中谷芙二子×高谷史郎!展覧会「霧の街のクロノトープ」開催。「霧の彫刻」プロジェクト、京都市・東九条で野外公開へ

ARTLOGUE 編集部2020/10/23(金) - 14:43 に投稿
中谷芙二子《Fog sculpture #03779 "London Fog"》2017/BMW Tate Live Exhibition: Ten Days Six Nights(テート・モダン/ロンドン)

霧の彫刻家として知られる中谷芙二子氏と「ダムタイプ」の高谷史郎氏がコラボレートした展覧会「霧の街のクロノトープ」が、2020年12月5日(土)~12月20日(日)の16日間、京都市の東九条で開催されます。

同展は、京都市立芸術大学主催の未知を開くファシリテーター人材育成事業「聞こえないを聴く・見えないを視る」の一環として行われますが、この育成事業は、人工減少、災害、紛争などで失われてゆくコミュニティーの環境や生活の遺産を映像やコトバではなく「身体感覚や音」などアート固有の創造的な方法で記憶する芸術実践です。

クロノトープとは場所の記憶を引き出す装置を指します。
東九条の地に立ちのぼる幻想的な「霧の彫刻」の風景に、鑑賞者はどのような思いや記憶を投影するのでしょうか。

「人類の進歩と調和」が謳われた1970年から半世紀を経た現在、これまでの枠組みで応じることができない分岐点が私たちに訪れています。本企画は、大阪万博ペプシ館での発表をはじめとする「霧の彫刻」を世界各地で展開してきた中谷芙二子とダムタイプの高谷史郎との協同プロジェクトとして進めてまいりました。プロジェクトの拠点は京都駅東南部に位置する東九条の北河原団地跡地としています。この地域は戦前・戦後期の混乱や差別、バブル期の地上げや都市開発により大きな変容を受けながらも、違いを認めあい支え合う多文化共生の文化を育んできました。化学薬品ではなく“純粋な水”による「霧の彫刻」と東九条の出会いは、ヒトとヒト・ヒトと自然の信頼関係への新たな視座を与えてくれることになるでしょう。
 

プログラムディレクター 高橋悟(美術家/京都市立芸術大学美術学部教授)より

[gallery 8711]

■開催概要
会期:2020年12月5日(土)~12月20日(日)
会場:北川原市営住宅(マンモス団地)跡地
時間:13:00~18:30
*金・土・日のみ入場可能 (月~木は、会場外からのみ鑑賞)
料金: 無料

◯関連イベント
霧の街のクロノトープトークイベント
日 時: 2020年12月12日(土)15:00~17:00
会 場: 京都市地域・多文化交流ネットワークサロン
出 演:平倉圭(芸術学/横浜国立大学准教授)ほか
料 金:無料
*定員30名、要申込(先着順)

※その他詳細や最新情報はこちらをご確認ください。
 

アクセス数
0
16
16