近代美術

生誕100年 歿後20年 相原求一朗の軌跡-大地への挑戦-

ARTLOGUE 編集部2018/10/30(火) - 02:30 に投稿

川越市名誉市民であり、北海道の自然を描き続けた画家・相原求一朗(1918-99)。2018年は相原の生誕100年に当たり、また2019年は相原の没後20年に当たります。この記念すべき年に、3会場(川越・札幌・軽井沢)を巡回する大規模な相原求一朗展を開催いたします。

相原求一朗は、1918(大正7)年、川越の卸問屋業を営む家に生まれました。絵の好きな少年でしたが、長男であったことから一旦は美術の道を諦め、家業に従事しながらも独学で絵を描き続けました。戦時中は、招集により足かけ5年に渡る兵役生活を経験し、多感な青春期に重なる4年半過ごした満州の広大な大地が、のちの画業にも影響を与えることとなる相原の原風景となりました。

そして戦後、1948(昭和23)年にモダニズムの画家・猪熊弦一郎に師事したことで画家としての道が開かれ、以来、新制作協会を拠点に、満州を思い起こさせる北海道の大自然をモノクロームの色調で抒情的に描きました。

同展では、初期から絶筆までの代表作約100点に、愛すべき小品やデッサンを加えながら、相原の画業を回顧します。多くの方に相原芸術の魅力を知っていただけましたら幸いです。

第1部は初期から1970年代までの作品と「北の十名山」、第2部は1980年代から晩年までの作品をご紹介します。

所蔵企画展 空の情景 #skyscape_menard

ARTLOGUE 編集部2018/10/27(土) - 02:30 に投稿

空を表す言葉、SNSに投稿される空の写真…。
この数に、いかに私たちが空に魅了されてきたかがわかります。
いつも私たちの上にある空ですが、それはまた、二度とは同じ姿を見せてくれないものでもあります。そんな空を芸術家たちはそれぞれの表現で描きました。
本展では、コレクションから空をあらわした作品をご紹介し、画家たちが描いた空を手掛かりに、空の名前や土地々々の空の特徴、画家の制作の秘密に迫ります。
美術館を出たら、あなたの空の見え方も違ってくるかもしれません。

ギュスターヴ・モロー 展 ー サロメと宿命の女たち ー

ARTLOGUE 編集部2018/10/25(木) - 02:30 に投稿
19世紀末フランスに花開いた象徴主義。その巨匠であるギュスターヴ・モロー(1826-1898)の描いた「サロメ」像は、世紀末ファム・ファタル(宿命の女性)のイメージ形成に影響を与えました。本展では、パリの国立ギュスターヴ・モロー美術館の全面協力のもと、モローが愛した身近な女性たちからファム・ファタルまで、モローの表した多様な女性像を紹介し、その創造の原点に迫ります。

終わりのむこうへ : 廃墟の美術史

ARTLOGUE 編集部2018/10/20(土) - 02:30 に投稿
栄華や文明の痕跡を残しながら崩れ落ちようとする建造物や遺跡。「廃墟」は西洋美術のなかで、風景画の一角にくりかえし描かれていました。18世紀から19世紀にかけて、興味深いことにいわゆる廃墟趣味が流行すると、「廃墟」は絵画の主役の地位を確立していきます。この展覧会では、西洋古典から現代日本までの廃墟・遺跡・都市をテーマとした作品を集め、これら「廃墟の美術史」をたどります。

ブルーノ・ムナーリ――役に立たない機械をつくった男

ARTLOGUE 編集部2018/10/18(木) - 02:30 に投稿
イタリアの画家にして、デザイナー、さらには絵本を多数制作し、子どものための造形教育にも力を注いだ、ブルーノ・ムナーリ(1907-1998)。その多彩な活動を短い言葉で表すのは困難ですが、その作品は、どんなジャンルのものであってもシンプルな考え方から作られており、誰にでも(大人でも、子どもでも)親しめるものとなっています

ル・コルビュジエ 絵画から建築へ――ピュリスムの時代

ARTLOGUE 編集部2018/10/17(水) - 02:30 に投稿
20世紀建築の巨匠ル・コルビュジエ(1887-1965)が設計した国立西洋美術館本館は、2016年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。開館60周年を記念して開催される本展は、若きシャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(ル・コルビュジエの本名)が故郷のスイスを離れ、芸術の中心地パリで「ピュリスム(純粋主義)」の運動を推進した時代に焦点をあて、絵画、建築、都市計画、出版、インテリア・デザインなど多方面にわたった約10年間の活動を振り返ります。

松方コレクション展

ARTLOGUE 編集部2018/10/17(水) - 02:30 に投稿
日本で美術館の建設を模索するなど、日本における西洋美術の受容の歴史に大きな足跡を残した実業家・松方幸次郎(1865-1950)。本展では「松方コレクション」の意義を再検討するとともに、20世紀初頭のヨーロッパの美術品蒐集をめぐる動向に新たな光をあてます。 松方コレクションの形成と散逸、そして同コレクションを基礎として

シャルル=フランソワ・ドービニー展 バルビゾン派から印象派への架け橋

ARTLOGUE 編集部2018/10/16(火) - 02:30 に投稿
アトリエ舟「ボタン号」で旅をしながら、変化する自然の表情を見つめ、ありありと描き出すことで、印象派の源流となったドービニー。本展は、モネ、そしてゴッホにも敬愛されたその画業に迫る、国内初の回顧展です。

創立100周年記念 国画創作協会の全貌展 生ルヽモノハ藝術ナリ

ARTLOGUE 編集部2018/10/13(土) - 11:37 に投稿
野長瀬晩花、小野竹喬、土田麦僊、村上華岳、榊原紫峰という5人の日本画家が1918(大正7)年に京都で国画創作協会を創立して、今年で100年を迎えます。「生ルヽモノハ藝術ナリ」と宣言し、既存の価値観にとらわれない自由な創作を目指した彼らは、野心的な作品の数々をその展覧会(国展)で発表します。若い彼らの創意あふれる作品は注

2018年度コレクション展Ⅱ 明治から平成にみる コレクションのかたち

ARTLOGUE 編集部2018/10/13(土) - 11:37 に投稿
2018年は明治改元から150年にあたります。維新以後、「文明開化」政策に沿って、西欧の近代文化の移入を急いだ日本。そのために、市民の暮らしも外国からの文化が押し寄せ、習慣や価値観は様変わりしました。我が国の伝統文化と西欧の近代文化との相克が展開され、新しい芸術文化が創生されることとなりました。 周知のように、「脱亜入