小原一真

プリピクテジャパンアワード2015-2017

ARTLOGUE 編集部2018/12/04(火) - 17:35 に投稿

プリピクテジャパンアワードは、地球の持続可能性(サステナビリティ)の問題に対して強いメッセージを投げかけている、優れた若手日本人写真家を支援することを目的にしています。日本が世界的にも優れた写真家を多く輩出していることを受けて、写真プルニエ財団(Prunier Foundation)の支援により、プリピクテはこの賞を2015年に設立しました。現在までに二回の賞が授与されており、受賞者は菊地智子(2015年受賞)、志賀理江子(2017年受賞)の両氏です。第3回目の賞は2020年初旬に予定されています。

本展覧会では、受賞者の菊地智子、志賀理江子をはじめ、最終候補に残った小原一真、笹岡啓子、吉田志保、横田大輔の計6名の作家の作品が展示されます。

■プリピクテについて

小原一真写真展「Exposure/ Everlasting ー30年後の被曝に向き合うために」

ARTLOGUE 編集部2018/11/08(木) - 18:05 に投稿

戦争や核などの社会問題に対し独自の方法で表現活動を続ける写真家・小原一真が、チェルノブイリの今を見つめ、30年後の未来を考える特別展示を原爆の図丸木美術館で開催中です。チェルノブイリ原子力発電所事故は1986年に起きた世界最大の原子力事故と言われています。小原は2015年から2年間、延べ7ヶ月に渡り、ウクライナに滞在し二つの作品を制作しました。「Exposure」では、立ち入り禁止区域で発見された被曝した中判フィルムを用いて、事故直後に母親の胎内で被曝した女性、マリアの見えざる障害を描いています。4分から8分の長時間露光によって作られた抽象度の高いそれらの白黒写真は、目に見えない彼女の障害を見るための想像力を喚起し、「Everlasting」では、廃炉作業を担う作業員の通勤風景、そこで暮らす若者たちの恋愛、結婚、出産を記録しながら、世代を超えて永遠のように引き継がれていく原子力産業、そして、そこで生きていく人々を描き出しています。