岡﨑乾二郎

残骸の山から見るアート:アートをおしきせ 20180913

ARTLOGUE 編集部2018/09/13(木) - 15:28 に投稿

森村泰昌さんのご自宅へ向かう途中にあったインスタレーションのような看板の残骸。

鶴橋近辺には飛ばされそうなお店の看板なども多そうだし、おそらく、先の台風で破壊されたものでしょう。

この看板の残骸の山を見て「アートっぽい」と思う人は少なからずいると思う。「美しい」ではないけど。

さて、この残骸を見た後、災害に関わる作品を出すことについての岡﨑乾二郎氏のツイートまとめを再読。

岡﨑氏の一連のツイートについての評価はさておき、なぜ、ゴミの山を「アートっぽい」と思うのか、岡﨑氏のツイートにこの様な記載があります。

視覚芸術百態:19 のテーマによる196 の作品

ARTLOGUE 編集部2018/05/22(火) - 05:28 に投稿

あらゆる領域において情報が氾濫し、グローバル化と多様化が進む今日では、美術館における収蔵品の展示方法も、時代別・地域別という正統な方法が充分には機能しなくなってきています。実際のところ、欧米の現代美術館にはテーマ別で常設展を実施するところも出てきています。この展覧会は、当館のコレクションを19 のテーマに分けて紹介します。テーマとして選んだのは、いま改めて考えてみる意義が感じられるトピックで、それらは「作品の要素」と「描写の対象」に大別できます。展示作品は、テーマを象徴する典型的作品から意外に思えるような作品まで様々です。新収蔵品も約50 点含まれています。時代・地域・ジャンルなどの基本的な美術の枠組みを大前提に選んでいますが、多種多様な作品間のつながりが感じとれる組み合わせになっています。この特別な所蔵作品展は、各自が持つ美術についての知識を再確認するにとどまらず、新たな発見があり、美術を見つめ直すきっかけにもなるに違いありません。

 

本展のみどころ

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モネ それからの100年

ARTLOGUE 編集部2018/05/19(土) - 12:52 に投稿

モネが現在パリのオランジュリー美術館の壁面を飾っている睡蓮の大作に取りかかるのは、ちょうど100年ほど前のことです。画家が没した翌年の1927年にこの睡蓮の壁画が公開された時、人々の反応は今では考えられないほど冷淡なものでした。それから20年余、あまりに時代に先んじていたモネの斬新な絵画表現は次第に理解者を増やし、今では現代美術の出発点として位置付けられています。戦後アメリカの抽象表現主義の作家たちはいうに及ばず、21世紀の今を生きる作家たちにとっても、モネは尽きることのない創造の泉として生き続けているのです。

この展覧会では、約90点の出品作品によって、印象派を超えて現在にまでつながるモネ芸術の深みと広がりを、彼の精神を受け継ぐ後世代の作家たちと比較検討することにより明らかにしていきます。またモネから現代へと向かう流れだけでなく、現代の視点からモネを見直すことにより、その新たな価値の発見を目指します。時代を超え、あらゆる人々を魅了し、刺激し続けるモネの絵画。現代美術との出会いによって再び覚醒する、この巨匠の永遠の魅力をお楽しみください。

 

起点としての80年代

ARTLOGUE 編集部2018/08/04(土) - 16:19 に投稿

1970 年代のコンセプチュアルでストイックな表現に対する反動から、80 年代の日本では絵画や彫刻の復権が唱えられ、好調な経済状況を背景として、色彩豊かで伸び伸びとした筆遣いの「ニュー・ペインティング」などが広まりました。

しかし、90 年以降の美術は、むしろ「おたく」など80 年代のサブカルチャーに影響を受けた表現が主流となります。そのため、それ以降、80 年代の美術は参照されることが少なくなってしまいました。近年、「具体」や「もの派」など1970 年代までの戦後日本美術に関する研究が国内外で急速に進んでいます。今こそ、70 年代と90 年代のはざまにある80 年代の日本美術について深く見つめる時期に来ていると言えます。約30 年を経た今日から振り返ると、80 年代は、今日の美術において重要なインスタレーションという形式、作品制作への参加や社会との関係への意識、オルタナティブ・スペース、 メディア・アート、「美術」という制度を相対化する視点、日常性や軽やかさを大切にする感性などが新たに生まれた、充実した時代であったことがわかります。本展では今日の視点から80 年代の日本の美術を見詰め直し、「起点」となる作品を紹介します。