ギャラリー

野村仁「宇宙開闢年表」 Cosmic Sensibility が成し遂げた3 つのステージ 又は 限りなく遠い記憶

ARTLOGUE 編集部2018/02/07(水) - 19:09 に投稿

野村仁 「宇宙開闢年表」

Cosmic Sensibility が成し遂げた3 つのステージ

又は 限りなく遠い記憶

Hitoshi Nomura: The History of Space-Time
3 Stages Accomplished by Cosmic Sensibility, or Infinitely Distant Memories

 

物体に“時の経過”を見る独自の視点をもち、コンセプチュアルな自然との対話を通して、彫刻表現の新たな世界と可能性を追求し続ける野村仁。写真を主な制作手法とし、物体の運動や宇宙の秩序をカメラで捉える一方、野村はしばしば隕石やDNA、古生代の植物化石を用いて、“生命”や“宇宙の起源”にスポットライトを当てた作品を手掛けてきました。

リー・ミンホ展

ARTLOGUE 編集部2018/02/07(水) - 19:01 に投稿
《Fil blanc n.47》2015 60x60cm インクジェットプリント

 

リー・ミンホは韓国・ソウル出身。1990年からフランスのパリにて本格的な作家活動を開始し、1990年代後半より画家から写真家に転向しました。リーが継続してテーマとするのは、現代におけるアイデンティティの喪失と匿名性です。2009年の個展《ポータブルランドスケープ》シリーズでは、写真中写真の形式を用いて異なる時空間を画面上で同居させ、2012年個展での《名前のない風景》シリーズでは、一貫性のない写真の断片を本来のコンテクストから引き剥がしてパソコン上で合成することで、風景の匿名性というテーマをさらに突き詰めました。こうした継ぎ接ぎの風景は、現実世界がイメージの戯れに置き換えられてしまった現代のシミュレーション社会を克明に描き出す一方、彼女が日常の中で撮影した写真によって構成される記憶の多面体として、大きな歴史と小さな歴史が混在する現代の歴史・美術状況をも示唆します。

ヘルナン・バス展 Hernan Bas Insects from Abroad

ARTLOGUE 編集部2018/01/31(水) - 02:48 に投稿
Hernan Bas - Unlike other members of his species, camouflage is not in his favour, 2017  
Acrylic on linen 127 x 101.6 cm

 

ペロタン東京は、アメリカのアーティスト、ヘルナン·バスの個展『異郷の昆虫たち』を開催いたします。本展は、近年国際的に注目を集めるバスの作品を日本で紹介する最初の展覧会であり、ギャラリー·ペロタンでの展示は6回目となります。
ヘルナン·バスは、1978年にアメリカ南部のフロリダ州マイアミで生まれ、同地で絵画を描き始めました。現在はカナダにほど近いデトロイトとマイアミを拠点として活動しています。

谷川俊太郎展 TANIKAWA Shuntaro

ARTLOGUE 編集部2018/01/28(日) - 00:47 に投稿
photo 深堀瑞穂

 

谷川俊太郎は1952年に詩集『二十億光年の孤独』で鮮烈なデビューを果たしました。感傷や情念とは距離をおく軽やかな作風は、戦後の詩壇に新風をもたらします。

「鉄腕アトム」の主題歌、『マザー・グースのうた』や、『ピーナッツ』の翻訳、市川崑監督による映画「東京オリンピック」の脚本、武満徹ら日本を代表する音楽家との協働などでも知られるように、幅広い仕事によって詩と言葉の可能性を拡げてきました。
86歳を迎えた現在も、わかりやすく、読み手一人一人の心に届くみずみずしい言葉によって、子どもからお年寄りまで、多くの人々を魅了し続けています。

Moving Plants 渡邊 耕一展

ARTLOGUE 編集部2017/12/28(木) - 13:02 に投稿
資生堂ギャラリーでは、2018年1月13日(土)から3月25日(日)まで、渡邊 耕一の個展「Moving Plants」を開催します。渡邊は、10年以上の歳月をかけ「イタドリ」という雑草の姿を写真に撮り続けています。「スカンポ」とも呼ばれるこの植物は、日本各地に生息し、古来より薬草あるいは食材としても知られています。しかし、約200年前に、当時長崎に滞在したシーボルトによって園芸用のアイテムとして日本からヨーロッパに持ち出されたことをきっかけに、その強い生命力から世界各地に広まり、今日ではその土地の生態系を変えてしまうほど繁殖していることはあまり知られていません。
渡邊は、北海道の風景を撮影する中で「イタドリ」に偶然に出会って以来、この雑草の生態のあり様を具にリサーチし、自身の眼で確かめる旅を続けています。古今東西の植物の文献に当たりながら、現地の植物学者とも連絡を取り合い、これまでイギリス、オランダ、ポーランド、アメリカ合衆国などの藪の中へと分け入ってきました。

非在の庭 The Garden of the Mind ―The Finale

ARTLOGUE 編集部2017/12/21(木) - 13:11 に投稿

非在の庭 総集編

1981年8月8日-2017年12月24日

36年間、皆様には大変お世話になり、誠に有難うございました。 心より御礼申し上げます。 本展を持ちまして、アートスペース虹は閉廊させていただきます。 以後は同所におきまして、事後の整理に当たらせていただきます。 皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。
             
アートスペース虹 熊谷寿美子

吉本直子 Naoko Yoshimoto   - 転生 Reincarnation -

ARTLOGUE 編集部2017/12/14(木) - 01:37 に投稿
「賽の河原のたまご積み」(2017) 

 

賽の河原では子供たちが石を積むという。
「一つ積んでは父のため、二つ積んでは母のため、三つ積んでは・・・」。
生と無生のへだたりを埋める行為が石積なのかもしれない。着る人のいなくなった衣服を漂白し丸く固めた。漂白によって過去の痕跡を消しつつもかすかなぬくもりを内包した原初の形、たまごにする。賽の河原の石積み気分で、たまごをどんどん積み広げる。
「一つ積んではいつか目を覚ます者のため、二つ積んではこれから来る季節のため、三つ積んでは・・・」。
横たわるたまご、転がるたまご、伸びるたまご。いつか孵化するときまで、鬼が来ませんように。

 

前回の個展では白い古着のシャツを用いて記憶を掬い上げ、在と不在の間に思いを馳せる発表をした吉本が、今回は「転生」をテーマに作品展開いたします。命の円環を綴った「洗う女考」を含む新作三点をはじめ、遺服を用いて再生の祈りを形にした「翅」(2015年制作)など、新たな想いのもと、衣服を素材・媒介として浮かび上がらせた生と再生の風景を二つのスペースを使ってご覧いただきます。

 

 

Deep Forest 上原浩子 展 

ARTLOGUE 編集部2017/12/08(金) - 13:03 に投稿
深淵 /Abyss 2016 Toso clay, clay stone power, white pigment, oil,
resin H83 x W27 x D 25 cm

 

この度、TEZUKAYAMA GALLERYでは5年ぶりとなる上原浩子の個 展「Deep Forest」を開催いたします。

1985年、群馬県に生まれた上原は、京都市立芸術大学及び大学院 を卒業後も京都を拠点に制作活動を続けています。

大学在学中より平面作品を中心に制作していた上原ですが、自身の 表現の可能性を求め、並行して立体制作へと作家としての活動の幅 を広げて来ました。平面制作で培った描写力と以前から興味があったと話す日本古来より伝わる自然の中に精霊や神が宿ると言われる アニミズムの思想に感化され、一貫して植物と人間の融合をテーマに制作しています。モチーフとされる生き物の表情は穏やかで、繊細で柔和に表現された肌からは、神々しく優しくも強い生命力を感じることができます。