現代美術

Ryu Itadani「ENJOY the VIEW」

ARTLOGUE 編集部2019/04/27(土) - 02:31 に投稿
Ryu Itadaniの絵に描かれるのは、住み慣れた街の風景や部屋の中にある文房具や絵の具など、何気ない日常の一場面。特別ではないけれど、自分に語りかけてくるような身近なモノや景色に、心地よさや優しさを見いだす楽しさがあります。アクリル絵の具を塗り重ねた色彩豊かな作品は、アウトラインを描くことでより鮮やかさが増し、存在感を引き立てます。作品を通して、意識的に視線を少し遠くにすることにより、日常の風景を新鮮な気持ちで眺めることができる展覧会です。

粟津潔 デザインになにができるか

ARTLOGUE 編集部2019/04/26(金) - 02:31 に投稿
金沢21世紀美術館では2006年度から現在に至るまで約3,000件の粟津潔作品・資料の寄贈を受け、調査を続けてきました。2007年度には、受贈作品のうち1,750点を一挙に公開し、粟津の活動に関わった多数の表現者による証言、ワークショップ、パフォーマンスを展開する企画展「荒野のグラフィズム:粟津潔展」を実施しました。そして、2014年度から2018年度まで全5回シリーズで開催した「粟津潔、マクリヒロゲル」では、パフォーマンスや建築、写真などをテーマに調査を行い、多角的に粟津の世界観を紹介してきました。 粟津潔没後10年に当たる2019年、これまでの調査研究の集大成として粟津潔展を再び開催いたします。本展では、粟津ケン氏を企画監修に迎え、粟津作品に貫かれる民衆へのまなざし、そして「社会をいかにデザインするか」という視点から、粟津のデザインの本質を明らかにしていきます。それはまた今を生きる私たちにとっても重要な視点となるはずです。さらに本展にあわせ、粟津潔アーカイブを全件データベース公開し、一部の作品については作品画像のダウンロード利用も可能といたします。まさに今、展覧会というメディアを通して、複製こそヒエラルキーのない「民衆のイコン」であるとした粟津の精神をマクリヒロゲルことに挑みます。

リチャード・ゴーマン KEIJO 形情

ARTLOGUE 編集部2019/04/25(木) - 02:31 に投稿
ダブリン、ミラノ、日本と世界中に制作拠点を持つ国際的なアーティスト、リチャード・ゴーマンの作品約20点を展示。谷崎潤一郎の文学から湘南の地に憧れを抱いていたゴーマンが、茅ヶ崎市美術館を訪れたのは2015年。以来同館での展示を前提に作品を制作してきました。 1946年ダブリンに生まれたゴーマンは名門トリニティ・カレッジで経営学を学び、自動車業界に就職しましたが、少年の頃からの夢を捨て切れず、31歳にして美術学校に入学、画家としての第一歩を踏み出しました。日本との関わりは古く、90年代に福井県の岩野平三郎製紙所で作られる越前和紙に出会ってからは、重要な素材としてその後の作品に活用。和紙による繊細な作品は、キャンヴァスを用いた油彩画の堅固なフォルムと好対照を成しています。 ゴーマンの作品の特徴は、絶妙な色彩で色分けされた幾何学形体の組み合わせにあります。有機的で遊び心を感じさせるそれらの作品を、アイルランドの映画監督、ニール・ジョーダンは“Emotional Geometry”(感情的な幾何学形)と評しています。 同展では、アイルランドで育まれた美意識と湘南・茅ヶ崎の風土の融合を試みます。

GLASSLOFT展

ARTLOGUE 編集部2019/04/25(木) - 02:31 に投稿
広告、映画、写真、ダンスなど様々な分野のクリエイターたちが所属するGLASSLOFT。設立10周年という節目を記念して、有志によるオリジナル作品展を開催いたします。個性豊かなメンバーたちが自由にものを創るとしたらどんな物を見せてくれるのか。GLASSLOFTに集まって今に至るメンバーたちの個性が存分に表現されている展示です。 ●展示会参加メンバー(敬称略) 辻川幸一郎、関根光才、竹内スグル、平野文子(Director)、重森豊太郎、半沢健、吉田好伸、広瀬文洋(Photographer)、佐々木尚、柳町建夫、坂原文子(Production Designer)、三嶋章義(Art Director)、酒井幸菜(Dancer)、井口さおり(Stylist) 【開場時間】 12:00~20:00 ※5月10日(金)は、18:00からオープニングパーティー ※最終日(5月19日)は、17:00閉館

田伏勉クレパス画展

ARTLOGUE 編集部2019/04/19(金) - 02:31 に投稿
クレパス画の第一人者であり、つねに新しいクレパス画の魅力を多角的に追求し続けている田伏勉の大作から小品までを一堂に展示。ヨーロッパの風景画を中心に、最新作を含めた魅力あふれるクレパス画を紹介。

ドレス・コード?――着る人たちのゲーム

ARTLOGUE 編集部2019/04/17(水) - 16:23 に投稿

服を着るという行為は、私たちが社会生活を送るうえで欠かせない文化的な営みのひとつです。また、ファッションは「着る」だけでなく、「視る/視られる」ものです。特定の文化や社会、グループで通用するコードがあり、そこから駆け引きあるいはゲームにも似た自己と他者とのコミュニケーションが生まれています。インターネットと SNS の普及によって、誰もが自らの装いを自由に発信できるようになった現在、私たちとファッションのかかわり方もまた新しい局面を迎えています。「ドレス・コード?――着る人たちのゲーム」展では、京都服飾文化研究財団が所蔵する衣装コレクションを中心に、ファッションやアートのほか、映画やマンガなどに描かれたファッションも視野に入れながら、現代社会における新たな〈ドレス・コード〉、 わたしたちの装いの実践(ゲーム)を見つめ直します。

なお同展は京都国立近代美術館(2019年8月9日(金)- 10月14日(月・祝))において開催後、熊本市現代美術館(2019年12月8日(日)- 2020年2月23日(日))に巡回します。

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所蔵企画展 double silhouette/ダブルシルエット ― 光と影が語ったもの

ARTLOGUE 編集部2019/04/17(水) - 02:31 に投稿
本展は、名古屋造形大学・大学院特任教授の江本菜穂子氏の企画協力による所蔵企画展です。 パウル・クレーをはじめ西洋近代美術史を専門とする江本氏とともに選出した約60点の作品。「光と影が語ったもの」というテーマのもと、クレー《デモーニッシュなマリオネット》、カルダー《ゴルファー(ジョン・D・ロックフェラー)》、宮崎進《沈黙》の初公開コレクションを含む作品たちは、私たちにどのような気づきを与えてくれるのでしょう。メナード美術館の20世紀西洋絵画を中心とするコレクションを、いつもとは異なる視点でご覧いただく機会となっております。

TOPコレクション イメージを読む<br>場所をめぐる4つの物語

ARTLOGUE 編集部2019/04/16(火) - 02:31 に投稿
TOPコレクションは東京都写真美術館の収蔵作品を紹介する展覧会です。今年のテーマは「イメージを読む」。作品という視覚的なイメージとその読み解き方を考えます。本展は35,000点を超える当館コレクションから選び抜かれた個々の作品や、複数点からなるシリーズ作品をとおして、それぞれが語りかけてくる物語に着目します。作品の背後にある意味やお互いを結びつける関連性を浮き上がらせることで、イメージを読むという、豊かな鑑賞体験へと観客の皆様を誘います。 5月に始まる第1期は「場所をめぐる4つの物語」をテーマに、「場所」と密接にかかわった4人の作 家によるアプローチを取り上げて、そこから生まれる物語的な世界の広がりを見つめていきます。それぞれの作家たちは、あるひとつの場所や地域を深く見つめ、その場所に固有の生活や風景、出来事をとらえるだけではなく、現実的な事象からさらにその向こう側にある隠された物事の本質や普遍的な意味をとらえています。本展では写真やテキストで展示を構成し、それぞれのイメージを読んでいきます。

表 良樹 個展「等身の造景」

ARTLOGUE 編集部2019/04/14(日) - 12:40 に投稿

表良樹 (おもて・よしき)は、大きな運動や成り立ちを、日常的なスケールに転換させる作品群をこれまでに制作してきました。地殻変動や大気など、生活者の視点では捉えづらいより大きな周辺の現象を、彫刻作品などに投影し、身体的に実感し得るものとして提示しています。

例えば「Tectonics」では、プラスチック製の日用品の内部に、様々な色相のポリエステル製樹脂を流し込み、攪拌させ、それを積層させた後、落下などの衝撃を与えて断面を露わにさせることで作品を完成させています。彫刻作品といえば、通常は表面の形状や様相で造形を判断されるものですが、表の作品は、内側の造形に至るまでの過程や時間をも織り込んでおり、固有の広がりを内在させています。メディウムとしては人工物であるプラスチックを起用しつつも、その造形は自然現象にプロセスの多くを委ねることで、人工物と自然現象をないまぜにしながら、鑑賞者の身体性に訴えうる作品に仕上げていると言えるでしょう。

ニューヨーク・アートシーン ― ロスコ、ウォーホルから草間彌生、バスキアまで

ARTLOGUE 編集部2019/04/13(土) - 02:31 に投稿
第二次世界大戦後、ニューヨークは多くの画期的な表現を生み出しました。大戦中、戦火を逃れてヨーロッパから移り住んだ多くの作家たちによって伝えられたヨーロッパの近代美術はアメリカの若い作家たちを刺激し、新しい意欲的な表現へと道を開いたのです。 当時最先端の表現であったキュビスムとシュルレアリスムを乗り越えようとする試みはアクションという画家の激しい身振りの結果として、あるいは広漠とした色面の広がりとして、抽象表現主義と呼ばれる新しい絵画を生み出しました。男性用小便器を展覧会に出品したマルセル・デュシャンのダダ的な行為は、生活と芸術を等価とみなすネオ・ダダと呼ばれる作家たちに影響を与え、大衆文化への関心は大量消費社会を背景にポップ・アートというアメリカ独自の美術として花開きます。一方で1960年代以降、美術の根源を探るきわめて禁欲的、還元的な美術も同じニューヨークに登場します。そして現代美術の首都とも呼ぶべきニューヨークでは多くの日本人作家たちも活躍し、その中には草間彌生や河原温のように今日世界的な注目を浴びる作家も多く存在しました。 今回の展覧会では現在改修のため休館中の滋賀県立近代美術館が所蔵する日本屈指の戦後アメリカ美術のコレクションを中心に、国内に所蔵されるアメリカ美術の優品を加え、100点余りの作品でアメリカ美術の半世紀、「アメリカ美術の勝利」を概観いたします。