インスタレーション

金魚絵師 深堀隆介展 平成しんちう屋 ~ 行商編 ~

ARTLOGUE 編集部2019/04/13(土) - 02:31 に投稿
金魚の持つ神秘性に魅了され、創作を続ける深堀隆介。深堀は流し込んだ樹脂上に絵具で金魚を何層にも描き重ね、圧倒的な立体感を生み出す斬新な手法で注目を集める若手の現代美術家です。本展は、初期の立体作品から最新作インスタレーション《平成しんちう屋》を含む代表作約200点により、深堀隆介の創作世界を紹介します。今にも炎のように揺らいで動き出しそうな魅惑的な金魚たちをお楽しみください。

佐藤浩一 第三風景

ARTLOGUE 編集部2019/03/31(日) - 22:09 に投稿

この度金沢21世紀美術館は、今日でもなお視覚中心的な作品が多数を占める中、視覚のみならず、非視覚的な感覚、聴覚・嗅覚をも揺さぶる新たな表現を取り上げ、美術館活動の次なる可能性を探求する展覧会を開催します。こうした特徴的な表現を、これまでlab.シリーズなど数々の実験的な取り組みを紹介してきたデザインギャラリーで取り上げます。

佐藤浩一(1990-)は、人類学や植物学への関心から、これまで様々な境界線上を曖昧に揺れ動く存在の可能性を考察してきました。「わたし」と「わたしならざるもの」の合間にある、見えないけれど確実にあるその境界を問い、これらの存在がその間で揺れ動きながら共生するこれからを、映像やインスタレーションのみならず、音や香りといった非視覚的なメディウムをも複合的に組み合わせながら表出しています。

SICF20<br>第20回 Spiral Independent Creators Festival

ARTLOGUE 編集部2019/03/26(火) - 16:28 に投稿

スパイラルで、若手クリエイターの発掘・育成・支援を目的としたアートフェスティバル「SICF20」(第20回スパイラル・インディペンデント・クリエイターズ・フェスティバル)を2019年5月1日(水・祝)~5月6日(月・振替)が開催されます。

ブース出展部門「EXHIBITION」およびパフォーマンス部門「PLAY」の2部門から成るSICFでは、公募によって選出された、両部門合わせて170組もの気鋭の若手クリエイターが一堂に会し、立体・インスタレーション、メディアアート、写真、絵画、ファッション、プロダクトデザイン、パフォーマンスやそれら既存のジャンルに捕われない作品を発表し、活発なプレゼンテーションを展開します。

会期の最後には審査員により、優秀作品にグランプリ、準グランプリ、各審査員賞を、来場者の投票により、オーディエンス賞を授与します。グランプリ受賞者には顕彰として、スパイラルでの個展開催の機会が与えられます。

センス・オブ・スケール展

ARTLOGUE 編集部2019/02/22(金) - 02:45 に投稿
私たちは科学の進化とメディアの発達によって、目に見えない最小の物質から遠く離れた宇宙の果てまで、あらゆるスケールの事象について情報を得られるようになりました。その一方で、実際の大きさを体感することはとても難しいことです。アーティストにとってもスケールは、作品のコンセプトや展示空間こ影響する現代的なテーマの一つです。本展では、現代美術を中心に、精密な縮小模型から巨大化したオブジェ、視点を対象から離すことで広範囲の世界をとらえた写真や絵画、異なる縮尺が存在するインスタレーションなどを取り上げます。

山口晃 「昼ぬ修羅」

ARTLOGUE 編集部2018/12/28(金) - 02:31 に投稿
伝統的な日本画の様式と現代的なモチーフを巧みに融合させ、ユーモアあふれた作品を次々と発表し、現代アートシーンで注目を集める画家・山口晃が、横浜能楽堂で個展を開催。 横浜能楽堂企画公演「風雅と無常-修羅能の世界」に併せ、「修羅」をテーマに絵画やインスタレーションを展示します。山口晃と能楽堂が作りだすこれまでにないコラボレーションをお楽しみください。

松井沙都子「モデルハウス」

ARTLOGUE 編集部2018/12/13(木) - 17:59 に投稿

家は日常生活の背景であり、多くの人にとってほとんど意識に上ることがないものかもしれません。しかし家は、社会に生きる人の生活を映し出すものであり、それをつぶさに見つめることは、社会の一端に触れることに他なりません。私はこうした考えに基づき、作品制作を通じて、自身の暮らしてきた現代の日本の家について考えてきました。本展ではこの一環として、家をモチーフとしたインスタレーション作品を展開します。

本展を構成するのは、現代の日本の家に用いられるような木材を下地に、落ち着いた色味の壁紙と床材、そして温かい光を灯す照明器具を組み合わせた、立体的な造形物です。それはまるで現代の日本の家そのもののようですが、実在する家を再現したものではなく、住むための機能もありません。そこに現れるのは、今日の私たちにとってなじみ深い、穏やかで感じの良い住環境と、似て非なる空間です。本作を通じて、かつて抽象画が具象画からエッセンスを抽出したように、具体的な家からエッセンスを抽出し、抽象的な「家」を成立させることを試みます。

マリタ・リウリア展「Golden Age」

ARTLOGUE 編集部2018/12/04(火) - 17:05 に投稿

アートとリサーチの取り合わせ、文学的思考とビジュアルアーツの結びつき、テクノロジーへの飽くなき探求心、性差への問い。マリタ・リウリア(Marita Liulia)は、美術史上にないものを創造したいという情熱のもと、唯一無二の世界観を確立し、常にフィンランド現代美術界の第一線を走ってきました。時代に即した表現を試みる彼女の作品は、メディアアート、絵画、写真、インスタレーション、ステージパフォーマンス、ショートフィルム、書籍、ゲームなど広範に及びますが「境界を超えること(Crossing Boundaries)」が全ての作品に通底し、自身の内的世界を探る多様なテーマに挑んできました。1990年代には世界に先駆けメディアアート作品を発表し国際的に評価され、2000年以降彼女の創作はより精神世界に入り込み、生きるすべや宗教観に焦点を当てています。

桑山忠明

ARTLOGUE 編集部2018/11/20(火) - 16:17 に投稿

タカ・イシイギャラリーにて、ニューヨークを拠点に活動する桑山忠明の個展が開催されます。

観念、思想、哲学、理性、意味、作家の人間性さえも、私の作品には一切入り込まない、そこにはただ芸術  そのものがあり、それにつきるのである。

桑山忠明『Art in America』1964年8月号(vol. 52, no.4)p100


1958年に活動拠点をニューヨークへ移して以来、一貫して還元主義的な作品を制作している桑山は、61年にグリーン画廊(ニューヨーク)で個展を開催するなど、60年代のアメリカにおけるミニマル・アートの先駆者のひとりとして広く知られる作家です。しかしながら、その世界的なミニマリスト作家としての評価は、桑山の芸術を「カラーフィールド・ペインティング」や「モノクローム絵画」に分類することで、既存の評価基準と照らし合わせているに過ぎません。既成概念を捨て去り、実験的な精神のもと作品の素材に関する探求を重ねることで、桑山は未だ誰も到達していない美を追求し続けています。