写真

1968年 激動の時代の芸術

ARTLOGUE 編集部2018/12/18(火) - 02:31 に投稿
1968年は、20世紀における歴史の転換点と呼ばれています。世界中で学生運動・社会運動が同時多発的に起こり、日本でも全共闘運動が活発化し、社会が騒然とした雰囲気に包まれました。今から50年前のこの混沌とした時代の日本の文化状況を、写真、舞台、建築、漫画など周辺領域も交えて現存作品、写真、映像、グラフィックほか貴重な資料で振り返ります。展覧会場で1968年代の熱気を感じとっていただければと思います。

イケムラレイコ 土と星 Our Planet

ARTLOGUE 編集部2018/12/11(火) - 13:31 に投稿
長くヨーロッパを拠点に活動し、国際的にも高い評価を得ているイケムラレイコの大規模な個展を開催します。イケムラは、絵画、彫刻、ドローイング、水彩、版画、写真、映像といったあらゆるメディアを駆使し、生成と変化の諸相を、潜在的な可能性までをも含めて表現しています。 少女や夢幻の像、幻想的なハイブリッドな生きものたち、人や動物と一体化した風景など、イケムラ独特の多義的なヴィジョンは、イメージからイメージへと、軽やかにそのあらわれを変えていきます。 そこには、生きている私たち、生まれいずるすべてのものたちの存在の多様性を、あるがままに受け入れようとするイケムラの強靭な思想が感じられます。 ときにユーモラスで、ときに慈愛にあふれ、ときに悲壮な、慎ましげで内省的な作品たちは、まさにこの点において、閉塞感を増している今日の社会情勢に対する鋭い批評でもあるでしょう。

石川直樹 この星の光の地図を写す

ARTLOGUE 編集部2018/12/11(火) - 13:29 に投稿
石川直樹(1977-)は、世界をフィールドに活躍する写真家として知られています。22歳で北極から南極まで人力で踏破、23歳で七大陸最高峰の登頂に成功し、その後も各地を縦横に旅して撮影を続けています。人類学や民俗学などの視点を取り入れた独自のスタイルによる写真は、日常や世界を見つめ直す活動としても注目されています。 北極圏に生きる人々を写した『POLAR』、各地に残る先史時代の壁画を撮影した『NEW DIMENSION』、ポリネシア・トライアングルの島々をとらえた『CORONA』、日本列島の南北に連なる島々を追う『ARCHIPELAGO』、ヒマラヤの西端に位置する世界第2位の高峰に向かう遠征で撮影された『K2』など、石川の初期から現在にい たるまでの活動を、写真と映像作品のほか、石川が実際に使用してきた道具なども含めて、幅広く紹介していきます。あくなき冒険と探求を続ける石川直樹の足跡と眼差しは、新たな視点から地球というこの星を見つめ直す契機となるでしょう。

「光の情事」 ── 篠山紀信

ARTLOGUE 編集部2018/12/11(火) - 12:52 に投稿

篠山紀信は国内外を巡回している「写真力」展において2018年11月現在まで全国31か所の美術館で100万人間近まで動員しており、1950年代から現在に至るまで写真界の第一線を走り続けています。

スペインのアーティスト アントニ・クラーベのアトリエに着想を得て作られた、安藤忠雄設計 人工照明の一切ない、自然光のみで作品を観賞する光の美術館。そこには、アントニ・クラーベの作品が並び、ひとつの芸術的表現として完結している。

そんな空間の中に、篠山紀信がモデルやマネキンを呼び入れて、新たな作品を創り出した。その作品を、その空間で観賞する。

篠山紀信の野心的な新作!ぜひご高覧ください。

ドアノーの愛した街パリ<br>ROBERT DOISNEAU 展

ARTLOGUE 編集部2018/12/08(土) - 20:30 に投稿

ロベール・ドアノー は世界で最も人気のある20世紀を代表する写真家です。パリ郊外のジョンティイに生まれ、石版画を学んだ後、18歳頃より本格的に写真の世界に入ります。雑誌『ヴォーグ』や『ライフ』などに写真を提供し、短編映画の制作に携わる傍ら、生涯に渡りパリとパリに生きる人々を撮影し続けました。

雑踏の中を自由に歩き廻りとらえた数々の情景は、ドアノーの持つ洗練されたエスプリとユーモアで鮮明に写しだされています。カメラという機械を感じさせない彼の写真は、まるで一瞬のドアノー自身のまばたきであるようです。「写真は創るものではなく、探すものだ」というドアノーの言葉の中に、数々の作品を生み出していった彼の確たる姿勢が感じられます。

本展は、何必館コレクションの中から、「子供達」「恋人」「酒場」「街路」「芸術家」の5つのテーマで構成し、サイン入りオリジナルプリント約60点の作品を展覧いたします。この機会に是非ご高覧下さい。

何必館・京都現代美術館長 梶川 芳友



[gallery 4787]※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為は法律で禁止されています。
 

澤田知子展「影法師」

ARTLOGUE 編集部2018/12/05(水) - 20:47 に投稿

MEMにて澤田知子個展「影法師」を開催します。

影法師

前作FACIAL SIGNATUREから取り組んでいる「どうやって人は人を判断するのか」という疑問は未だ解決しないままですが、ずっと作りたかった作品、でもどうやったら形にできるのか分からなかった映像作品が、実は「どうやって人は人を判断するのか」ということを考えることに繋がると気がつきました。作るにあたって少々秘密を組み込みましたが、最終的に写真の基本でもある光と影の表現として完成しました。

澤田知子

 

プリピクテジャパンアワード2015-2017

ARTLOGUE 編集部2018/12/04(火) - 17:35 に投稿

プリピクテジャパンアワードは、地球の持続可能性(サステナビリティ)の問題に対して強いメッセージを投げかけている、優れた若手日本人写真家を支援することを目的にしています。日本が世界的にも優れた写真家を多く輩出していることを受けて、写真プルニエ財団(Prunier Foundation)の支援により、プリピクテはこの賞を2015年に設立しました。現在までに二回の賞が授与されており、受賞者は菊地智子(2015年受賞)、志賀理江子(2017年受賞)の両氏です。第3回目の賞は2020年初旬に予定されています。

本展覧会では、受賞者の菊地智子、志賀理江子をはじめ、最終候補に残った小原一真、笹岡啓子、吉田志保、横田大輔の計6名の作家の作品が展示されます。

■プリピクテについて

マリタ・リウリア展「Golden Age」

ARTLOGUE 編集部2018/12/04(火) - 17:05 に投稿

アートとリサーチの取り合わせ、文学的思考とビジュアルアーツの結びつき、テクノロジーへの飽くなき探求心、性差への問い。マリタ・リウリア(Marita Liulia)は、美術史上にないものを創造したいという情熱のもと、唯一無二の世界観を確立し、常にフィンランド現代美術界の第一線を走ってきました。時代に即した表現を試みる彼女の作品は、メディアアート、絵画、写真、インスタレーション、ステージパフォーマンス、ショートフィルム、書籍、ゲームなど広範に及びますが「境界を超えること(Crossing Boundaries)」が全ての作品に通底し、自身の内的世界を探る多様なテーマに挑んできました。1990年代には世界に先駆けメディアアート作品を発表し国際的に評価され、2000年以降彼女の創作はより精神世界に入り込み、生きるすべや宗教観に焦点を当てています。

富安 隼久「Fuchs / TTP」

ARTLOGUE 編集部2018/12/03(月) - 15:34 に投稿

この度、日本人写真家である富安隼久(とみやすはやひさ)の写真展「Fuchs / TTP」を12月23日(日・祝)より POST(東京・恵比寿)にて開催します。富安隼久は現在ドイツ・ライプツィヒとスイス・チューリッヒを拠点として活動。本年、イギリスの出版社 MACK が主催する過去に写真集出版経験の無い作家の出版支援を目的とする「First Book Award」のグランプリ受賞に伴い、作品集『TTP』を刊行し、注目を集めました。今回会場では、『TTP』より抜粋した作品のスライドと共に、本作の前身かつ制作のきっかけでもある作品『Fuchs』を展覧します。

[gallery 4745]※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等の行為は法律で禁止されています。
 

開催概要
----------------------------------------------------------
会    期:2018 年12月23日(日・祝)~2019年1月13日(日)
会    場:POST
時 間:12:00~20:00
休 館:月曜日
*12月30日(日)~1月4日(金):年末年始休業

築地仁 「母型都市」

ARTLOGUE 編集部2018/12/01(土) - 13:08 に投稿

1960年代半ばより一貫して都市を被写体に、批評的且つ透徹した眼差しで社会と対峙してきた築地仁は、思考や感情に依る言語での表現に対抗する形で、写真という非言語メディアを用いて世界を再解釈・再構成してきました。1983年から84年にかけて「都市の変容と再生、構築と解体」を捉えるべく制作された「母型都市」のシリーズは、当時、作品制作に使用されることの殆ど無かった 4x5 インチのポラロイドフィルムで撮影され、60点を超える作品群として結実し発表されました。バブル崩壊以前のゴールデンエイジとも呼ばれる80年代に、スクラップアンドビルドが繰り返され変容し続ける都市の現場に立ちながら、築地は現実に起きる事柄を写真で探査し、作家が当時影響を受けたニュー・トポグラフィクスの視点で都市の現在を図示する試みに取り組んでいます。