博物館・美術館 68施設! 無料開放! 兵庫県政150周年記念事業 7月12日(木)~7月16日
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「デモクラート美術家協会」は、1951年に画家の瑛九を中心として結成された美術グループです。既成の美術団体や画壇の権威主義を拒否し、一切の公募展に出品しないことを申し合わせ、自由と独立の精神による制作を目指して、当初10名の美術家たちが創立会員として参加しました。同会の特徴は、東京、大阪、宮崎と拠点が分散しており、参加者も画家のほか、デザイナー、写真家、評論家、舞踏家と幅広い領域に跨っていたことです。1957年に解散するまで、グループ展の開催や機関誌の発行といった同会の活動を創作の出発点として、後に内外で活躍する多くの美術家たちを輩出しました。
泉茂(1922-1995)は、同会の創立会員であり、関西における活動の中心的存在でした。1953年よりエッチング、1955年よりリトグラフの研究と制作にほぼ独学で取り組み、若い美術家たちに版画制作の機会を与える役割も果たしました。
「ロボット」という言葉の生みの親として知られるチェコの作家カレル・チャペック(1890-1938)。最先端の技術革新によって変化していく世界を見据え、時に鋭く、時にコミカルな切り口で魅力的な著作を生み出し、造形作家として活躍する兄のヨゼフ・チャペック(1887-1945)とともに、多彩な才能を発揮しました。カレル・チャペックは文筆家としての創作と同時に写真も手がけ、自らのテキストに愛犬の写真を添えた『ダーシェンカ』などを発表しています。また、兄のヨゼフは日本でもロングセラーとなった『長い長いお医者さんの話』や、『こいぬとこねこはゆかいな仲間』などにより多くのファンを惹きつけています。
本展は、チェコの世界文化遺産都市クトナー・ホラーに新設された現代美術館で開催された「子どもたちを描いたチャペック兄弟の創作」展を基に、ご遺族やチェコ国立文学館、チャペック記念館などの協力によって開催されるものです。日本でもファンの多いヨゼフの絵本原画に加え、これまで日本でほとんど紹介される機会のなかったヨゼフの油彩やパステル画、ドローイング、カレルによる『ダーシェンカ』の写真やデッサンなど、初公開を含む幅広い作品により、チャペック兄弟が子どもたちに注いだ温かい視点で生み出した、チェコの優れた子どものための芸術が紹介されます。