幕末の混乱する政治情勢のもと、高台寺のある京都東山地域は、幕臣や勤王の志士たちが行き交う歴史の舞台でした。
幕末から明治にかけての時期(19世紀半ば)は、動乱の転換期といわれます。この時期の高台寺は受難の時を迎え、多くの建物を焼失しました。
しかし明治時代になると、世の中に豊臣秀吉顕彰の動きが見られ、その影響は京都にも及びました。豊臣家にゆかりのある高台寺は、その支援する人々から寄進をうけて再興の道をたどり始め、幾多の苦難を経て新しい時代を迎えました。
今回の展覧会では、今まで紹介されることが少なかった幕末維新を中心に、江戸時代後期以降の高台寺の様子を伝える作品資料を公開します。また、動乱期に高台寺が守り伝えた桃山文化の代表的文化財と、明治時代に新たに寺へ寄進された品々をあわせて紹介いたします。
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