Chim↑Pom「グランドオープン」
ANOMALYにて、2018年11月22日より、グランドオープン第一弾の展覧会、Chim↑Pom「グランドオープン」が開催されます。
「グランドオープン」展では、デビュー以来、積極的かつ変則的に、社会と個人の関係、ボーダー、今を生きる矛盾を、忖度なくあぶり出す作品を発表し続けてきたChim↑Pom特有の視点から「都市論」を展開します。
オリンピックを2年後に控えた東京の街が急速に変化していく中で、何が採択され、何が排除されているかを日々痛感し続けているChim↑Pomが、これまで連発してきた都市論にまつわるプロジェクトの集大成を、ANOMALYで結実させます。
10月に東京・歌舞伎町で開催されたイベント「にんげんレストラン」で制作された総重量トン級の新作『ビルバーガー』や、2017年台湾で開催されたアジアアートビエンナーレでの発表作された『道』を運び入れる他、会期中、現場で即興的に作品制作も行います。
今回Chim↑Pomが展開する「都市論」は、公から個という昨今の東京のまちづくりに反して、個から公への回帰と刷新を念頭に、「おもしろい個が、おもしろい公をつくる」と語っています。
エキゾティック×モダン アール・デコと異境への眼差し
両大戦間期と言われる1920~30年代のフランスでは、美術や、ファッション、宝飾、家具などの装飾に新しい美意識が生まれました。本展は、「アール・デコ」と呼ばれるこの時代の装飾スタイルにおける新しい時代感覚すなわち「モダン」の源の一つとして、「エキゾティック」な要素に着目したものです。
20世紀初め、ファッションに革命をおこしたポール・ポワレによる中近東やアジアを着想源とした衣服、1922年のツタンカーメン王墓の発見を機とするエジプトブームを反映したジュエリー、漆芸家の菅原精造に学んだジャン・デュナンの工芸品、あるいは東洋に倣った陶磁器など、アール・デコの作品では形、素材、技術の面において、非ヨーロッパ圏の芸術を応用した作例が見出されます。
この時代の異国は、夢見るものから自ら赴く場所へと変化していました。シトロエンによるアフリカ縦断・アジア横断クルージング、植民地での美術学校創設、留学奨励などにより現地に取材した芸術家たちが、ダイナミックな絵画、彫刻を生み出します。パリでは、アメリカの黒人歌手・ダンサーのジョセフィン・ベイカーの活躍や、1931年の「国際植民地博覧会」開催、珍しい動物がもたらされた動物園の人気など、エキゾティックで活力あるシーンが都市を賑わせました。
副島美樹 / The Passenger’s Present
この度POSTでは、ロンドンを拠点とするアーティスト・副島美樹の2作目となる作品集「The Passenger’s Present」の刊行を記念して展覧会を開催します。また同じくPOSTにて、本書の版元であるFw: Booksの創立10周年を記念した出版社特集も開催中です。
〈写真集概要〉
タイトル:The Passenger’s Present 著者:副島美樹
デザイン:ハンス・グレメン定価:5,800円(税別)
判型:128ページ/ソフトカバー/ 280 x 200mm テキスト:英語
発行日:2018年ISBN:978-94-90119-67-6
出版社:Fw: Books
MAISON D'ART GINZA AWARD Vol.1<br> 第1期メゾンダール・ギンザアワード選抜12人展
この度、ギャラリーメゾンダール本店大阪にて、「MAISON D'ART GINZA AWARD Vol.1 第1期 メゾンダール・ギンザアワード選抜12人展」が開催されます。関西のアーティストの新しい才能を東京で紹介しているギャラリーメゾンダールが主催する、「ギンザアワード第1期」の受賞者12名の作品が、大阪本店にて、一堂に会します。記念すべき企画展に是非足をお運びください。
〈アーティスト〉
入選
愛菜/植草美里/北窓優太/Suisui/大東真也/松野和貴/ユゲアヤカ
準入選
アディス/岡本博紀/高畑愛花/FILM321/水田州一
桑山忠明
タカ・イシイギャラリーにて、ニューヨークを拠点に活動する桑山忠明の個展が開催されます。
観念、思想、哲学、理性、意味、作家の人間性さえも、私の作品には一切入り込まない、そこにはただ芸術 そのものがあり、それにつきるのである。
桑山忠明『Art in America』1964年8月号(vol. 52, no.4)p100
1958年に活動拠点をニューヨークへ移して以来、一貫して還元主義的な作品を制作している桑山は、61年にグリーン画廊(ニューヨーク)で個展を開催するなど、60年代のアメリカにおけるミニマル・アートの先駆者のひとりとして広く知られる作家です。しかしながら、その世界的なミニマリスト作家としての評価は、桑山の芸術を「カラーフィールド・ペインティング」や「モノクローム絵画」に分類することで、既存の評価基準と照らし合わせているに過ぎません。既成概念を捨て去り、実験的な精神のもと作品の素材に関する探求を重ねることで、桑山は未だ誰も到達していない美を追求し続けています。