エドワード・ゴーリー

エドワード・ゴーリーの優雅な秘密

ARTLOGUE 編集部2018/06/26(火) - 12:14 に投稿

不思議な世界観と、モノクロームの緻密な線描で、世界中に熱狂的なファンをもつアメリカの絵本作家エドワード・ゴーリー(1925~2000)。時に人を不安な気持ちにさせる不気味さとナンセンス、そして余韻を残す優雅なユーモア、ゴーリーの作品はミステリー小説のような物語と、押韻・造語・古語などを駆使した文章、そして細かく描かれた魅惑的なペン画によって多くの人々に愛され、日本でも『ギャシュリークラムのちびっ子たち』や『うろんな客』、『不幸な子供』などの絵本で高い人気を得ています。

とはいえ邦訳されている絵本は、ゴーリーというアーティストのほんの一面に過ぎません。彼自身が文章とイラストの両方を手がけた主著だけで100冊を超え、さらに、挿絵、舞台・衣装のデザイン、演劇やバレエのポスターなど、制作活動と才能は多岐にわたります。

本展では、ゴーリーの没後、各国を巡回した原画展を元に、個人コレクターの所蔵品を加え、貴重な原画・草稿・書籍などからゴーリーの多彩な制作活動をたどり、謎に満ちた優雅な秘密に迫ります。