コラム

マドンナやジャック・ニコルソンも大ファン?美貌のアーティスト、タマラ・ド・レンピッカ:アートをおしきせ 20180516

ARTLOGUE 編集部2018/05/16(水) - 21:30 に投稿
自分自身のプロデュース能力にも長けていたタマラ・ド・レンピッカ。女優のような美しい姿がいくつもの写真に残されています。 


今日の「Google Doodle」、あれっと思うとやはりタマラ・ド・レンピッカ(Tamara de Lempicka, 1898~1980)でした。アール・デコの画家として知られる彼女の絵は一目みてそれとわかるスタイルがあります。

育児・介護と仕事の両立は不可能? アートの現場のワーク・ライフ・バランスとは:アートをおしきせ 20180515

ARTLOGUE 編集部2018/05/15(火) - 23:52 に投稿

数年アートの制作、クリエーションの現場に関わらせてもらった実感として、女性の多い職場であると思います。

短い期間の自分の経験を振り返ると、朝日新聞の記事「育児・介護「仕事と両立難しい」5割 演劇・バレエ制作スタッフを調査」は身につまされました。

「日本芸能実演家団体協議会(芸団協)」がまとめた報告書によると、劇団やバレエ団の公演に携わる制作スタッフの内、5割の方が、育児や介護の必要性が生じた場合に仕事を続けられないと答えたのだそうです。 この報告書はもともと文化庁の委託で労働環境改善目的で行われた調査によるものとのこと。1132人に調査票が送られ、女性が7割を占める282人から回答がありました。 同団体が2016年度、公共劇場スタッフ向けに行った調査では、6割の方が同じ答えを出しています。

人生を進めていく中で、育児も介護も起こり得るもの。それだけでなく自身が体調を崩してしまうことも十分あり得ます。いずれも生きていればあるだろうという環境、状況の変化ですが、それに応じて仕事の方をコントロールすることが難しく、やめざるを得ないのはとても残念です。

美術館の閉館について:アートをおしきせ 20180514

ARTLOGUE 編集部2018/05/14(月) - 23:14 に投稿
朝日新聞で、東京の私設美術館「アミューズミュージアム」が今年度末で閉館するとの記事を読みました。

2009年に開館したこの美術館は、大手芸能事務所として知られる「アミューズ」と縁が深く、その名を冠しています。展示の中心は、青森県の歴史民俗研究家、田中忠三郎さんが収集した衣類や民具等が占め、身近で欠かせないものながら、日常に埋もれて消耗していく布にスポットライトをあて、そこから垣間見える営み、紡がれてきた文化を紹介してきました。収蔵品の中には伝統的な刺し子が施された貴重な衣類、また黒沢明監督の映画『夢』(1990年)に使用されたものもあるそうです。閉館の理由は、建物の老朽化。記事には「移転や国内外での巡回展などの形を検討しているという」とあり、継続して展示する道を模索することが綴られていました。

美術館の閉館。閉館だけでなく、主には財政難を理由に、規模縮小のニュースを聞くとやはり残念でなりません。

今日は母の日ー子どもと一緒に美術鑑賞「フリートークデー」って何?:アートをおしきせ 20180513

ARTLOGUE 編集部2018/05/13(日) - 23:52 に投稿
今日は母の日。
私の周囲でもお母さんになった友人が随分増えました。結婚でライフスタイルはおのずと変わりますが、時間が許せば、それまで同様、展覧会や芸術祭、公演、ライブ、とそれまでよく参加していたイベントにも引き続き出かける友人が殆ど。
とはいえ赤ちゃんが生まれると、子ども連れでも気兼ねなく行ける場所という選択肢がどうしても外せません。

#MeTooとアラーキー告発に見る、作品至上主義のおわりのはじまり

nanchatic2018/05/14(月) - 19:30 に投稿

#MeToo 運動や元写真モデルによるアラーキー告発を見て感じるのは、作品と人権という2つのバリューの天秤の高さの今日的な変化です。MeToo運動は、TwitterやInstagramを通して拡大していったように、映画会社、プロデューサー、ディレクターが大きな影響をおよぼしていたマスメディアに代わって、SNSという個人発信の手段が可能にした運動でした。

「わたしたちは道具ではない」という映画作品や写真アートのキャストやモデルたちの主張は、それまでの創作側の作品至上主義、そしてアンタッチャブルな神聖と見なされてきた芸術作品に対する、「犯される側」からの「犯すべからざる領域」への反乱であるようにも見えます。

純文学とモデルの人権


アラーキー告発に関する記事の中に、島崎藤村(1872〜1943)の小説『新生』に登場するモデルに触れたものがありました。日本の純文学の歴史を振り返ると、藤村に限らず、登場人物のモデルとなった実在の人物(多くは女性)への人格権を侵害した事案が数多く発見できます。

蘇る身体の器官から思うこと-テクノロジーとアート、身体の「拡張」:アートをおしきせ 20180512

ARTLOGUE 編集部2018/05/12(土) - 21:48 に投稿
 レオナルド・ダ・ビンチ(Leonardo da Vinci, 1452~1519)による理想の人体像。
《ウィトルウィウス的人体図》1487頃、 紙にペンとインク、 34.4 cm × 25.5 cm、 ヴェネツィア、アカデミア美術館)[Public domain], via Wikimedia Commons

 

アメリカ陸軍で失った耳を腕で培養して再建、移植する手術が成功したと報じられていました。アメリカ陸軍の事例としては初とのことです。

参照:CNN.co.jp「腕で耳を培養、事故で左耳失った米兵に移植手術」https://www.cnn.co.jp/usa/35119000.html、2018年5月12日アクセス


移植した耳は、患者本人の肋骨から取り出した軟骨を耳の形に彫刻し、自らの腕の皮下で育成したものだそうです。

無料で美術鑑賞!?案外あった美術館の無料開放日:アートをおしきせ 20180511

ARTLOGUE 編集部2018/05/11(金) - 23:34 に投稿
毎週金曜午後4時~午後8時の入館料が無料になるニューヨーク近代美術館(MoMA)の「ユニクロ・フリー・フライデー・ナイト」。美術館の無料開放は、日本も例外ではありません!

 

5月11日付の読売新聞で「中山道広重美術館、「金曜無料」で手応え」の記事を読みました。

岐阜県恵那市の中山道広重美術館が、金曜日の入館料が無料となる「フリーフライデー」を導入し、入館者数が増加したことが取り上げられていました。

「フリーフライデー」というと、ユニクロがスポンサーになって実施しているニューヨーク近代美術館(MoMA)の「ユニクロ・フリー・フライデー・ナイト」を思い出しましたが、中山道広重美術館の取り組みはここから着想を得たものだそう。ちなみにユニクロはMoMAとパートナーシップを結んで所蔵の現代アート作品をモチーフにした商品を販売しています。無料開放といい、アート作品を取り入れたファストファッションといい、肩の力を抜いてアートと親しめる試みですね。

少子高齢化と拝観料…そして美術館:アートをおしきせ 20180510

ARTLOGUE 編集部2018/05/10(木) - 23:51 に投稿
さすが「いらすとや」さん。少子高齢化でもイラストが…ある!

 

5月8日の毎日新聞の記事で神社仏閣の拝観料の値上げが続いていることが取り上げられていました。

大幅な値上げとはいえないものの、京都や奈良といった神社仏閣が多く集まっている都市では、1度に複数の場所を巡る人も多く、拝観料だけでばかになりません。

値上げの理由としては整備、修理だけでなく、防犯対策も含めての費用負担が述べられていましたが、それとともに挙げられていた「少子化」というキーワードがひっかかりました。修学旅行生の人数が減り、収入が減ってきているとのこと。

時間(とき)にうもれる!?パブリック空間のアートー東大中央食堂 宇佐美圭司作品廃棄:アートをおしきせ 20180509

ARTLOGUE 編集部2018/05/09(水) - 20:46 に投稿
昨年10年振りに開催された、街中のパブリックアートを巡って楽しめるアートイベント「ミュンスター彫刻プロジェクト」。1977年開催時に展示されたドナルド・ジャッド(Donald Clarence Judd,  1928~1994)の作品《Untitled》は、常設展示されプロジェクト期間外でもみることの出来る作品の一つです。美術館ではあり得ない作品への落書きも、パブリックスペースに置かれているからこそ!?その身に時の流れを刻みながら、街の歴史に欠かせない存在として川辺に佇んでいます。

 

東京大学の中央食堂に竣工時から約40年に亘って展示されていた 宇佐美圭司 氏の作品《きずな》が、建物改修工事に伴い廃棄されてしまった問題が議論を呼んでいます。

5月8日付で「東京大学消費生活協同組合」が出した「東京大学中央食堂の絵画廃棄処分についてのお詫びと経緯のご報告」では、宇佐美氏の作品が展示されることになった経緯について次のように述べられています。