12名の名だたる写真家たちの作品を展示! 日本展を皮切りに13カ国を巡回する、サステナビリティを考える「プリピクテ国際写真賞 東京展『HOPE(希望)』」が開催

遠藤 友香2019/12/23(月) - 20:05 に投稿
Joana Choumali, Untitled, 2019. From the series: Ça va aller, 2016-19  © Joana Choumali, Prix Pictet

2019年12月12日(木)から12月28日(土)まで、代官山ヒルサイドフォーラムにて、「プリピクテ国際写真賞『HOPE(希望)』」展が開催中です。第8回となる今回は、プリピクテの受賞者ジョアナ・ショウマリ氏ほか、12名の名だたる写真家たちの作品が展示されます。
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日本展を皮切りに13カ国を巡回する本展は、2008年スイス、ジュネーブに本拠を持つ資産運用会社、ピクテグループによって設立されました。近年、世界有数の写真およびサステナビリティのアワードとして急速に認められはじめています。一方で世界主要都市の美術館、ギャラリーにてこの10年で90回近い展示会を開催、地球の抱えるサステナビリティの問題を多くの方に理解してもらうべく活動を続けています。

プリピクテでは、毎回サステナビリティに関するテーマが一つ設けられます。これまでのテーマは、「Water/水」、「Earth/地球」、「Growth/成長」、「Power/力」、「Consumption/消費」、「Disorder/無秩序」、「Space/宇宙・空間」が掲げられ、今回は「Hope/希望」となっています。これまで7回開催されたプリピクテでは、4,200人近い写真家のノミネートがあり、世界各地の40都市で90以上の展覧会が開催されました。これまでに約50万人の人々がプリピクテの展覧会を訪れています。

プリピクテはある一つのテーマに関連するグローバルな環境問題についての重要なメッセージを伝える写真を発掘する目的で始まりました。プリピクテへのエントリーは推薦制です。推薦者は、主要美術館やギャラリーのディレクターやキュレーター、ジャーナリストや批評家などヴィジュアル・アートの専門家たち。彼らはピクテグループが求める、力強さと高い芸術性を持つ写真を探し、最大5名まで指名することができます。推薦された候補者は、賞のテーマを明確に表現した作品のシリーズ(10枚未満)を提出します。全ての写真が提出されると、審査委員会はサステナビリティや賞のテーマに関する問題に対する社会の認識に最もインパクトを与える写真を探します。その中から最終候補者、そして大賞受賞者が決定され、賞金約100,000スイスフランが授与されます。2015年にはプリピクテ ジャパンアワードが、プルニエ財団の支援のもとプリピクテにより設立されました。

第8回プリピクテの受賞者であるショウマリ氏は、コートジボワールのアビジャンを拠点に活動するビジュアル・アーティスト、写真家。モロッコのカサブランカでグラフィック・アートを学び、写真家としてキャリアを積む前は広告代理店でアート・ディレクターとして働いていました。主にコンセプチュアル・ポートレート、ミックス・メディア、ドキュメンタリー写真を制作しています。彼女の作品の大半は、アフリカと自分の周辺の無数の文化に焦点が置かれています。2014年にCap Prizeとレンズカルチャー・エマージングフォトグラファー・アワードを受賞。2016年にマグナム財団より Emergency Fund Grantと南アフリカのFourthwall Books Awardを受賞。2017年には、第57回ベニス・ビエンナーレ のアイボリー・コーストのパビリオンで《Translation and Adorn(翻訳と装飾)》を展示しました。最新作では、写真に直接刺繍を施し、写真 イメージの創作という行為をゆっくりした瞑想のような動作で完成させています。

地球の抱えるサステナビリティの問題を多くの方に理解してもらうべく開催されるプリピクテ国際写真賞。ぜひ、会場に足を運んで、プリピクテの世界観を体感してみてくださいね。
 

■プリピクテ国際写真賞 東京展「HOPE(希望)」
会 期:2019年12月12日(木)~12月28日(土)
会 場:代官山ヒルサイドフォーラム
時 間:11:00~19:00
*23日は15:00終了、最終日は17:00終了
料 金:無料

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