工芸・デザイン

ドレス・コード?――着る人たちのゲーム

ARTLOGUE 編集部2019/04/17(水) - 16:23 に投稿

服を着るという行為は、私たちが社会生活を送るうえで欠かせない文化的な営みのひとつです。また、ファッションは「着る」だけでなく、「視る/視られる」ものです。特定の文化や社会、グループで通用するコードがあり、そこから駆け引きあるいはゲームにも似た自己と他者とのコミュニケーションが生まれています。インターネットと SNS の普及によって、誰もが自らの装いを自由に発信できるようになった現在、私たちとファッションのかかわり方もまた新しい局面を迎えています。「ドレス・コード?――着る人たちのゲーム」展では、京都服飾文化研究財団が所蔵する衣装コレクションを中心に、ファッションやアートのほか、映画やマンガなどに描かれたファッションも視野に入れながら、現代社会における新たな〈ドレス・コード〉、 わたしたちの装いの実践(ゲーム)を見つめ直します。

なお同展は京都国立近代美術館(2019年8月9日(金)- 10月14日(月・祝))において開催後、熊本市現代美術館(2019年12月8日(日)- 2020年2月23日(日))に巡回します。

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トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美

ARTLOGUE 編集部2019/04/17(水) - 15:17 に投稿

アジアとヨーロッパにまたがる交易の要地・トルコは、多様な文化を受容・融合し、比類ない美を育んできました。
「トルコ至宝展」では、イスタンブルのトプカプ宮殿博物館が所蔵する貴重な宝飾品、美術工芸品をとおして、花々、とりわけチューリップを愛でた宮殿の生活、オスマン帝国の美意識や文化、芸術観を紹介します。

2019年はまた、新天皇即位の年でもあります。
オスマン帝国のスルタンと日本の皇室の交流を示す品々のほか、明治期の日本美術品を里帰りさせるなど、両国の友好関係にも光をあてます。

アジアの東と西の端に位置する両国民が時代の節目となる年に交流のすそ野を広げ、友好を未来につなげることを願って開催するのが今回の展覧会です。
約170点の作品を通して、トルコの歴史、文化、美を愛でる国民性を体感できるこの機会をどうかお見逃しなく。

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クマのプーさん展

ARTLOGUE 編集部2019/04/16(火) - 02:31 に投稿
E.H.シェパードが鉛筆で描いたプーさんの原画を世界最大規模で所蔵するイギリスのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)から2019年、「クマのプーさん展」が、日本にやってきます。「クマのプーさん」がどのように生まれ、愛されてきたのか。魔法の森の物語をひもといていきましょう。

生誕110周年 野口久光 シネマ・グラフィックス

ARTLOGUE 編集部2019/04/13(土) - 02:30 に投稿
野口久光(1909-1994、宇都宮市生まれ)は、東京美術学校(現・東京藝術大学)卒業後、映画配給会社・東和商事(現・東宝東和)に入社、ヨーロッパ映画の宣伝に従事し、戦前戦後にかけて1,000枚を超える映画ポスターを描きました。そのポスターは、タイトルや俳優の名前まですべて手描きで、作品の雰囲気と内容を豊かに表現した「一枚の絵画」としての魅力に溢れています。『大人は判ってくれない』(1959)の監督フランソワ・トリュフォーは、野口の日本版ポスターに感激し、続編のなかに登場させたという逸話も残っています。 野口久光は戦前から映画、ジャズ、ミュージカルの評論家としても活躍し、デューク・エリントンやカウント・ベイシーなど、内外のジャズの巨匠たちと親交を結びました。日米の音楽文化への貢献により、ニュー・オリンズとルイジアナ州クローリーの名誉市民にも選ばれました。 野口久光の生誕110周年を記念する本展では、映画ポスターやその原画、映画スターやジャズプレーヤーのポートレート、さらにデザインを手がけた書籍・雑誌・レコードジャケットなど、約400点に及ぶ作品・資料を一堂に会します。また山形市は2017年、映画分野でユネスコ創造都市ネットワークへの加盟が認定されました。本展会期中、10月に開催される山形国際ドキュメンタリー映画祭2019と連携したプレイベントも実施されます。時代を経てもその輝きを失わない野口久光のグラフィック・デザインの世界を、映画の都・山形で紹介します。ぜひご覧ください。

生誕100年記念 菅井汲 ― あくなき挑戦者 ―

ARTLOGUE 編集部2019/04/12(金) - 02:32 に投稿
菅井汲(1919-1996)は、1940年代から1990年代にかけて活動しました。戦前から戦後にかけては商業デザイナーとして活動し、その一方で日本画家中村貞以に師事して日本画を学びました。転機が訪れたのは1952年のことで、この年単身フランスに渡ります。それ以降パリを拠点に主に版画制作を中心に活躍し、数々の国際展で受賞するなど成功をおさめました。 本展覧会では、渡仏後から晩年までの約40年間に制作された当館所蔵の版画コレクションを展示し、作風の変遷を辿ります。渡仏当初の彼は大胆で力強い象形文字のような形態の作品を手がけていましたが、1960年代になると作風は一変し、明快な色彩と形態からなるダイナミックな抽象表現に転じます。さらに1970年代に入ると、ほとんど円と直線で構成される幾何学的モチーフを制作するようになり、1980年代から晩年までは自らのイニシャルである「S」の字を象った作品を描き続けました。菅井はいったん気に入ったかたちを見つけると、その図形にこだわり、組み合わせを変えつつ描き続けました。彼は同じパターンを繰り返すという行為に画家としての個性を見いだしたのです。その一方で、「新しい美術を生み出したい」という思いから、何度も作風を変えていったところに、菅井の挑戦者として顔を見ることができます。 「1億人の日本人からはみ出した存在でありたい」という強い意志のもと、その生涯を通じて、常に独創性を求め、新たな絵画に挑み続けた菅井汲の世界をご覧ください。

大日本タイポ組合展「文ッ字 ― いつもの文字もちょッと違ッて見えるかも ―」

ARTLOGUE 編集部2019/04/12(金) - 02:31 に投稿
本。雑誌。ポスター。テレビ。パソコン。スマートフォン。街で見かける看板。私たちの暮らしは文字で溢れています。 毎日の生活の中で、ついつい読み流してしまう文字も、目を凝らして見ていくと、用途や目的に合わせて選ばれデザインされています。ちょっとずつ、ちょっとずつ、形を巧みにかえ、斬新なアイデアをプラスして。だから、もっとデザインされた文字の美しさに注目してほしい。文字で遊ぶ面白さに笑みを浮かべてほしい。発想の豊かさに気づいてほしい。そんな想いで、大日本タイポ組合展を企画しました。「文ッ字-いつもの文字もちょッと違ッて見えるかも-」それは、文字と文学はかたちが似ているといった、ちょっとした思いつきからスタートした、文字と文学の間をデザインする試みです。

この木なんの木どんな色? ― 染料植物の道を歩こう ―

ARTLOGUE 編集部2019/04/12(金) - 02:30 に投稿
私たちの身近にある植物は、昔から糸や布を染めるのに利用されてきました。染料植物園内には、飛鳥・奈良時代から現代までの日本の染色文化史に沿って染料植物を紹介している「染料植物の道」があります。本展では、この道をたどるように、それぞれの時代を彩ってきた染料植物と、それら植物から染めた資料を展示します。「道」を実際に歩くことにより一層楽しめる展覧会です。

DNPグラフィックデザイン・アーカイブ収蔵品展Ⅷ:蔵出し 仲條正義

ARTLOGUE 編集部2019/04/12(金) - 02:30 に投稿
日本のグラフィックデザイン界において独特の光を放つ存在、仲條正義(1933-)は、資生堂の企業文化誌『花椿』のアートディレクションや、資生堂パーラーのロゴ・パッケージのデザインで広くその名が知られています。彼の作品は非常に力強く、ただの「モノ」を超えたある種の力場が内包されているように感じられます。それは、中條自身が「円、方形、直線、すでに美しいとされるものは信じてはいけない」と述べている通り、既存の価値観を妄信することなく、常に他者や自分自身にすら疑問を持ち、時には矛盾や他者からの誤解をも恐れないで新しい表現を追求し続けるという姿勢から生まれるものではないでしょうか。そこから創出された作品の持つ「力」は、今なお若いデザイナーやクリエイターたちをもひきつけてやみません。 本展では、グラフィックデザインをはじめ編集・広告・アートディレクションなど、多方面で活耀する中條の仕事の中から、ポスターを中心に展示します。1970年代に開催された初個展の出品作品から最近作に至る約半世紀を展観し、彼のデザイン世界の軌跡をたどります。また中條が約40年間にわたりアートディレクションを手掛け、先鋭的なカルチャー誌というイメージを作り上げた資生堂『花椿』誌の一部もあわせて展示します。 新古や美醜、巧拙といった二元論的評価の枠には収まらない、中條デザインのもつ独特の世界観に触れる機会となりましたら幸いです。

諷刺画にみる幕末から明治の庶民

ARTLOGUE 編集部2019/04/11(木) - 02:30 に投稿
このたび当館では、下記の通り特別展「諷刺画にみる幕末から明治の庶民」を開催いたします。所蔵資料や寄託資料から60点を選び、幕末から明治の庶民を生き生きと描いた浮世絵をご紹介いたします。 戊辰戦争前後の新政府が確立していく時期、特に慶応3年(1867)10月の大政奉還から翌年4月の江戸開城までに制作された諷刺画には、幕末の江戸の人々が抱いていた政治や社会情勢に対する感情が表れているといえます。その多くは、歌舞伎や故事になぞらえたものや各地の名産で読み解くものなどですが、本展では特に合戦を子供の遊びに見立てたものを中心に展示いたします。無邪気な子供をモチーフにした「見立て子供遊び絵」では、二手に分かれておもちゃの鉄砲や大砲で戦う姿、綱引きや相撲、竹馬で競う様子などが描かれていますが、子供たちの着物に施された符号によって巧みに当時の世相を諷刺しており、徳川慶喜、天皇、諸藩の描かれ方や台詞によって江戸庶民の心情を読み解くこともできます。この展示を通して、当時の庶民の気持ちに触れていただければ幸いです。なお、本展は2012年の特別展「幕末から明治の諷刺画」に引き続き、本学名誉教授M. ウィリアム・スティール氏の監修を賜りました。

芹沢銈介の屏風

ARTLOGUE 編集部2019/04/05(金) - 02:31 に投稿
「芹沢銈介の屏風」展では、「四季曼荼羅図二曲屏風」「丸紋いろは六曲屏風」「四季文尽くし四曲屏風」など、屏風の名作を中心に、着物やのれんなど80点の芹沢銈介作品をお楽しみいただきます。 展示室の後半には、芹沢の収集品から日本の屏風や絵本などを展示します。芹沢が愛蔵していた「誰が袖屏風」(桃山時代)をはじめとして、大津絵、泥絵、丹緑本、奈良絵本、菓子のひながた本など、芹沢が愛した貴重な品々50点をご紹介いたします。