Webコンテンツを解き放つIIIF(トリプルアイエフ、International Image Interoperability Framework)の可能性。

永崎研宣2017/09/10(日) - 10:08 に投稿

デジタル画像は、公開している美術館や組織・機関のWebサイトに行って見るもの。サイトごとに掲載方法が違うから、見たいサイトの使い方をちゃんと知っているのが現代人のネットリテラシー。このような状況を私たちは当然のものとして受け入れて、使い方をいちいち覚えたり、あるいは、面倒だからあまりネットには近寄らないようにしてきたと思います。

しかし、よく考えてみると、ちょっと変な話です。デジタル画像はどこでも大体同じフォーマットですし、付与されている情報もそれぞれに特徴はあるにせよ、デジタルデータなのだから、もうちょっと簡単に使えてもいいような気がします。

近年、この状況をかなりの程度解決してしまう規格が欧米を中心に急速に広まりつつあります。はじまりは、西洋中世写本だったようです。西洋中世写本は、ミニアチュールと呼ばれるその美しい挿絵だけが切り取られて別に保管されることがあり、それぞれ別々の機関に所蔵されていることがあるようです。それを、それぞれの機関が自前で公開しつつ、それを閲覧者のところでうまく統合してみられるようにする。それが、IIIFの最初の目標であり、ようやく2017年6月、誰もが使えるフリーソフトで実現できるようになりました。

 

ロバート・フランク: ブックス アンド フィルムス, 1947-2017 神戸 報告 Part1

松宮 宏2017/09/10(日) - 08:20 に投稿
Robert Frank ,Funeral-St Helena,South Carolina, from the book .The Americans(1959) ロバート・フランク(葬式-サウスカロライナ州セント・ヘレナ) 「The Americans」(1959年)より ©Robert Frank

 

束の間の美しさを切り取る。ストリートフォトの原点。

画像を削除しました。

 

新聞用紙に印刷されたモノクロームの世界。
ロバート・フランクの写真世界は、人が触れ合うことで生まれる体温に満ちています。

 

コーヒー文化と中東 コーヒーハウス・ペインティングからイスラム革命へ

現王園セヴィン2017/08/12(土) - 13:33 に投稿

一日をスタートする一杯のコーヒー
夕方、ホッと一息する時に飲むコーヒー

私たちの身近にあるコーヒーの起源はあまり知られていません。


禁断の実


私たちが今飲んでいるコーヒーは、コーヒーノキの果実の中にある種子を使って作られた飲み物です。最初はコーヒーノキの種子ではなく、葉の部分や実の殻を煎じたりさまざな方法で飲まれていました。現在私たちが飲んでいる方法を一般化したのはなんとイスラム神秘主義者スーフィー教団の人たちだったのです。

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奈良美智が国内5年ぶりの個展『for better or worse』に込めた想いとは!?

羽田沙織2017/08/11(金) - 22:50 に投稿
左:《TwinsⅠ》2005 サムソン美術館リウム蔵、中央:《TwinsⅡ》2005 サムソン美術館リウム蔵、右:《ハートに火をつけて》2001 個人蔵

 

 

昔を振り返った時、誓い合った夫婦のように、良き時も悪しき時も(for better or worse)ちゃんとやってきたな。制作はいつも傍にあったな。まだ別れてないな。

奈良美智(メディアインタビューにて

 

【劇場空間そのものがダンスする!】山下残新作『無門館の水は二度流せ詰まらぬ』

ARTLOGUE 編集部2017/08/07(月) - 10:44 に投稿

振付・演出|山下残
出演 | 瀬戸沙門 畑中良太 ブブ・ド・ラ・マドレーヌ

1984年に「アートスペース無門館」としてオープンした「アトリエ劇研」。2017年8月末をもって閉館するこの劇場自体へと焦点を当て、「アトリエ劇研」という場所を巡って、山下残が時間と空間の無限性を創り上げる新作舞台。

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人工生命体「ストランドビースト」の生みの親テオ・ヤンセン氏インタビュー

羽田沙織2017/07/31(月) - 00:21 に投稿

動物なのか、昆虫なのか。
ボディーはプラスティックチューブ。ペットボトルを装着し、風を食べて動く巨大な生物。
それがオランダのアーティスト テオ・ヤンセン(Theo Jansen)氏が生み出した「ストランドビースト」です。オランダ語で砂浜という意味のストランドに生物という意味のビースト。
彼らは通常、浜辺で生息しています。
その動く姿は一度見たら忘れられません。何となく、風の谷のナウシカに出てくるオウムのようにも見えます。足音も似ています(笑)
彼らは、実際目の当たりにすると画像や映像で見る以上に「生物」です。閉館後の人が誰もいなくなった真っ暗な美術館内では、ビーストたちが伸び伸びと自由にうごめいているのではないか、なんてふと想像してしまうほど。

 

行く人必見! 欧州芸術祭特化型、旅のお役立ち情報。ヴェネチア・ビエンナーレ、ドクメンタ(カッセル・ドイツ)、ミュンスター彫刻プロジェクト(ミュンスター・ドイツ)編

ARTLOGUE 編集部2017/07/29(土) - 01:22 に投稿

2017年7月10日~7月20日の期間、8泊11日でミュンスター彫刻プロジェクト2017(Skulptur Projekte Münster 2017 ミュンスター・ドイツ)、ドクメンタ14(documenta 14 カッセル・ドイツ)、ヴェネチア・ビエンナーレ2017(Biennale di Venezia 2017 ヴェネチア・イタリア)、アテネ、アムステルダムを巡って来ました。

今年はミュンスター彫刻プロジェクト(10年に一度)、ドクメンタ(5年に一度)、ヴェネチア・ビエンナーレ(2年に一度)の開催が重なるアートのビッグイヤーなので、渡航を考えている人も多いのではないでしょうか。

そこで、僕が経験した上でのお役立ち情報を紹介したいと思います。尚、普通の旅行にも使えるトピックは多いですが、基本的に芸術祭に特化した内容になっているので、一般的な情報についてはガイドブックや旅行サイトなどをご参照ください。

 

株式会社アートローグ 設立のお知らせ

ARTLOGUE 編集部2017/07/07(金) - 12:05 に投稿

ご挨拶


この度、2017年7月7日に株式会社アートローグ(ARTLOGUE)(代表取締役CEO 鈴木大輔)を設立いたしましたことをご報告させて頂きます。

ARTLOGUEの前身であるCURATORSTV プロジェクトは、2010 年、大阪市立大学都市研究プラザにおける、文部科学省の国際的に卓越した研究拠点の形成を目的としたグローバルCOEプログラム「社会的包摂と文化創造に向けた都市の再構築」の一環として始まりました。その後、2 年間の準備期間と1 年間の実施を経て、2013 年4 月に一般社団法人WORLD ART DIALOGUE(ARTLOGUE)を設立いたしました。

大学の研究プロジェクトから一般社団法人としての社会実験期間を経て、一貫して掲げてきた「アートへのアクセシビリティと理解の向上」と「アートを通して社会的課題の解決を目指す」という理念を実現すべく、ソーシャル・アート・カンパニー、株式会社アートローグ(ARTLOGUE)を設立しました。

 


ARTLOGUE 設立の背景

 

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【眼鏡職人「北村Domont」×写真作家高倉大輔】眼鏡 catch up ア-ト??

ARTLOGUE 編集部2017/07/07(金) - 10:48 に投稿

フランス在住の眼鏡職人、北村拓也による眼鏡ブランド「北村 Domont」。 

8月3日(木)~8月13日(日)まで、国内外注目の写真作家、高倉大輔が撮影した「北村 Domont」製品 の写真作品をOFS ギャラリ-にて展示します。

欧米を中心に一点ものの眼鏡を手作業でつくり続けている「北村Domont」の眼鏡は、かけ心地、機能だけでなく、かける人の顔立ちを生かすバランスまでも配慮したもの。この期間、オーダーメイド眼鏡のご相談受付も行っているとのこと、この機会に是非、自分の、そして大事な人のための、世界に一つの眼鏡をあつらえてみてはいかがでしょうか。

手作業の製品に安くて良いものという指標ではなく、ア-トが持つ感動や驚きといった物差しが加わってくれたらという思いでコラボとなった高倉の作品も必見です。

<「北村domont」について>
2014年に始まった、フランス在住の眼鏡職人、北村拓也による眼鏡ブランド。
大量生産の眼鏡とは異なり、1点ずつ作成される眼鏡。
2017年現在の販売はフランス、日本、アメリカ、ベルギ-。
北村domontは1950年設立のフランスの眼鏡工房、Dorillatに所属。

明治期以降の「写実」が一堂に会した「ニッポンの写実 そっくりの魔力」展

鈴木拓也2017/07/06(木) - 20:35 に投稿

明治期以降の「写実」が一堂に会した「ニッポンの写実 そっくりの魔力」展 

明治時代から現代までの邦人アーティストらによる、高精細な写実的絵画・造形作品の約80点を展示した、「ニッポンの写実 そっくりの魔力」展が、2017年6月10日(土)から8月20日(日)まで北海道立函館美術館で開かれています。

西洋文化の本格的な流入が始まった明治維新。美術の世界でも西洋美術の影響を受け、現実を記録し、再現するような写実的技巧が積極的に取り入れられました。そうしたターニングポイントを経ながら、独自に発展を遂げた我が国の精密描写ですが、どのような変遷をたどってきたのでしょうか?その一端を紹介しましょう。