企画展「何が入る?何を入れる?箱・器・袋」
「箱・器・袋」
これらは全て中に物を入れたり、盛り付けたりして使うもので、従属的な役割を果たす道具です。しかし、使用する状況や中に入れる物が持つ意味合いや格式などを明確に際立たせるのも、これらの道具の特徴といえるでしょう。
箱や器、袋は、持ち主の権威や格式、美意識をあらわすものでもあります。
仙台藩主伊達家に伝わった「太刀 備前長船元重」は太刀自体も名刀ですが、拵から太刀を収める刀箱に至るまで家紋が蒔絵された絢爛豪華な細工が施されています。また、館蔵の茶道具「瀬戸肩衝茶入 銘 淀」は何重もの箱に入り、様々な裂に包まれ大切に伝えられています。
本展では、漆の箱、やきものなどの器、そして箱・器・袋が複合した価値を持つ茶道具、さらに大名家に伝わった道具とそれらを収納する箱や袋などを、資料とあわせてごらんいただきます。