高橋悟

中谷芙二子×高谷史郎!展覧会「霧の街のクロノトープ」開催。「霧の彫刻」プロジェクト、京都市・東九条で野外公開へ

ARTLOGUE 編集部2020/10/23(金) - 14:43 に投稿

霧の彫刻家として知られる中谷芙二子氏と「ダムタイプ」の高谷史郎氏がコラボレートした展覧会「霧の街のクロノトープ」が、2020年12月5日(土)~12月20日(日)の16日間、京都市の東九条で開催されます。

同展は、京都市立芸術大学主催の未知を開くファシリテーター人材育成事業「聞こえないを聴く・見えないを視る」の一環として行われますが、この育成事業は、人工減少、災害、紛争などで失われてゆくコミュニティーの環境や生活の遺産を映像やコトバではなく「身体感覚や音」などアート固有の創造的な方法で記憶する芸術実践です。

クロノトープとは場所の記憶を引き出す装置を指します。
東九条の地に立ちのぼる幻想的な「霧の彫刻」の風景に、鑑賞者はどのような思いや記憶を投影するのでしょうか。

状況のアーキテクチャー展

ARTLOGUE 編集部2018/12/13(木) - 18:19 に投稿

京都市立芸術大学は、1880年の開学より日本の芸術文化の火床として世界への発信基地であり続けてきました。そしていま、2023年に予定された郊外から都市部への移転を控え、改めて「芸術であること」「大学であること」「地域にあること」の意味を問い直しています。それはアートの視点から大学や地域を捉える作業であると同時に、大学や地域の視点から、独りよがりなアートを捉え返す作業でもあります。

このような問題意識から、モノゴトを多方向から捉え、その視差から世界を多元化する状況の発振に携わるアートマネジメント人材の育成を目指すプログラム「状況のアーキテクチャー」では、2016年から3年間、《物質:大学所有アーカイブの創造的な活用法を探る》《生命:ケア×アートで新たな生存の技法を探る》《社会:地域コミュニティのコアを担い得る芸術大学の活用方法を探る》という3つのテーマを掲げて活動を行ってきました。それは、芸術・大学・地域をつなぐ役割としてのアートの可能性を検討する多様性に満ちたプロジェクトを通して、身体や集団を通じて多様な知と技術を結びつけること、社会の生な現場に巻き込まれながら渦を作ることの二つを交差させ、クリティカルかつ創造的なビジョンを発振させる実験場を作り上げる試みでもあります。