菅木志雄
バブルラップ<br>「もの派」があって、その後のアートムーブメントはいきなり「スーパーフラット」になっちゃうのだが、その間、つまりバブルの頃って、まだネーミングされてなくて、其処を「バブルラップ」って呼称するといろいろしっくりくると思います。特に陶芸の世界も合体するとわかりやすいので、その辺を村上隆のコレクションを展示したりして考察します。
「バブルラップ:『もの派』があって、その後のアートムーブメントはいきなり『スーパーフラット』になっちゃうのだが、その間、つまりバブルの頃って、まだネーミングされてなくて、其処を『バブルラップ』って呼称するといろいろしっくりくると思います。特に陶芸の世界も合体するとわかりやすいので、その辺を村上隆のコレクションを展示したりして考察します。」は、世界的に活躍する現代美術家村上隆のキュレーションにより、日本の戦後の現代美術を捉えなおそうという展覧会です。
海を渡った画家たち -時の共演-
めまぐるしく流転する斬新な表現や、高値で作品が取引されるマーケットが賑わいを見せる世界のアート・シーン。
ここ日本でもすっかり「現代美術」という言葉が耳に馴染み、ハイ・カルチャーとサブ・カルチャーが入り混じるハイブリッドな様相は、海外からも熱い注目を集めています。
しかしその舞台の中心が、未だ欧米にあるのはなぜでしょうか。
「世界」と「日本」を隔てる壁は、さかのぼれば戦後を生きる画家たちの前にも同様にそびえ立っていました。海外へ一時的に渡航した作家らによってもたらされた西洋趣味への傾倒に拍車がかかっていた、当時の日本。
一方では、かりそめの流行に疑問を呈し、あえて異国の美術界の荒波へ身を投じた海外組や、彼らに刺激を受け、国内で独創性に富んだ作品を生み出した者も現れました。
不器用なほどひたむきに生きた画家たちの鬼気迫る作品群が、軽井沢現代美術館のコレクションの中心となっています。
当館の創設者・谷川憲正(東京・海画廊創業者)には、美術館の開館が実現した後にも描き続けたもうひとつの夢がありました。それは、私たちと同時代に生きるアーティストと、戦後美術の精鋭たちとのコラボレーション。
2017年はアートのビッグイヤー!!・・・でもヴェネチア・ビエンナーレって実は何?
2017年はアート好きにとっては見逃せないスペシャルイヤー!!! 「ドクメンタ 14」、「ヴェネチア・ビエンナーレ」、「ミュンスター彫刻プロジェクト」を一挙にみることが出来るのですから。こんなタイミングは10年に一度。これを逃せば次の同時開催まで10年待たなければいけません。
とはいえ「ヴェネチア・ビエンナーレ」はまだしも、「ドクメンタ」、「ミュンスター彫刻プロジェクト」は何ぞや?という方も多いのではないでしょうか。まずはそれぞれのイベントについて簡単に紹介したいと思います。
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菅木志雄個展「放たれた縁在 Released Existence on Edge」
©菅木志雄 Kishi SUGA
THE CLUBでは、もの派を代表するアーティスト菅木志雄の個展 「放たれた縁在」を開催いたします。
本展覧会では、1980年代から2016年にかけての菅の作品約20点を回顧展形式で展示致します。素材 「もの」を自在に操り、それらによって生み出される「空間」さえも作品としてみせる菅ですが、今回は「金属」の作品を中心に集め、アーティストの新たな側面をご紹介します。
幼少期から、自然を観察することに時間を費やしていたという菅は、木や石といった、ほとんど加工されていない自然に存在する素材を使って作品を制作しています。それに対して、今回の展示作品に用いられている銅やアルミニウムといった人間の手で作られた素材。 異なる「もの」と「もの」の間に生まれる関係、そしてそれを展示する「空間」と「もの」との相互性。菅は、自身の作品について「人間」も「もの」も同価値ということを提示していると述べています。
「自然」に存在する素材と、「人間」によって作られた素材、このふたつの「もの」が織りなす、荒々しくも、静かな空間をどうぞお楽しみください。
菅木志雄 (1944年―)
ジャパノラマ Japanorama: 1970 年以降の新しい日本のアート展
Kenji YANOBE, Atom Suit Project – Desert C-prints, 49,8 x 49,8 cm Collection particulière
© Kenji Yanobe © photo : Seiji Toyonaga
ポンピドゥ・センター・メッスにて日本の視覚文化を紹介するJapanorama展を開催