かつて琉球の王都であった浦添は、13~14世紀頃に日本をはじめ中国・朝鮮・南方諸国との交易によって経済的繁栄と豊かな文化を作り上げていました。このような歴史的背景を、現代の都市づくりに生かす取り組みの一つとして、昭和58年に「琉球漆器の美展」が開催されました。本展は、本土へ渡った琉球漆器の名品約180点を沖縄ではじめて紹介し、内外に大きな反響をよびました。これを機に美術館建設の要望が高まり、平成2年に日本初の漆芸専門美術館・沖縄初の公立美術館として浦添市美術館が誕生しました。以後、優れた美術作品の鑑賞の場として注目を集めているほか、収蔵品をはじめとする漆芸品の調査研究も行っています。