日本画

花鳥の彩り ― 近代日本画の精華 ―

ARTLOGUE 編集部2019/03/13(水) - 02:34 に投稿
花と鳥は人々にとって人生を歩む友として重要な役割を担っています。この世にもし花々と鳥たちがいなかったら、日常の生活は味気ないものとなるでしょう。清少納言は、「木の花は、濃きも薄きも紅梅。桜は、花びら大きに、葉の色濃きが、枝細くて咲きたる。…鳥は、異所のものなれど、鸚鵡、いとあはれなり。人の言ふらむことをまねぶらむよ。ほととぎす。くひな。しぎ。都鳥。ひわ。ひたき。…」(『枕草子』)と述べたように、平安の昔からそれらは人々の生活と密接に関わってきました。 今回の展覧会では、私たちの生活に彩りを添える、選りすぐりの花鳥画を展示いたします。また、近代日本画の巨匠であり、花鳥画の名手として知られる上村淳之先生のご厚意により、ご尊父・上村松篁先生と淳之先生の力作を特別に展示いたします。

横浜開港160年 横浜浮世絵

ARTLOGUE 編集部2019/03/13(水) - 02:33 に投稿
2019年は横浜開港から160年となります。これまで横浜では折に触れ、開港当時を振り返ってきました。当時の人々の関心に応えるべく出版された「横浜浮世絵」は開港当時を物語る資料の一つです。「横浜浮世絵」とは開港をきっかけとして新しく造られていった横浜の街、来日した外国人たちの自分たちとは異なる容姿や生活を描いた浮世絵にはじまり、明治期に、さらに洋風に整備されていった街や鉄道などを描いて出版された一連の作品群を指します。描かれた表現がすべて事実というわけではありませんが、当時の人々の旺盛な好奇心に応えて描かれた表現は、国際都市横浜のイメージの原点といえます。 この展覧会では開港160年を機に神奈川県立歴史博物館と川崎・砂子の里資料館の所蔵作品を中心に横浜浮世絵を紹介します。当館において横浜浮世絵の特別展は20年ぶりの開催です。約330点の作品を前期、後期で入れ替えて、「横浜浮世絵」の全容をご覧いただきます。さらに開港の場であった横浜の歴史を後世に伝えようとする二人のコレクター、当館の丹波恒夫と川崎・砂子の里資料館の斎藤文夫の心意気をも感じ取っていただければ幸いです。

春の特別列品「國學院大學図書館の名品 武士を描くものがたり ― 比べてみる軍記の世界 ―」

ARTLOGUE 編集部2019/03/13(水) - 02:32 に投稿
國學院大學図書館が所蔵する貴重資料の公開を行います。 ”比べて見る”ことをコンセプトに『将門記』『陸奥説話』『後三年記』『保元物語』『平治物語』などの作品群を展示します。 日本中世、軍記物語の世界をお楽しみください。

植物の力 拡大する日本画 岩田壮平|浅見貴子

ARTLOGUE 編集部2019/03/12(火) - 02:35 に投稿
現代日本画の登竜門、東山魁夷記念日経日本画大賞展の大賞受賞者・岩田壮平(第6回 2015年)、浅見貴子(第7回 2018年)を紹介します。 岩田壮平は幼少より華道に親しみ、後に日本画家として花を探究し、写実から感覚へ昇華した夢幻の世界は、人々の五感をゆさぶります。一方方、浅見貴子は独特の技法をもって、水墨に新たな地平を拓き、樹々をめぐるモノクロームの世界に心地よい風と光をみたします。 植物は、束山魁夷もひたむきに追い求めた自然の賛歌。多様に広がる日本画をさきがける二人の世界観は、ともに生の輝きをもたらす植物の力と日本画の将来を映し出します。 瀬戸内国際芸術祭2019開催のこの春、野に遊び、花にたわむれるように作品をお楽しみください。 前期:4月13日(土)~5月7日(火) 後期:5月10日(金)~6月2日(日) ※展示内容と配置が変わります(前期=1F 浅見・2F 岩田 後期=1F 岩田・2F 浅見)

所蔵絵画展 花を描く・静物を描く ― 日本画vs.洋画 ―

ARTLOGUE 編集部2019/03/07(木) - 02:34 に投稿
中国の影響を受けた花鳥画は、室町時代には禅僧による水墨で描かれ、のち狩野派の雄渾で華麗な障屏画、装飾的な琳派、さらに写生を重んじた四条派などへと展開し、現代の日本画にも継承されています。四季の変化に富むわが国では、自然と共に暮らす中で身近な植物や鳥、魚や昆虫などに目を向け、それらは絵画の主題のほか染色や陶磁器の文様で表現されています。一方、静物画は花瓶に活けた花や、果物、壺など静止して動くことのないものを描いた絵画で、観察を通じた写実を重視する傾向がみられます。 今回の展示では、洋画の雰囲気が漂う大輪の牡丹を描いた川端龍子の《花王図》や、福田平八郎の《牡丹》、前田青邨の《川魚》といった繊細で装飾的な日本画とともに、あまり出品されることがない梅原龍三郎《薔薇図》、中川一政《椿》、林武《鰊》などの洋画もご覧いただきます。 花鳥画の伝統に基づく優美な日本画と、鮮やかな色彩と力強い筆致の油彩画による、同じ題材である「花」と「静物」を比較しながらお楽しみください。

2019年春季展 ある日の都路華香

ARTLOGUE 編集部2019/03/05(火) - 02:34 に投稿
都路華香は、明治から昭和初期にかけて活躍した日本画家です。円山派、四条派の流れを汲む幸野楳嶺の門人で、菊池芳文、谷口香嶠、竹内栖鳳とともに「楳嶺四天王」として知られます。 松花堂庭園内の泉坊書院(京都府登録文化財)には、華香の筆になる山水図襖絵(19面)があります。泉坊書院は、明治時代に現在の場所に移築されたもので、襖絵の制作時期もその頃と考えられます。華香の若かりし頃の代表的作品といえるものです。 この度の展覧会では、襖絵の一部を美術館にて初公開します。あわせて、華香作品の魅力をご紹介するべく、作品やスケッチなど約40点を展示いたします。 ※会期中、展示替えをおこないます 前期:3月21日(木・祝)~4月14日(日) 後期:4月16日(火)~5月12日(日)

狩野派の画人たち ― 原六郎コレクションの名品

ARTLOGUE 編集部2019/03/02(土) - 02:30 に投稿
室町から江戸まで、ほぼ4世紀にわたって画壇に君臨した狩野派は、近世日本美術史を代表する画家集団で、これらの作品は原六郎コレクションにも多数含まれています。本展は「三井寺旧日光院客殿障壁画」と「狩野派寄合書」を中心に、狩野派の画人たちによる絵画表現の魅力をご鑑賞いただきます。

女・おんな・オンナ~浮世絵にみるおんなのくらし

ARTLOGUE 編集部2019/02/20(水) - 02:41 に投稿
浮世絵に描かれた女性というと、まず「美人画」を思い浮かべるのではないでしょうか。確かに、江戸時代、女性は鑑賞され、美しく描かれる対象でした。しかし、そうした彼女たちにも人生があり、生活がありました。この展覧会では、江戸時代に生きた女性たちの「くらし」の様相を、描かれたもの、記録されたものなどから探ります。公家・武家・農民・町人・商人・遊女など、多様な階層の女性たち。彼女たちが何を身にまとい、働き、学び、楽しみ、どのように家族をつくったのか。本展では10のテーマを設けて、美人画、着物、化粧道具、春画、教訓書、外国人の記録などから紹介します。

尾形光琳の燕子花屏風-寿ぎの江戸絵画-

ARTLOGUE 編集部2019/02/15(金) - 02:39 に投稿
尾形光琳(1658-1716)の筆になる国宝「燕子花図屏風」は、爛漫と咲き誇るカキツバタの群生を描いた草花図です。このたびの「燕子花図屏風」の展示は、三章構成でお楽しみいただきます。 第一章に並ぶ作品が題材にするのは、平安時代以来の公家風俗や王朝文学です。つづく第二章では、「燕子花図屏風」を中心に、草花を描いた作品を集めます。そして第三章は、祇園祭沸く京の都や、社寺参詣や物見遊山の人々でにぎわう各地の名所を描いた作品です。 当館が所蔵する洛外図屏風や名所風俗図屏風をまとめて紹介するはじめての機会ともなります。