Partition——パーティション

ARTLOGUE 編集部2018/12/13(木) - 17:39 に投稿

時間は私たちを逸脱します。楽譜を用いた作曲家の仕事は、分節で囲い込みながら時間を捉えるための絶望的な試みです。しかし実際には時間は彼らを越えていきます。それは、ランプの光がそのガラスの牢屋から逃げていくように、作曲家が仕立てようとする囲いを通り過ぎていくのです。

フランス語におけるパーティションという語は、通念的に楽譜を表しますが、しかしながら本来は分離や分割を意味します。音楽におけるパーティションはしたがって、分節化に関係するものです(ところで、音楽の「曲」はフランス語で音楽の「部分」——morceau de musiqueとも言います)。

この展覧会は、パーティションというアイディア(フランス語においてこの言葉がない方する二つの意味において)を、山角洋平、松延総司、バンジャマン・ラフォールとセバスチャン・マルティネス・バラ、そしてオドレー・タイヒマンの仕事の巡り合わせの中で展開します。

それはまずパーティションという形式において、展示される作品の空間内での配置が考えられます。作品たちを、一つの曲の中にあるそれぞれの音として考えます。同時に、音楽におけるパーティションは、視覚と音の親密な関係を問いかけるオブジェでもあります。それはしたがって、一つの空間内における造形的あるいは音の実践を、絶え間ない問いかけの中で、対話させることを可能にする考察のオブジェなのです。

異なる実践を行うアーティストの参加は、パーティションという主題について、時間、空間、偶然性、継続性、断絶、模様、オブジェ、出来事など、複数の角度から取り掛かることを可能にします。この領域を横断するアプローチは、このようにして、全体の中での空間の使用と同様に、造形作品、音の作品についての読み取りを豊かにします。

今回の企画にはスイスとフランスを拠点に活動するキュレーター、オドレー・タイヒマンが参加し、彼女によるキュレーションで他に数組のアーティストの招聘を予定しています。京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAでの展示と関連して、スイスでの展示を彼女の主導のもと検討しています。

(2017年9月 ガブリエ・バロンタン)
 

出展作家:山角洋平、松延総司、ガブリエ・バロンタン(Valentin Gabelier)、バンジャマン・ラフォール(Benjamin Lafore)とセバスチャン・マルティネス・バラ(Sébastien Martinez Barat)

ゲストキュレーター:オドレー・タイヒマン(Audrey Teichmann)

 

※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為は法律で禁止されています。

 
 
開催概要
----------------------------------------------------------
会 期:2018年2018年12月15日(土)~12月24日(月・振休)
会 場:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
時 間:11:00~19:00
休 館:12月17日(月)
 

■関連イベント
◯Partition——パーティション オープニングイベント
日 時:12月15日(土)18:30~21:00
料 金:無料
*申込不要

◯Partition——パーティション クロージングイベント
日 時:12月23日(日) 17:00 ~19:00
料 金:無料
*申込不要

※展覧会や関連イベントの詳細についてはこちらからご確認ください。

開催期間
-
画像
「Partition——パーティション」京都市立芸術大学ギャラリー @KCUA
展覧会ジャンル
展覧会
アクセス数
0
0
0