石川直樹

石川直樹 この星の光の地図を写す

ARTLOGUE 編集部2018/12/11(火) - 13:29 に投稿
石川直樹(1977-)は、世界をフィールドに活躍する写真家として知られています。22歳で北極から南極まで人力で踏破、23歳で七大陸最高峰の登頂に成功し、その後も各地を縦横に旅して撮影を続けています。人類学や民俗学などの視点を取り入れた独自のスタイルによる写真は、日常や世界を見つめ直す活動としても注目されています。 北極圏に生きる人々を写した『POLAR』、各地に残る先史時代の壁画を撮影した『NEW DIMENSION』、ポリネシア・トライアングルの島々をとらえた『CORONA』、日本列島の南北に連なる島々を追う『ARCHIPELAGO』、ヒマラヤの西端に位置する世界第2位の高峰に向かう遠征で撮影された『K2』など、石川の初期から現在にい たるまでの活動を、写真と映像作品のほか、石川が実際に使用してきた道具なども含めて、幅広く紹介していきます。あくなき冒険と探求を続ける石川直樹の足跡と眼差しは、新たな視点から地球というこの星を見つめ直す契機となるでしょう。

奥能登国際芸術祭2017

ARTLOGUE 編集部2017/10/01(日) - 23:22 に投稿

芸術祭開催によせて

総合ディレクター 北川フラム

 

奥能登・珠洲は、能登半島の先端に位置し、周囲を日本海に囲まれた農山漁村です。黒潮(暖流)、親潮(寒流)がぶつかり、大陸からの季節風が海の水蒸気を含んで雨を降らし、外浦(北側)と内浦(南側)を有する独特の地勢も重なって、東西の植生が共存する豊かな植物・生物相につながっています。遣唐使、渤海使、北前船など、かつて日本海を舞台とした海上交易が盛んだったころ、さまざまな船が立ち寄り栄えましたが、海運から陸運に交通体系が変わったことで半島の先端という立地が弱点となり、過疎化が進行してきました。1954年に市制が施行した当時38,000人の人口は、現在では15,000人となっています。

珠洲は今までの価値観では日本列島のさいはての土地です。しかし日本各地の生活文化が集積し、そのあらわれである祭りはキリコ、曳山やヨバレの風習として今も残る日本文化の源流が湧き出ずる場所でもあります。それは今の時代、逆に希望のありかとしての特異点になるものです。

石川直樹 この星の光の地図を写す

ARTLOGUE 編集部2017/10/01(日) - 23:23 に投稿

世界をフィールドに活躍する写真家、石川直樹の個展を開催します。石川は22歳で北極点から南極点までを人力で踏破、23歳で七大陸最高峰の登頂に成功しました。その後も国内・世界各地を旅し、人類学・民俗学などの観点を取り入れつつ、独自のスタイルで写真を撮り続けています。

本展では、過酷な極地や山々に挑んだ冒険から生まれた代表作はもちろん、日本列島の南北に点在する島々を捉えた《ARCHIPELAGO》のシリーズ、さらには自然が捉えた《潟と里山》のシリーズまで、初期から現在に至る活動を未発表作品を織り交ぜながら総合的に紹介します。

休むことなく旅を続けながら、石川は、地球上のあらゆる場所に、人類が古くから伝えてきた技術=叡智を見出してきました。それはもっとも古い意味における「アート」を追求する道のりでもあったのです。わたしたちは、石川のまなざしを通して、慣れ親しんだ世界地図とは異なる、もう一つの視点からこの地球という星に出会うことになるでしょう。

 

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