LCCサービスがもたらした変容、近未来に起こり得る社会状況を映す展覧会「ポストLCC時代の  」開催!<br>「国境を越える人や物や情報の移動がもたらす力学」とは?

ARTLOGUE 編集部2019/12/27(金) - 16:10 に投稿
LCCサービスがもたらした変容、近未来に起こり得る社会状況を映す展覧会「ポストLCC時代の  」開催!「国境を越える人や物や情報の移動がもたらす力学」とは?

2020年1月11日から、大阪を拠点とするアートハブ「TRA-TRAVEL」と京都芸術センターの共同で、展覧会「ポストLCC時代の  」が開催されます。世界的に格安航空会社LCCが普及して以降、国を越えて都市間の物理的・心理的距離が急激に縮まり、人や物や情報の移動が加速することで、世界各地の生活はそれぞれに変化しました。本展覧会では日本を含む東・東南アジア圏の4ヶ国7名の作家が、同じ時代の、場所により異なる状況を共有しながら、時に共同で制作を行い、展示します。
 

〈出展作家〉
Mark Salvatus(フィリピン)、Mong-Jane Wu(台湾)、Prapat Jiwarangsan(タイ)、Qenji Yoshida(日本)、Wantanee Siripattananuntakul(タイ)、Yukawa-Nakayasu(日本)、Yu-Hsin Su(台湾)

〈ステイトメント〉
国を越えた都市が密接に接続するという、これまでの地政学に新たな視座を持ちこんだLCC格安航空会社の台頭。1993年以降、欧州では、EUの 「国境の自由移動を認め、受入国の国民と平等な待遇が保証される」という理念に基づく政策が伴うことで、《共同圏》を展開することに貢献しました。現在、都市間の物理的/心理的距離が近くなり、様々な交流、混交、連帯、或いは反発が常態化する状況は、ポストLCC的状況と捉えられるでしょう。
一方でアジア圏のLCCネットワークは、旅行者や移民に滞在や権利の制限があり、複雑に各国の利権が絡み合いながら移動の力学を発生させているなど、EUとは異なるポストLCC的状況を生み出し始めています。日本を例にとると、近年アジア諸国の旅行者や労働者の受入れ緩和を進めており、これまで以上に人や物や情報の流れが増し、結果として私たちは様々な移動によってもたらされる社会現象をより認知していくと予見されます。
アジア4カ国計7名のアーティストを招へいする本展は、観光、移民、コミュニケーションなどをテーマとするアーティストの視点を通して「国境を越える人や物や情報の移動がもたらす力学」を考察します。また、互いの国を訪れ、その社会/状況に対する共感を持つアーティストらが、作品プラン段階から意見交換や共同制作を行うなど、様々に協働して展覧会構成を行っています。
彼らの作品を通して近未来の社会状況を読み、それを現在の私たちの身振りと結ぶことから、展覧会タイトルである【ポストLCC時代の】に続く「空白」を想像する機会をもちます。
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■開催概要
会 期:2020年1月11日(土)~2月16日(日)
会 場:京都芸術センター ギャラリー北・南 ほか
時 間:10:00~20:00
休 廊:会期中無休
料 金:無料

■関連イベント
◯アーティスト・トーク
出 演:Qenji Yoshida、Wantanee Siripattananuntakul、Yukawa-Nakayasu
日 時:1月12日(日)15:00~16:30
会 場:ミーティングルーム2(京都芸術センター内)
*要事前申込

◯映像上映会
出展作家Yu-Hsin Suの「water sleep Ⅱ Akaike river under Xizang Road」(11min)を上映
日時:2月6日(木)~2月9日(日)10:00~20:00
会場:和室「明倫」(京都芸術センター内)

※アーティスト情報やその他詳細についてはこちらをご確認ください。

 

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