から光琳、北斎まで―」は、「日本美を守り伝える『紡ぐプロジェクト』―皇室の至宝・国宝プロジェクト―」の一環として開催するもので、主催の東京国立博物館、文化庁が、宮内庁三の丸尚蔵館の協力を得て、日本美術の名品を選りすぐり紹介するものです。狩野永徳筆で、皇室ゆかりの名品である「唐獅子図屏風」と、永徳最晩年の名品で国宝の「檜図屏風」を、会期前半と後半に分けてそれぞれ公開するのに加えて、雪舟、尾形光琳、葛飾北斎らの名品を、一堂に紹介する展覧会となります。

<紡ぐプロジェクトとは>
皇室ゆかりの優品や国宝・重要文化財をはじめとする日本の美を、広く国内外へ、さらに未来へ紡ぐために、文化庁、宮内庁、読売新聞社が協力して進めていくプロジェクトです。

特別展覧会の開催に加え、フォーラムなど関連事業や、日本美術・文化の魅力を発信するポータルサイトの開設、文化財修理事業をプロジェクトの柱として実施します。貴重な文化財・美術品の公開を通じて得た収益の一部を修理に充てることで、文化財・美術品を後世に紡いでいくために欠かせない「保存、公開、修理」という一連のサイクルが永続する仕組みを作っていきます。

芸術の都フランス・パリが日本一色に染まる! 大規模な日本文化・芸術の祭典「ジャポニスム2018:響きあう魂」がまもなく開催。

黒木杏紀2018/07/09(月) - 17:32 に投稿

ジャポニスム2018 のシンボルマーク

「ジャポニスム 2018」のシンボルマークは、日本の文化が堂々と海を渡って外へ出ていく、その旗印となるようにデザインされています。富士山、太陽、波は、古くから日本の文様などによく描かれるモチーフです。これらの要素を、シャープで現代的な造形と、海の深い青・太陽の赤・波の白の鮮やかなコントラストの色彩で表現してみました。いかがでしょうか?

 

ジャポニズム、 ジャポニスム? どっちなの?!

「ジャポニスム」とは、19世紀中ごろからヨーロッパで始まった日本趣味・日本文化の流行を指す言葉。ちなみに英語ではジャポニ「ズ」ム、フランス語ではジャポニ「ス」ムだそう。今回の日本文化を世界へ発信する取り組み「ジャポニスム2018:響きあう魂」のタイトルは「ス」の方ですね。

どうぞお間違いなく!

 

「深みへー日本の美意識を求めてー」展

ARTLOGUE 編集部2018/07/06(金) - 18:01 に投稿
㊧国宝 <火焔型土器> 十日町市博物館所蔵 前 3,500~2,500 年 ㊨ANREALAGE, collaboration with NAWA Kohei | SANDWICH, ANREALAGE 2017-2018 autumn & winter collection “ROLL” 

 

伝統と現代、混沌と形式、永遠と一瞬、2つで1つとなること‐

「日本の美意識」がひらく共存、共創への可能性。

 

「teamLab: Au-delà des limites(境界のない世界)」展

ARTLOGUE 編集部2018/07/03(火) - 22:09 に投稿
Exhibition View, teamLab : Au-delà des limites , 2018, Grande Halle de La Villette, Paris © teamLab

 

世界中で話題の展覧会を創り出し、国内外で大きな注目を集めているウルトラテクノロジスト集団「チームラボ」が手掛ける大規模な展覧会。開幕から 6月 10 日までの約 4 週間で、46,000 人を超える入場者数を記録!

 

アート、サイエンス、テクノロジー、クリエイティビティの境界を越えて、集団的創造をコンセプトに活動し、米メディアCNNの「最も感動した視覚的瞬間」にも選ばれるなど、世界的に高い評価を得ているウルトラテクノロジスト集団「チームラボ」による大規模な展覧会です。デジタルで描かれた滝が高さ11メートルの壁から床へと流れ、来場者の足元で割れながら空間に広がっていく作品から、自分で描いた動物が世界を創っていく教育的な作品まで、大空間を生かしたさまざまな作品が展開されます。