小原一真写真展「Exposure/ Everlasting ー30年後の被曝に向き合うために」

ARTLOGUE 編集部2018/11/08(木) - 18:05 に投稿

戦争や核などの社会問題に対し独自の方法で表現活動を続ける写真家・小原一真が、チェルノブイリの今を見つめ、30年後の未来を考える特別展示を原爆の図丸木美術館で開催中です。チェルノブイリ原子力発電所事故は1986年に起きた世界最大の原子力事故と言われています。小原は2015年から2年間、延べ7ヶ月に渡り、ウクライナに滞在し二つの作品を制作しました。「Exposure」では、立ち入り禁止区域で発見された被曝した中判フィルムを用いて、事故直後に母親の胎内で被曝した女性、マリアの見えざる障害を描いています。4分から8分の長時間露光によって作られた抽象度の高いそれらの白黒写真は、目に見えない彼女の障害を見るための想像力を喚起し、「Everlasting」では、廃炉作業を担う作業員の通勤風景、そこで暮らす若者たちの恋愛、結婚、出産を記録しながら、世代を超えて永遠のように引き継がれていく原子力産業、そして、そこで生きていく人々を描き出しています。

2016年の世界報道写真展の人々の部で一位を受賞をはじめ、国際的な賞を多数受賞した「Exposure」は、暗闇に浮かび上がるライトボックスという形になって国内で初めて展示されます。旧来のフォトジャーナリズムに対し、積極的に新たな方法論を提示していく小原は、会期最終日の11月25日にトーク「写真の力が揺らいだ時代の表現とは何か?」を行います。

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開催概要
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会 期:2018年10月13日(土)~11月25日(日)
会 場:原爆の図丸木美術館 
時 間:9:00~17:00
休 館:月曜日
*祝日にあたる場合は翌平日
料 金:大人900円、中高生600円、小学生400円
*その他特別割引あり 
*詳細は公式サイトよりご確認ください。

開催期間
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小原一真写真展「Exposure/ Everlasting ー30年後の被曝に向き合うために」原爆の図丸木美術館 
展覧会ジャンル
展覧会
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